今週はゲーマーの情報収集とソーシャルゲームプレイヤーに関する調査結果が話題となりました。 BLITZ Digital StudiosとMintelは「ゲーマーは何を購入の決め手とするか」というレポートを発表しました。米国ではゲームを「友達も遊んでいる」ことと「友達との相談」がゲーム購入の決め手とするケースが多く、40%弱のユーザーが「ソーシャルネットワーキングサイト」「ゲームメーカーのサイト」を「参考にならないもの」として挙げています。 ソーシャルネットワーキングサイトは口コミの発信源と目されてきたはずですが、BLITZ Digital Studiosは影響力の低さに関し「衝撃的」とコメントしています。 PopCapは「米国と英国の平均的なソーシャルゲームプレイヤーは43歳の女性である」とする調査結果を発表。ソーシャルゲームを遊ぶ人の平均年齢は、米国では48歳、英国では38歳。21歳以下のプレイヤーの割合は両国合わせてわずか6%とされています。 ZyngaのCEO であるMark Pincus氏によれば、同社のソーシャルゲームの一日当たりのアクティブユーザ数は5000万人を突破。うち2000万人が『Farmville』で遊んでいるそうです。 これらの調査結果から見ると、従来型のゲームを遊ぶ「ビデオゲーマー」と、ソーシャルゲームを遊ぶ「ソーシャルゲームプレイヤー」は重なる部分はあるものの異なった指向をもった人々であると考えて良いかも知れません。 BLITZ Digital Studiosが指摘するように、ビデオゲーマーはゲーム機のネットワーク機能で繋がり、同じビデオゲーマーを強く信頼します。ソーシャルゲームプレイヤーはソーシャルゲームを通じて他のプレイヤーと繋がります。互いに同族との関わりを求めているという訳です。 ビデオゲーマーを対象にした調査でソーシャルネットワーキングサイトが「参考にならないもの」として挙げられているのを見ると、両者を一括りにすることはリスクを含むようです。 こうした区分は訴求する対象を絞り込むことに役立ちます。 これまで「年配のユーザー」といえばかなり曖昧な定義でしたが、「年配のソーシャルゲームプレイヤー」「年配のビデオゲーマー(ライト層)」「年配のビデオゲーマー(コア層)」「年配の非ゲーマー」とすると、多少はイメージしやすくなるのではないでしょうか。 「年配のユーザーも取り込むゲームを作る」では漠然とし過ぎています。「年配のユーザーも取り込むビデオゲームを作る」のと「年配のユーザーも取り込むソーシャルゲームを作る」のでは、アイデアも心構えも大きく異なります。 焦点がぼやけたゲームを作ってしまい、デベロッパー、パブリッシャー、お客のいずれも満足できない・・・という悲劇を回避できる可能性が上がるのです。 更に予想を進めてみましょう。「若いゲーマーはビデオゲームで遊び、就職や結婚など生活環境の変化でソーシャルゲームへ移行する」という筋道が出来つつあるのかも知れません。これまでのゲームが「卒業」するものだったことを考えると、ソーシャルゲームは大きな役割を果たしているようです。 ゲームの世界に留まってさえもらえれば、再びビデオゲームの世界に戻ってくる可能性がない訳ではないのですから。 「元ビデオゲーマーのリバイバル狙い」も今後は重要になってくるでしょう。元ビデオゲーマーがソーシャルゲームに居るのであれば、「なぜビデオゲームからソーシャルゲームへ移ったのか」も分析しやすくなるはずです。ソーシャルゲームにあってビデオゲームに無いもの、更にはその逆を見ていけばいいのですから。 ソーシャルゲームとビデオゲームは異なるものであるが故に、今後のビデオゲームはソーシャルゲームを研究することが必要になるのではないでしょうか。
《水口真》
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