新たに開発された液晶パネルでは、視差バリアにIPS液晶パネルを用い、液晶駆動部の電極構造を工夫することで、立体視で映像が二重に見える現象を軽減できるということです。具体的には、片方の目に映像が見えているときも、もう片方の目にも映像がごく薄く見えるようにするとのこと。
視差バリア方式は視差バリアと呼ばれる縦じま状の液晶パネルを重ね、同パネルから右目用の映像と、左目用の映像を交互に表示することにより、映像を立体的に見せる方式です。この方式は、片方の目だけに映像が見える仕組みのため、映像の立体感は強調されるものの、視点が動いた場合には、映像が二重に見える傾向にあり、映像を注視していると疲労感が発生する可能性があります。今回の新たなパネルはそれを軽減するものです。
また、タッチパネル機能を追加することもできるとのこと。
新聞報道では、携帯ゲーム機向けにも計画されているとのことです。先日はシャープが視差バリア方式を用いた液晶を開発したと発表しています。いずれも正式な発表はありませんが、裸眼立体視が可能なニンテンドー3DSでも、従来のDSと同様にシャープと日立ディスプレイズの二社が液晶パネルを納入する可能性も考えられます。
■2社の新開発液晶の比較
日立ディスプレイズ | シャープ | |
画面サイズ | 3.1型(対角8cm) | 3.4型 |
表示サイズ | 38.16(横)×67.893(縦)mm | 不明 |
画素数 | FWVGA (480×854ドット) | FWVGA (480×854ドット) |
輝度(2D時) | 400cd/m2 | 500cd/m2 |
コントラスト比 | 1000:1 | 1000:1 |
色再現性 | 70%(NTSC比 CIE1931) | 不明 |
タッチパネル機能 | あり/なし | あり/なし |