激動の2010年も終わり、新たな年が始まります。2011年の目玉はニンテンドー3DSの発売、これにつきるでしょう。
ニンテンドー3DSの強みは裸眼立体視(専用メガネがなくても立体映像が見える)ですが、それは同時に弱点にもなります。実際にものを見ないと凄さが伝わらないのです。
ここをカバーするのが1月8日から行われる体験会であり、任天堂のブランドイメージ。「任天堂が大々的に売り出すのだから、きっとすごいものになるに違いない」という期待感です。しかし、一般層の期待を裏切ってしまえば任天堂ブランドの失墜にも繋がりかねません。
この心配はどうやら杞憂に終わりそうです。日本だけでなく、海外も含めた多数のデベロッパー(開発会社)がニンテンドー3DSに参入を表明していますし、実機に触れたクリエイターからの賛辞も多く伝わってきています。発売前としては上々の首尾を収めているといっても過言ではないでしょう。
携帯ゲーム機は日本ゲーム界復興の重要な鍵を握っています。以前から何度か触れていますが、携帯ゲーム機における作品作りは世界でも高い評価を受けているからです。
海外メディアGametrailersは2010年度のベストニンテンドーDSゲームに『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』を選出(海外では2010年の発売)。ベストPSPゲームはノミネート5本中4本が日本ゲームとなっています。
IGNは2010年度のベストニンテンドーDSゲームの6部門中3部門に日本ゲームを選んでいます(「Best Multiplayer」に『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』、「Best Quick Fix」に『立体ピクロス』、「Best Story」に『極限脱出 9時間9人9の扉』)。また、ベストPSPゲームには『METAL GEAR SOLID PEACE WALKER』が選ばれています。
携帯ゲーム機はまだ日本が優位といってもいいのではないでしょうか。日本的な物作りがよしとされているのですから、ここに着目しない手はないでしょう。
ニンテンドー3DSが世界中でヒットを記録し、日本のサードパーティがここに注力する・・・というのが現時点で期待しうる最良のシナリオかも知れません。
そうした意味において、ニンテンドー3DSが担っているものは本当に大きいといっても過言ではないでしょう。
《水口真》
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