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業界7社が集結「ゲーム業界発PRコーナー」も開催!第2回コンテンツ制作・配信ソリューション展

7月2日から4日まで、東京ビッグサイトにて「第2回コンテンツ制作・配信ソリューション展」が開催されています。
そんな中、「ゲーム業界発PRコーナー」と題し7社が共同でPRイベントを開催。
各社の商品使い、時節に応じてソリューションを含めたセッションを行いました。

ゲームビジネス 開発
7月2日から4日まで、東京ビッグサイトにて「第2回コンテンツ制作・配信ソリューション展」が開催されています。

その一角で、「ゲーム業界発PRコーナー」と題し業界7社が共同でPRイベントを開催。ゲーム向けに開発されたソリューションを他の業界向けにアピールしました。

「第2回コンテンツ制作・配信ソリューション展」は、同時に開催される「第21回東京国際ブックフェア」「第18回国際電子出版EXPO」「第4回キャラクター&ブランド ライセンス展」「第3回クリエイターEXPO」と合わせて出店者数1530社、来場者数65000名を数えるビッグイベント。基本的に商談展となっているため、ビジネスチャンスを求める企業やクリエイターたちが集まります。

もちろんゲーム業界からも多くの企業が参加しており、通りがかる客層はそのほとんどがビジネスパーソン。出版社、制作会社、開発者、コンテンツホルダーと、ここ、東京ビッグサイトで行われる展示会のビジネスデーの如き雰囲気となっています。

それでは、「ゲーム業界発PRコーナー」と題した、ウェブテクノロジ、ガラット、シリコンスタジオ、プレミアムエージェンシー、モノビット、ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン、CRIミドルウェアの7社中6社の発表を見て行きましょう!

◆株式会社ウェブテクノロジ


「クリエイターを笑顔に」という理念を掲げる同社は、画像を強みにクリエイターの作業を楽にするツールを開発しています。同社の上野氏が、その注目されるキャンペーン事例を紹介していました。

まずは、マンガ作成ソフト「コミPo!」。

こちらは一時期ネットでも話題になったため、ご存知の方も多いでしょう。これは全く絵を描かなくても「4コマ漫画を25クリック約5分で作れるソフト」で、導入事例としては茨城県龍ケ崎市、京都府精華町のPRパンフレットに利用されているとの事。マンガを発注する必要がないため、コストパフォーマンスに優れています。初期投資としては製品版9239円、DL版は6380円とお求めやすくなっており、一般ユーザにも十分手の届く商品であるところが魅力。簡単な操作でマンガが作れてしまいます。特別なマニュアルなどが付いたスターターパックは12190円で、展示会期間のブース内でなら10000円で販売しています。

ブログ、解説書、マニュアル、はたまた同人誌やPOP作成など、使用する場面が数多く存在する同製品。印象に残るマンガ表現を作る事ができるツールであるため、一度作ったデータが無駄にならない上、漫画的な表現全てに使用できるとあって、その活躍の場面は大きいと言えます。

また、ブース内ではPSDファイルを様々な形式に変換する「CrossPSD for Hybridcast」の発表も行われていました。



◆ガラット株式会社



ガラット株式会社(Powered by クローク株式会社)のPRは、「3Dキャラクタービジネスソリューション放送システム事例」。キャラクター関連ビジネスに特化した同社では、どんなステージでどんなシステムが選ばれるのかを提言しています。

デジタルコンテンツを軸に置く同社らしく、セッション会場には様々な試みが溢れていました。

MCに声優の村山香月さんと、かぶりも……ではなく「アニメちっくアイドル」の桃知みなみさんが登場。こちらでは、ガラット株式会社の自社ブースとセッション会場を結びコラボを展開。同社ブース内では声優の佐藤杏奈さんとハンゲ太郎さんによる『魔法少女大戦ZANBATSU』のプレイを放送し、3Dキャラクター「朱里みらい」を使用したリアルタイム放送の事例を紹介していました。写真でも分かるように、クロマキー合成を利用した画像in画像で展開される放送は、昨今のテレビ業界やネット業界での放送にマッチしたもの。キャラクターさえ確立してしまえば、そのキャラクター自身によるソリューションが行われ、セルフベンダーのような事業が展開される……などというシーンも出てくるのでしょう。早晩、ワイプ芸と呼ばれるひな壇芸人も、このような形で取って代わられるのかも知れませんね。




ところで、桃知みなみさんは以前より心なしか小顔になっていて、最適化……もとい女の子の努力って凄いと思いました。

◆シリコンスタジオ株式会社



シリコンスタジオ株式会社は、シリコン・グラフィックス社の日本法人である日本SGI株式会社の関連会社として設立された企業。リアルタイムグラフィックス技術を中核に展開される同社の事業は、高い技術力と専門性を理由に実績を伸ばしています。今回のPRでは、ミドルウェア事業部のリアルタイムCGソリューションを紹介していました。

「YEBIS2」に代表されるようなポストエフェクトによる映像表現がリアルタイムで行われる様は、本当に時代の進歩を感じずには居られません。一昔前であれば、例えば映画ジュラシックパークを越えるCGが目の前にあるのです。しかも、それがリアルタイムで処理されており、光学的に正しい描写からは息遣いすら感じられます。

今回公開された最現在開発中の新グラフィックスエンジンと「YEBIS 3」のデモでは、古びたカメラの質感が表現され、まさに次世代に向けたエンジンといった趣。こちらは近日提供開始予定だとのこと。





いくつもシリーズを重ねる大作RPGや、これまたいくつもシリーズを重ねる某無双ゲーなどにも使用されている同社の商品は、やはり長い技術の蓄積と、新しい技術への挑戦から生み出された結果であるのでしょう。導入実績としてテレビ番組での使用実績などもあり、ゲームのみならず、映像表現やイベントなど活躍の場は増えるに違いありません。

改めて美麗なCGを見ていると、カセットビジョンやMSXで育ち、映画TRONで喜んでいた世代としては隔世の感あり、です。

◆株式会社プレミアムエージェンシー



日本初の国産マルチプラットフォーム3Dグラフィックエンジン「Chidori(千鳥)」を開発し、アニメ、映画、CM、TV番組などの映像制作を手掛ける株式会社プレミアムエージェンシー。ゲーム開発はもちろんの事、その事業は高い専門性を保ちながらも幅広く展開されています。

今回のPRでは、「CGコンテンツの効率的な開発を実現するために」と題して、CGコンテンツをいかに効率的に導入し、またそれを運用していくかという観点からの提言がプロデューサーである浅井氏から行われました。

ゲーム業界だけではなく、美術館やボーカロイドのイベントなどで実績を持つ同社は、その他の業界にも精力的に活動の場を求めています。また、「Chidori 3Dbank」ではCGデータのレンタルサービスも実施。国内外問わず、CGコンテンツの開発が初めての企業や教育機関向けにはトレーニングも実施するなど、自社開発、国産グラフィックエンジンの強みを活かしたフォローを行っています。

柔軟性に富んだソリューションをいくつも抱える同社は、今よりもっとアクティブに動けるフィールドを求め、これからも歩み続けるのでしょう。「プレビズ」も含め、展開に目が離せません。



◆株式会社モノビット



「高機能通信ライブラリ・モノビットエンジン」を展開させる株式会社モノビットは、ネットワークゲーム制作を軸に事業を展開させています。リアルタイム通信エンジンの開発やDBの負荷分散に関するR&Dを行ってきた同社は、ゲーム以外にも自社の商品を展開できるとエバンジェリストの仁木氏。もちろんモノビットエンジンはネットワークゲーム用に開発されたものなので、コンシューマプラットフォームを問わず、Unreal EngineやUnityなどのゲームエンジンに対応しています。サーバー機能をパッケージ化しているため、サーバー開発経験のないスタジオでも安定したサーバー開発が可能になるなど、痒いところに手の届く仕様と言えるでしょう。

そして、同社が提案する「ゲーム以外の要素」としては、次のようなものがあるそう。例えばビッグデータのリアルタイム解析、ロジスティクスの最適化といった、リアルタイム通信に最適化させる必要がある業務にはうってつけと言えるのではないでしょうか?

ネットゲームから生まれ出た各種管理機能により、異業種の業務を最適化させる。ふと気付けば生活の一部にモノビットエンジンが使われている。そんな未来は意外と近いのかも知れません。



◆ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン




言わずと知れたUnityは、ユニティ・テクノロジーズが開発したゲームエンジン。様々な産業で利用されるUnityは建築分野や医療分野でも利用されており、現在は130万人以上の登録利用者がいるとの事。数多くのモバイルゲームやブラウザゲーム『チェインクロニクル』や『黒猫のウィズ』といった、多くのユーザーを抱えるゲーム制作にも使用されたマルチプラットフォームゲームエンジンで、学びやすく、覚えやすく、使いやすく、業務のロスが減るとエンジニア達からの評価も高いのです。

ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンの華やかでキャッチーなブースからは、エバンジェリストである伊藤周氏とユニティちゃんがやってきました。

そうこうする内に突然集まりだす人々。ただでさえ高いUnityというネームバリューのところに愛嬌を振りまくユニティちゃんの姿があるとあって、人が人を呼ぶような状況になっていました。様々な産業で利用されるUnityの事例を説明しつつ、将来性や展開にも言及。まだまだこれからの同社の広がりは、刮目して見る必要がありそうです。



「見てる? ユニティちゃんがこっちを見てるぞ!?」というくらい派手な彼女のところには、意外と年配の方が多く訪れていた事を記しておきます。理由は分かりませんが、なぜだか「飴ちゃん」ももらっていましたから……。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


◆イベントを終えて


今回はゲーム業界の中から6社がPRを行いました。

多様化するビジネスと多様化する人々の趣向、そして生き方すらも多様化する世界において、もはや単一の業界だけに留まる必要性は薄れてきているのかも知れません。

マッチングの必要性と重要性が叫ばれて長く経ちますが、異業種とのビジネスはおろか、交流すらシームレスに動いているとは言いがたい側面がある、というイメージを持っています。

ゲーム業界も、もちろんその他多くの業界も、今回のPR企業のように積極的に販路を広げて、自社のソリューションを国内外へと羽ばたかせていく必要がある。そのためにはまず何が必要で、どうプレゼンをするか理解する事が重要です。今回PRをされた企業の多くは「Game Tools & Middleware Forum 2014」にも参加していますので、業界の方で時間が許せば聞きに行くのも良いのではないでしょうか。

※本展は業界関係者のための商談展です。一般の方のご入場はできません。
《平工 泰久》
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