『TRPG即売会 in 超会議』では、ルールブック、シナリオ、リプレイ等のTRPG関連アイテムが出品されていました。個人的に気になったブースを幾つかご紹介します。
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こちらはサークル「ロンメル・ゲームズ」のTRPG『ガラコと破界の塔』。地球から見放された植民惑星を舞台に、戦闘ロボット「ガラコ」に乗り、人類を脅かすドローンと戦って報奨金を得て、「ガラコ」を改造し、再び闘いに赴くというダンジョン・ハックが中心のタイトル。
『フロントミッション』や『アーマードコア』みたいにロボットをカスタムしながら、ハードな世界を生き延びるというセッティングがたまらない。ブースではカッコいいイメージ映像も流れていました。
ルールはシンプルで導入も簡単そうなので、ロボ好きを集めて早速セッションしてみたくなる一本。基本的にマス目のあるマップで戦闘するルールなので、ロボのミニチュアを用意して遊んでも面白そうだ!
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そして、こちらはサークル「打算とも名誉とも無縁なもの」のブース。プレイヤーは西洋のアートが入る前の日本にタイムトラベルし、過去の時代で日本のアートを広めることで現代の日本のアート・シーンに変化をもたらすのが目的というかなり異色のTRPG『悪くない場所RPG』が出品されていました。
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Minecraft実況動画『科学の力で世界征服』としても知られるHakase氏が、自らデザインしたオリジナルTRPG『Shared†Fantasia』のブースを出展。クラシックなハイファンタジーTRPGを基本無料で遊べるようにするというコンセプトのタイトル。
ルールブックはPDF版が無料公開されていながらも、350ページを超える大ボリュームなのが凄い。気になる方はこちらのページからダウンロードしてでチェックしてみてはいかがでしょうか。
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加えて、以前紹介した『パラノイア』のリプレイ&シナリオ集(サークル「白黒堂」)から、『艦これTRPG』に至高の筋肉映画『コマ○ドー』の風味を持ち込むためのシーン表(サークル「か~にばる」)など多種多様なシステムのリプレイやシナリオ等を出品するブースが数多く並んでいました。
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特に『クトゥルフ神話TRPG』関連アイテムが多くその人気の高さを改めて感じることができました。ビジュアルノベル型のリプレイを出品していたサークル「AHC」では出展者の人もクトゥルフ化していましたよ。
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同じ「クトゥルフ」関連では、ニコニコ動画上で話題となった15分間で遊ぶオリジナルのクトゥルフ脱出TRPG『15 -The FIFTEEN-』の体験会が開かれ、かなりの長さの列ができるほどの人気となっていました。
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また、TRPGだけではなく、ボードゲームもいくつか並んでおり、サークル「21st century Schizoid Fox」のブースでは、『ヒーロークエスト』や『ディセント』を彷彿とさせるTRPGテイストのボードゲーム『ダンジョンマニア』が出品。紙製で雰囲気たっぷりのコンポーネントもさることながら、レコードっぽい雰囲気のパッケージが素敵ですね!
この他にも、有名TRPGデザイナーによるトークショーや体験会も開かれており、TRPGファンには嬉しい内容となっていました。
『ゲームマーケット超出張版』はその名の通り、毎年春と秋に開催されるアナログゲームの祭典『ゲームマーケット』が超会議に出張してきたという形で、様々なボードゲーム&TRPGを、遊び方を教わりながら楽しめるというイベント。
「アークライトゲームズ」のブースでは、遺跡を探検しトラップを掻い潜りながら宝探しをするパーティゲーム『インカの黄金』や日本語版が発売されたばかりのトリックテイキング・カードゲームの『5本のきゅうり』など多数の体験卓が並んでいました。
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さらに、ドイツで「年間ゲーム大賞」にノミネートした『ラブレター』の体験卓ではデザイナーであるカナイセイジさんが自らゲームを説明し来場者と共に遊ばれていましたよ!
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以前紹介したTRPG『キルデスビジネス』のメーカーである「冒険企画局」のブースでは、かわいい羊を繁殖させつづけ、1000匹の羊にする一人用カードゲーム『シェフィ』やダンジョン探索と国家経営を同時に楽しめるファンタジーTRPG『迷宮キングダム』の体験会が開かれていました。
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「GOTTA2」のブースでは、お宝ぶんどりゲーム『Bandits』など同社のゲームの体験会が開かれていました。説明がだいぶハイテンションで、来場者とともに盛り上がっており、一番元気なブースだったのではないでしょうか。
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また、ゲームマーケット事務局も体験卓を開いており、『ガイスター』や、『ニムト』、『ハゲタカのえじき』といった名作タイトルが遊ばれていました。
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『ゲームマーケット超出張版』では、すべてのブースでプレイにどれくらいかかるかが掲示されおり、どんなゲームかわからない人でも気軽に入れるような雰囲気だったのがよかったですね。
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さらに、販売ブースも用意されており、体験卓で楽しんだゲームをその場で買って帰る人の姿も多く見られました。アナログゲーム初体験からの初購入なんていうケースもあったのかな!?
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『闘会議』に引き続き、アナログゲーム関連のブースがかなりの盛況ぶりをみせていた『超会議2015』。
『TRPG即売会 in 超会議』と『ゲームマーケット超出張版』で何より驚かされたのはその客層の若さ。こんなにいっぱい小中学生が来ているアナログゲームのイベントって少ないんじゃないでしょうか。
ふらっとやってきた若い世代にも、アナログゲームを知ってもらい、気軽に楽しんでもらえる素晴らしいイベントになっていたと思います。
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ただ一つ残念だったのは、『TRPG即売会 in 超会議』と『ゲームマーケット超出張版』のすぐ前で音楽ライブ『超歌ってみた』のステージが設置されていたこと。
即売会での説明、体験卓でのゲームマスターや参加者同士のやりとりが、ステージからの音と歓声でかき消される状況は、出展者・来場者ともに辛かったはずなので、次回以降は運営側にはぜひとも配慮をしていただきたいですね。
せっかくですので、同じアナログゲームの『マジック:ザ・ギャザリング』のブースとかと近かったりすると面白いかもしれません(バスケとかをやっていると少々賑やかかもしれませんが)。
とにかく来年は今年以上に大きく盛り上がることに期待したい『超会議2015』のアナログゲーム関連イベント。今回はTRPGの出展もあったので、来年はミニチュアゲームの出展もあるといいな!