今回はインサイドのガルパンおじさんを代表して、先日「いまさら聞けない「ガルパン」の魅力 ― ファンの心をグッと掴んで離さない“魅せ方”とは」を書き上げた筆者が体験レポートをお届けすることになりました。
なお、公開から3ヶ月が経過していることから、さすがにもう良いだろうとネタバレを含む内容となります。ご了承くださいませ。
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「ダージリン様のポップコーンセット」のパネルの前で記念撮影。「ヒャッホーウ!最高だぜー!」でお馴染みの秋山優花里さん(キューポッシュ)と一緒にユナイテッド・シネマ豊洲にやってきました。
レイトショーとはいえ2日目です。さすがに大丈夫だろうと期待していた来場者特典は……もらえませんでした。ちょっと数が少ないんじゃいかという気もしますが、それだけガルパンおじさんが集まったということでしょう。悔しいですがおとなしく諦めます。
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上映開始15分前のロビーにはたくさんのガルパンおじさんが集まっていました。
筆者にとって今回が初体験となった4DX。「座席が揺れる」「風が吹く」くらいにしか理解していなかったので、正直にいえばそれほど期待はしていませんでした。しかし、実際に始まってみると「戦車ごとに変化する振動」や「視点に合わせて角度が変わる」といった、通常のシアターでは味わいようのない特別な体験ができて、これまで「4DX?揺れるやつっしょw」くらいに思っていた自分自身をローズヒップさんが指揮する巡航戦車「クルセイダー」のケツに縛りつけてやりたくなりました。
さて、実際に体験してみて“良かった“ところ、“悪かった”ところをそれぞれピックアップしてみます。まず何よりも良かったのは劇中で2回ほど訪れる「西住みほ(車長)視点」のシーン。
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これはもう4DXシートに身体を預けて、全身全霊をかけて味わってほしいイチオシのシーンです。シートの揺れ、伝わってくる振動、そして一人称視点の映像……この組み合わせは4DXを最大限に楽しめるはずです。とくにクライマックスとなる遊園地での「西住みほ&まほ」のタッグで、大学選抜チームの島田愛里寿が駆る「センチュリオン」との戦闘は……いいぞ。
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序盤の大洗エキシビジョンマッチの戦闘も良かったですね。戦車ごとに変化する「振動」、撃ちつ撃たれつの激しい攻防など、彼女たちはこんなにも激しい世界に身を投じているのかと「4DX」のシートがダイナミックに稼働して身体に伝えてくれます。
あと窪地から抜け出すイギリス戦車「チャーチル」のどっこいしょーという感じが味わえたのも嬉しかったですね。あぁ、私いま……ダー様と同じ感覚を味わっているのねと頬を染めてしまいました。
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個人的に爆笑ポイントだったのは、西住みほと島田愛里寿が出会う「ボコミュージアム」でボコがボコボコにされているシーン。まさか自分がシートにボコボコと殴られるとは思いもしませんでした。そしてみんなボコになる。
涙なくして語れない「プラウダ、意地のカチューシャお守り」シーンの雨はこれでもかとミストを浴びせられ、みほ&まほの思い出に触れるシーンではこれでもかと風を浴びせられ、我らがドゥーチェ・アンチョビたちアンツィオの面々がジェットコースター上を駆け抜けるシーンではこれでもかとフラッシュを浴びせらる。このあたりが強く印象に残っていますね。
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逆に悪かったところとしては、シートから頭部(顔の横)に吹きかけるエアーが薬品臭くて気分が悪くなったこと、そしてお風呂シーンは「良い香り」がするという噂を聞いていたのですが、何も感じられなかったこと。かなり楽しみにしていたのですが、これは劇場や席によって異なるようです。他に気になるところとしては、自動車部が学園艦を退艦する前夜にドリフト走行を楽しんでいるシーンの揺れ方や、「センチュリオン」の魅せ場である連続撃破シーンはもう少し激しかった方が良いように感じました。
全体的に振り返ってみると、これまで静的に眺めていた「映画」をアトラクションとして五感を使って楽しめたのはとても良い経験になりました。戦車の揺れを再現するシートの揺れが彼女たちの息吹を伝えてくれているようで、彼女たちが暮らしている「ガルパン」の世界をより身近に感じ取ることができました。
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今回筆者が体験した席は中段の端席となりましたが、浴びせられるミスト、風、光、スクリーン下部から立ち上がるスモークなど、そういった演出をしっかりと味わいたいなら、ガルパン4DXについては中段・中央あたりが最良席かもしれませんね。あと、風が結構強いので、Tシャツにフリース程度の軽装だと肌寒く感じるかもしれませんので、それなりに温かい格好をしておいた方がいいと思いますよ。
そして、4DXで鑑賞しながらポップコーンとドリンクを味わうなんて、かなり難易度の高い試練であることもお伝えしておきますね。もちろん、よく訓練された英国紳士&淑女のみなさんであれば大丈夫でしょうが。ティーカップを持ち込んでダー様のように振る舞ってみようとか考えている人は本編開始5秒以内にこぼすこと間違いなしなので絶対にやめましょう。
なお、持ち帰り用・こぼさない用のビニール袋がもらえるので、不安に思っている人は劇場スタッフに相談してみると良いでしょう。「ダージリン様のポップコーンセット」は1000円(税込)であります。
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そうえいば、4DX版を見終わった直後から、それほど興味のなかったローズヒップさんのことが以前よりかなり好きになりました……不思議ですわー!