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3月2日に発売される、PS4向けオープンワールド・アクションRPG『Horizon Zero Dawn』。本作は、大災厄によって人類文明が崩壊してから1000年後、人類に代わって機械の獣たちが支配する世界が舞台です。プレイヤーは熟練女性ハンターのアーロイとなり、未来のハイテク技術と原始的な狩猟術を駆使して機械の獣と戦いながら、自身の出生や世界の謎を解き明かしていくという物語を体験します。2016年に日本ゲーム大賞「フューチャー賞」を受賞し、発売前から多くのユーザーの注目を集めている本作。発売に先駆けメディア先行体験会が行われましたので、その様子をレポートします。
イベントは2部制になっており、1部では物語冒頭からチュートリアル後半まで、2部では少し進んでオープンワールドパートを探索できるという内容でした。
まず、本作ゲームディレクターであるゲリラゲームズのマタイス・デ・ヤング氏、ソニー・インタラクティブエンタテインメント ワールドワイドスタジオのローカライズプロデューサーである浦野氏が登壇し、『Horizon Zero Dawn』の魅力を伝えました。
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PS3『KILLZONE 2』、『KILLZONE 3』のゲームプロデューサーであり、日本の映画・ゲーム・本も大好きなマタイス氏。本作を通じてプレイヤーを興奮させるため、開発において「まだ誰も体験したことない世界を作ること」を意識したとのこと。世界滅亡後が描かれた作品の多くはグレーで暗い世界観だった一方、『Horizon Zero Dawn』では明るく青々とした自然に覆われている美しい世界をデザインしました。
さまざまな機械の獣が世界を動き回るという設定も最初からあり、「地球を支配するのは我々人類ではなく機械である」というのが本作のテーマ。機械の獣の生態は美しく圧倒されますが、同時に危険な存在でもあるため、プレイヤーは知恵を絞ってあらゆる戦略を使って生き延びなければなりません。マタイス氏は、「『Horizon Zero Dawn』は私たちが全力で作り上げたゲームです。私たちが作るのを楽しんだように、プレイヤーのみなさんにもゲームをプレイして楽しんでほしい」と述べました。
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本作のバトルアクションにおける特徴は、機械の獣に対して弓や槍、罠といった原始的な戦い方で挑むことで得られる「狩りをしている感覚」です。たとえば、「ウォッチャー」のような小型の獣でも、正面から戦うと群れに囲まれてピンチになってしまいます。そこで、かがんで背の高い草に隠れて息を潜め、どうやって倒すか戦略を練ります。獲物をスキャンし大ダメージを与えられる弱点や、移動ルートを確認し罠や弓を使って的確にダメージを与えて倒す──このように、いくつかの選択肢のなかで効率よく安全に狩りができます。この「獲物の特徴を見極め、短期決戦で倒す」という戦術は、まさに狩りをしている感覚でした。
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機械の獣に気づかれないように近づき、ハッキングツールである「オーバーライド」を使用すると、彼らをコントロール可能となります。オーバーライドによる効果はさまざまで、「ストライダー」のような馬型の機械なら背中に乗って素早く移動したり、見るものを圧倒する巨大な機械の獣「トールネック」は、よじ登ると周辺マップの情報を得られました。普段は少し厄介な攻撃的モンスターの「ウォッチャー」も、オーバーライドすれば心強い味方として積極的に他の機械の獣に攻撃を仕掛けてくれます。
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敵を倒して獲得したアイテムは、武器や防具、アイテム作成に使用したり、商人との取引に使います。武器では、たとえば矢の種類によって効果が変わり、炎の矢を使うと機械の獣に燃焼効果を与えたり、可燃性のタルを爆破して周りにいる敵にダメージを与えられました。防具は、ステルス効果が上がるなどの特徴もあり、プレイヤーの戦い方や敵の特徴によって、見た目の変化以外にも着替える楽しみがあります。
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『Horizon Zero Dawn』の世界は、見えるところすべてをプレイヤーが自由に進めるオープンワールド型のゲームです。草原や雪山をはじめ、砂漠や文明の遺跡、地下洞窟など幅広いロケーションが用意されています。体験会でも草原や山脈などを移動できましたが、手付かずの自然とそれに覆われて一体化しつつある旧文明の残骸という、相反した存在が絶妙に合わさった風景がとても美しかったです。特に高いところからの見晴らしは最高で、あちこち登っては周りを眺めてしまいました。
天候や時間の変化もあり、雨のときは視界が悪くなり、近くの獣も見分けにくくなります。一方、夜間にやると機械の獣の発光部分が見えやすくなるため、弱点を狙いやすいというメリットも。また、水たまりを歩く音、布や木などの素材が擦れ合う音など、ちょっとした音も気持ちよく、世界に没入していく感覚がありました。
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マップ上にはさまざまなクエストがあり、クエストを選択するとナビが表示されるので、広い世界でも迷子になりません。クエストをクリアすると経験値を獲得し、アーロイのレベルが上昇。最大体力やスキルを覚えるためのポイントが獲得できます。スキルにはスローモーションで射撃ができるようになったり、獲得できる素材を増やしたりするなど、覚えればプレイヤーの狩り生活がより便利になるものばかりで目移りしてしまいました。
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サブクエストでは、この世界に暮らす人々の生活や機械の獣の生態、文明の遺産に触れられるため、より深く世界を体験できます。寄り道要素のサブクエストも本作では世界を彩る一部となっているため、すべてを堪能したいという気持ちになりました。また、フォトモードも実装しており、冒険の一コマを切り取った写真からこんな記念写真まで自由にカスタマイズして撮影できます。
最後に、マタイス氏による質疑応答が行われました。他の狩りを楽しむゲームやオープンワールドゲームとの違いについては、「アーロイを通じて描かれる、世界の謎を解いていく深いストーリーや、複雑な機械とプレイヤーが戦うという奥深さで違いを出しています」とコメント。PS4 Proへの対応については、「グラフィックの向上やフレームレートの安定といったサポートができています。ただ、基本的にはPS4でしっかりと遊べる内容です」と述べました。機械の獣という存在は、“非常に綺麗な自然”と“機械”を入れたいというコンセプトは当初からあり、機械を入れるために動物を利用したのは、動物であれば動きや反応が分かりやすく、元々自然の中で生きる存在なので機械化しても世界に溶け込みやすいため、とのこと。
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ストーリー上で母というテーマが多く語られる点については、「異端児であるアーロイにとって、母の温かみが必要であると気がついてから、母親の存在の大切さを描くことになった。そこからストーリーが広がり、ひとつの大きなキーポイントになった」と伝えました。最後に、小島秀夫監督の最新作『DEATH STRANDING』に使用されている、ゲリラゲームズと共同開発したゲームエンジン「Decima Engine」から、本作へ何か影響があったのかという質問が挙がりました。マタイス氏は、「コジマプロダクションにエンジンを使っていただいたのは光栄です。本作には影響はありませんが、フィードバックをもらっているので今後の成長にはなるかもしれません」と伝えました。
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体験会会場では、『Horizon Zero Dawn』の世界をイメージしたソフトドリンクやオリジナルフードが提供されました。オリジナルドリンクの草原(ジャスミン茶+キウイシロップ)はさわやかな飲み口、大地(アールグレイ+カルピス)は華やかな香りとカルピスの甘さがマッチしていました。フードは、ラパン(ウサギ)のポワレ チーズリゾットともに、イノシシのパテ “アーロイ”の狩り、サンドウィッチが提供されました。ウサギとイノシシは初めて食べましたが、どちらも素朴でたくましい味で食べごたえがありました。その他にも、本作のパッケージやアーロイが使用する弓などが展示され、体験会会場は『Horizon Zero Dawn』一色に彩られていました。
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