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ツンデレエムブレマーは青春の夢を見るか?ニチアサ×少年漫画のハイブリッド『FE エンゲージ』が面白すぎて倦怠期のカップルがよりを戻した話

最新作『FEエンゲージ』の評価はどのようなものだったのか?『ファイアーエムブレム』シリーズ34周年を記念して振り返ります。

ゲーム Nintendo Switch
ツンデレエムブレマーは青春の夢を見るか?ニチアサ×少年漫画のハイブリッド『FE エンゲージ』が面白すぎて倦怠期のカップルがよりを戻した話
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突然ですが、かねてより気になっていた方とエンゲージしました。

お相手の方の第一印象は、オブラートに包まず言うと不安しかありませんでした。しかし、同じ時を過ごしていくにつれ良いところも悪いところも見えてくるようになり、いつしかそんな二面性に夢中になっておりました。今となってはかけがえのない存在です。本日は、そんな彼の魅力をご紹介させていただきたく思います。

「エムブレム・エンゲーーージ!!!」

2023年1月20日、あの大人気『ファイアーエムブレム(以下、FE)』シリーズの新作『ファイアーエムブレム エンゲージ』が発売されました。

同年4月5日にはDLC第4弾“邪竜の章”も配信開始となり、展開の完結を迎えた本作。歴代の主役キャラクターが総出演し、地味なシミュレーション要素を大味にした新要素が見どころのシリーズ最新作です。

筆者はシリーズの大ファンで、いわゆる「エムブレマー」と呼ばれる人間になります。全作品プレイしており、特に好きなタイトルは『聖戦の系譜』です。

おっと、「聖戦のファンは厄介」と思ったそこのアナタ。筆者も例外なくその通りです。ファンでありながら、大好きだからこそいつも新作のどこかに物申している。めんどくさい人だなぁ……。
そう、筆者と『FE』シリーズは絶対に別れない倦怠期のカップルそのもの。

そんな厄介ツンデレエムブレマーが『エンゲージ』を素直に手放しで、期待だけを抱いて発売日を待つことなどできただろうか?答えは皆様の予想通り「否」、となります。

しかも、発売前情報が出れば出るほどありとあらゆる要素に不安を感じてしまい、挙句の果てには発売の2日前に急遽予約を……キャンセルしています。ゲーマーにあるまじき事態です。予約開始すぐに「Elyos Collection」なる名を冠する数量限定の豪華セットを予約していたにもかかわらず、です。

「Elyos Collection」には読み応えたっぷりの分厚い設定資料集も付属。まだ購入できるので、気になった方は後悔しないためにもぜひこちらを。

だがしかし、発売1週間後にはswitchに入っていました。DLCは購入するかわかんないからね!なんて言っていたのに中盤に入る頃には買っている……。しかも家にはちゃんと「Elyos Collection」がある。

ツンデレ、チョロい!

そんなシリーズ最新作である本作を、発売から1年が経過した今だからこそレビューしたい!でもただでさえ有名なタイトル、もう評価も出尽くして、今更語る必要なんて、ないかもしれない……。

そう考えましたが、筆者自身が長年のシリーズのファンで『エムブレマー』を名乗りながら、実は友人の厄介エムブレマーから聞いた活きの良い悲鳴がきっかけで本作の購入を決めた一人。この系譜を受け継いでいかずに、どうするというのか。今だからこそ言えることもあるよね。

結論から言うと、この作品、とっても古臭くて新しい「手強いシミュレーション」なんです。このワードにピンときた方、長年のエムブレマーではありませんか?そんなまだ購入していないエムブレマーのアナタに届くことを願って。軽いんだけど、軽くないんです。

年季の入った厄介ツンデレたちに、『エンゲージ』の聖戦を系譜したい。そのためにこの記事は生まれました。なぜツンデレがデレデレになったのか?その真相を探るためにも、ぜひ一読ください。

※この記事には致命的なものはありませんが、ストーリーの大まかな流れに関するネタバレが含まれています。ご注意ください。


◆前作が築いた骨太シナリオとのギャップ

この記事をご覧になっている方の中には『エンゲージ』でよく上がっている不評点をご存知の方も多いのではないでしょうか。そう、それは本作のシナリオについてです。

待望の発売日には、重く深いお話が繰り広げられた前作である『風花雪月』がトレンド入りしましたが、これは『エンゲージ』における軽めなシナリオとの比較が随所でなされたからでもありました。筆者も今回レビューを書くにあたり改めて方々の評価を見させていただいたのですが、シナリオに関する評価は全会一致と言っても過言ではないものだと感じました。

『風花雪月』
『エンゲージ』

……か、軽いね?

一応同じセリフを抜粋したものの、画像のチョイスに悪意があるって言われそうなんですが、本当に温度差はこれぐらいある。大分ノリが違うことがわかります。

前作はプレイヤーの選択により物語開始早々からルートが分岐するため、一周のみのプレイだとある一点の視点からでしかシナリオを理解できません。世界観を俯瞰するには何周もする必要があります。しかしながら、周回プレイを苦痛にさせない徹底されたテキスト表現・ストーリー展開という魅力がたちまち広まり、多くの新旧ユーザーから高い評価を受けました。

そんな『風花雪月』の後に出るんだから、新作にも『風花雪月』みたいに重いストーリーを期待していたらそりゃ落胆するというもの。

では『エンゲージ』のストーリー展開ですが、こちらはゲーム開始早々に、分岐ではなく求婚されます。

その直後には『覚醒』をプレイされた方は「あっ、トロン刺されそう」と思うシーンや、『if』のプレイヤーは「ルミエル(主人公の母)死にそう」など予想できてしまう、過去作を彷彿とさせるどこかで見たような展開が続きます。

先が予想できるし本当にその通りになるのだから、これではより戦いが苦しくなるはずの今後にも、はじめから期待を寄せられない浅薄なシナリオと言えてしまうでしょう。

本作は、キャラクターのモデリングと、アニメをオフにする必要がないぐらいスピーディーな戦闘アニメーションに関しては、間違いなくシリーズ随一です。

今をときめく人気イラストレーター・Mika Pikazo氏がキャラクターデザインを担当し、またモデリングも直々に監修されたということもあり、ヌルヌル動くし表情もはっきり見える。しかもお着替えまでできちゃう。

因みに筆者の推しは「ロサード」と「メリン」になります。性癖がバレそう。

「ロサード」
「メリン」

しかし長所と短所はいつだって表裏一体。モデリングが良すぎて目立つからこそ、シリアスなシーンなのにオーバーな動きと一緒に出てくるカジュアルなセリフ回しで、なんだかちぐはぐに見えてしまうのです。

本作の魅力には、なんといっても豪華キャスト陣による「フルボイス」が上げられますが、これが逆に不自然なセリフ回しをより印象付ける要因になっているのです。この点は実にもったいないと思っています。せっかくの良い要素が悪い部分に全部食べられちゃうんですよね。

そう、もったいないのです。発売前は筆者含め、周囲に居る拗らせエムブレマーが声を揃えて「ストーリーやばそう」と言っていました。事実やばいのに、なぜもったいないのか。

プレイするまでにわかる情報といえば、ネタバレを避けようとすると大体公式サイトがプロモーションがとして小出しにしている序盤の情報に偏ります。筆者はまんまとこの罠にハマり、発売前にあろうことかキャンセルしてしまったクチです。モデリングとアニメーション以外期待する要素ないじゃん、とまで思っていました。

『エンゲージ』は、プレイヤーを引き込む入り口となる序盤で、むしろ振り落としているような状態です。もったいない。その入り口をこじ開けることこそが、この記事の目的。

どこがどう悪いという点は、もうこの記事に辿り着いている方には耳タコかと存じますので、後発レビューの利点を活かしあえてここでは細かく触れません。筆者も同じことを考えています。

とはいえシナリオを総合的に見ると、散々言われてるほど変じゃないとだけ言わせてください。決して褒め言葉を羅列できるものではないですが、ある一点のタイミングで流れが変わります。なかでも敵軍同士のやり取りがうかがえる場面があるのですが、そちらは強く記憶に残っています。

全体的に良くも悪くも王道です。ただ王道故、使い回された展開の予想できるストーリーは飽きが来るし、良い評価は付随しません。本作は、シナリオの評価が独り歩きしているせいで、SRPGプレイヤーを取り逃している点が非常に惜しい一本でしょう。

◆ツンが瓦解するシミュレーションパート

さて、ここまで短所を述べてきましたが、ツンツンした後はデレるのがお約束ですね。ここからはデレデレでいきます。本作『エンゲージ』は、見事に人が持つ天邪鬼性を突いてくる一本であったといえましょう。筆者は完全に落ちました。

ライトなストーリーに反して戦略の組み立てがめちゃめちゃハードで頭使う。戦闘面は歴代屈指のバランス、爽快感です。


《八羽汰 わちは》

たまに絵も描く 八羽汰 わちは

はちわたわちは(回文)メディアへの憧れとゲーム好きが融合してゲームライターに。幅広く手を出すが一番好きなジャンルはJRPG。特技はヒトカラ12時間。

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