人生にゲームをプラスするメディア

【DEVELOPER'S TALK】 『シグマ ハーモニクス』の世界観を彩る音作りについて聞きました

スクウェア・エニックスは、ニンテンドーDS向けの新作ミステリーRPG『シグマ ハーモニクス』を8月21日に発売しました。推理を軸にしたミステリーに、同社が得意とするRPGの要素を加え、バトルには音楽の要素を大胆に取り入れました。本作にはCRI・ミドルウェアの「救声主」や「ファイルマジック」が採用されています。本作の音作りについて開発陣にインタビューすることができましたので紹介します。

任天堂 DS
スクウェア・エニックスは、ニンテンドーDS向けの新作ミステリーRPG『シグマ ハーモニクス』を8月21日に発売しました。推理を軸にしたミステリーに、同社が得意とするRPGの要素を加え、バトルには音楽の要素を大胆に取り入れました。本作にはCRI・ミドルウェアの「救声主」や「ファイルマジック」が採用されています。本作の音作りについて開発陣にインタビューすることができましたので紹介します。



■自己紹介

千葉 広樹: ディレクター。ゲーム全体のディレクションを担当するのは初めて。ディレクションだけでなく、実制作にも携わる。FFシリーズでは『FFVI』から始まり、『FFVII』『FFVIII』『FFX』『ダージュ オブ ケルベロス FINAL FANTSY VII-』の開発を担当。

浜渦 正志:  コンポーザー。作曲を担当。『チョコボの不思議のダンジョン』『サガフロンティア2』『FFX』『ダージュ オブ ケルベロス FINAL FANTSY VII-』など。スクウェア・エニックスを代表するコンポーザー。続編ではなく、完全な新作の楽曲を担当するのは今回が初。

鈴木 光人: 楽曲のミックスやマニピュレート、アレンジ、実機への実装を担当。『シグマ ハーモニクス』がスタートする1年前にスクウェア・エニックスに入社。『チョコボの不思議なダンジョン』などを担当。開発にフルで携わったのは今回が初めて。

細江 一博: 効果音やボイスを担当。過去には『FFXII』『聖剣伝説』など。SE(サウンドエフェクト)をメインでデザインしたのは本作が初めてとのこと。

―――『シグマ ハーモニクス』とは、どういったゲームなのでしょうか?

千葉: ジャンルはミステリーRPGです。ミステリーを題材とするアドベンチャーに、当社が得意とするRPGを融合した作品です。もともと僕自身ミステリーがすごく好きなこともあり、北瀬(=北瀬佳範氏、本作のプロデューサー)に企画を提案する時に、ミステリーとRPGの組み合わせは新しいものができると熱弁をふるいました(笑)。ゲームの流れは、殺人事件が起こり、推理して、キャラを育てながら、物語を進めていくというものです。

千葉: 北瀬がプロデューサー、僕がディレクターをして、デザインは仲秋勇作が担当しました。仲秋は今回初めてメインデザイナーとなったので、相当気合いが入っていましたね。北瀬はこれまで大作のプロデュースが中心だったのですが、今回はDSでやってみようということになりました。開発もFFの数百人規模とは違って、当社のタイトルの中では比較的小規模のチームでした。ゲームの内容としても、これまでとは少し毛色の違ったものができたと思います。

―――開発の期間はどのくらいでしたか?

千葉: 企画の立ち上げからは約2年近くかかっています。開発期間はDSタイトルとしては長めで、かなり作りこんだという印象があります。ゲーム自体のボリュームも多く、通常ですと数十時間、やりこむと60〜70時間遊べるようなタイトルになっています。

―――『シグマ ハーモニクス』は音楽がポイントということですが

千葉: そのとおりです。RPGということでバトルが重要になってきますが、『FF』や『DQ』と同じバトル方式では、新しいRPGを作ったとは言えないと思っていました。バトルについて考えたとき、戦闘中に再生している音楽を活かせるんじゃないかということや、当社のアクティブタイムバトルなどから発想していって、音楽とイコライザーが連動するようなバトルシステムを構築していきました。

―――音楽についてのこだわりを聞かせてください


浜渦氏
浜渦: 「シグマ ハーモニクス」というタイトルや"過去を再演せよ"というキャッチコピー、仲秋のイラストが入った企画書を最初に読んだときに浮かんだイメージで曲を作り上げていきました。ゲームの世界観は昭和レトロのような雰囲気もあるのですが、それにとらわれずに、オーケストラ、ピアノ、シンセサイザー等々、持ちうる楽器やテクノロジーの全てを使って曲作りをしていきました。

―――バイオリンの生音も使われたそうですね

浜渦: はい、せっかくストリーミングで曲をやれることになったので、生音を使いたいなと思っていました。個人的にバイオリンが好きなのもありますが、弦楽器は生音として分かりやすいですし、音程にうねりが出せるということで、色々な楽曲で使いました。世界観にも上手くマッチしているのではないでしょうか。



―――効果音でこだわっているのはどのような部分でしょうか?


《土本学》
求人情報を読み込み中...
【注目の記事】[PR]
コメント欄を非表示
※一度コメントを投稿した後は約120秒間投稿することができません
※コメントを投稿する際は「利用規約」を必ずご確認ください
    This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

    編集部おすすめの記事

    特集

    任天堂 アクセスランキング

    1. 【特集】『スーパーマリオ オデッセイ』小ネタ12選!知ればマリオの旅がもっと楽しくなる!?

      【特集】『スーパーマリオ オデッセイ』小ネタ12選!知ればマリオの旅がもっと楽しくなる!?

    2. 「同性パートナーシップ制度」導入 任天堂のゲームと性的少数者のこれまで

      「同性パートナーシップ制度」導入 任天堂のゲームと性的少数者のこれまで

    3. 眠れない夜に『あつまれ どうぶつの森』を遊ぶと楽しい8つの理由─夜中にこそ見える世界もある

      眠れない夜に『あつまれ どうぶつの森』を遊ぶと楽しい8つの理由─夜中にこそ見える世界もある

    4. 【特集】『星のカービィ』シリーズ、絶対に忘れられないシーン10選

    5. 『あつまれ どうぶつの森』風呂やプールに入る裏技が発見される!?いろいろな家具の中に入ってみた

    6. 『あつまれ どうぶつの森』移住費用5000マイル支払いに役立つ!序盤でもパパっと終わるたぬきマイレージ8選

    7. 『あつまれ どうぶつの森』一晩全力で虫取り・魚釣りに挑んだら何ベル稼げるのか? 高額生物に絞って離島ツアーで大儲け!

    8. 『桃鉄』ソロプレイ全物件制覇こそ、“おうち時間”を最高に楽しむエンドコンテンツ!ワンミスで資産が吹き飛ぶ地獄のサバイバル100年を生き延びろ

    9. 『ゼノブレイドクロス』見た目も変わる多彩な装備が判明…贔屓のメーカーだとラインナップも豊富に

    10. やっぱモフモフは正義?「ペットにしてみたいポケモン」ピカチュウ抑えた1位は…【読者アンケート】

    アクセスランキングをもっと見る