岩田氏は講演で、まず自身がどのようなゲーム開発者であったか、という点から話を始め、ヒューレットパッカードの電卓でプログラムを行っいた頃の話や、HAL研究所に出入りすることになった初期の話を終えてから、ゲームの話に移りました。
岩田氏はチームワークとアイデアの重要性を議論しました。誰もが宮本氏になることはできないが、素晴らしいゲームは、楽しいもの、新しい物を慎重に見る目とアイデアの融合によって実現されると述べました。
岩田氏はゲーム業界が変わったポイントとして、全ての物が大きくなり、ゲームはより複雑に、巨大な企業が小さな企業を飲み込むようになったと言いました。しかし、一部では逆に小さくなっている点もあるとして、例えば、余りにも似たようなゲームばかり作るようになった開発者コミュニティを非難し、同じジャンルでも『タイガーウッズPGAツアー』と『マリオゴルフ』のような戦いが健全だとしました。
岩田氏はリアリズムだけがゲームを進歩させる方法ではない、「開発者はゲームを良くするために他になにができるか?」と疑問を発し、その1つの方法として、自分達が「ゲームプレイヤー」と認識している枠を広げることを提案しました。「誰もがゲームをする訳ではありません、そのような人たちのゲームは何故無いのでしうか?」
次いで任天堂の最近の製品について議論し、革新、直観性、魅惑的な体験、インターフェースが任天堂製品にとって重要であると言いました。そして話題は次のハードに移ります。
岩田氏はまず「レボリューション」の主要パートナーとなるIBMとATIを紹介しました。IBMはコードネーム「ブロードウェー(Broadway)」と呼ばれるCPUを開発し、ATIは「ハリウッド(Hollywood)」と呼ばれるグラフィックチップを開発中です。いずれもGCと同じ会社が担当することになります。
ATIのDave Orton社長兼CEOは「私達は任天堂との強力な関係を継続し、レボリューションのグラフィックチップを開発することに非常に興奮します。主要なグラフィックプロバイダーとしてATIは消費者にとって新しく刺激的なグラフィックを実現することを委ねられます。ATIは任天堂のゲームの革新をサポートすることを誇りに思います」と述べました。
また岩田氏は「レボリューション」が後方互換性を持ち、ゲームキューブタイトルも遊ぶ事ができると述べました。加えてオンラインにも対応し、DSのワイヤレスネットワークに密接な関係があることを明らかにしました。
開発機材は5月のE3までにはライセンシーに送られるとのことです。
ニンテンドーDSは日本と米国で合計400万台を出荷し、欧州で発売されれば600万台にほぼ到達するだろうとしました。
噂されていたニンテンドーDSのオンラインについては、世界中の全てのWi-Fiホットスポットを通じて「ネットワークで互いに遊べる」できるサービスを今年後半に開始し、現在対応ソフトとして『どうぶつの森DS』が開発中であるとのことです。サービスは無料で行われるようです。
講演ではニンテンドーDSのユニークさを実証するソフトとして『Nintendogs』と『エレクトロプランクトン』の2つを実演しました。『マリオカート』の8人対戦も行われました。
最後に岩田氏は『ゼルダの伝説』の最新のムービーを公開しました。
「よりよいゲーム世界を構築するのが任天堂のプランです。私達にとってこれは情熱であり、冒険的なミッションです」。岩田氏は5月のE3で「レボリューション」やニンテンドーDSのワイヤレスネットワークについて更に詳細を話すことを約束しました。
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