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オフライントーナメントの緒戦が旋光の輪舞 Rev.X、そしてグランドファイナルの最終種目も旋光の輪舞 Rev.Xです。このゲームはEスポーツスタジアムのメインイベントと言えそうです。開発会社グレフの丸山社長も前回同様に訪れて見守っていらっしゃいました。マンボウ氏の実況トークも会場を盛り上げます。ゲームを持っていない、プレイしたことのない人も観戦を楽しめました。これはEスポーツの新しい楽しみ方だといえそうです。
弾幕シューティング格闘ゲームと呼ばれている『旋光の輪舞 Rev.X』は、ひたすら相手を撃ち続けるだけのゲームではありません。画面両側にアーマーゲージが表示され、被弾すれば少しずつ"体力"が減っていくという格闘ゲームのルールを取り入れています。また、限られた条件で使えるBOSSモードをいつ使うか、アーマーゲージがゼロの時に発動できるFinalBOSSモードで逆転を狙えるか、という戦略的要素もあります。狙い撃つ技術、逃げる技術だけではなく、作戦能力も求められます。
旋光の輪舞 Rev.Xではシトロネットという機体を操るペク・チャンポというキャラクターが最強と評される中、オフライン大会で唯一グラフライドに乗るファビアンを操るpitapon選手が健闘しました。迎え撃つは前回の優勝者ziji ver202選手。ziji選手はオンライン予選を全勝でクリア。オフライン大会でも無敗で決勝に勝ち残りました。pitapon選手は予選で1敗したものの、オフライン決勝でも順調に勝ち進みました。pitapon選手とziji ver202は準決勝で対戦。ここでpitapon選手が敗退します。
しかし、トーナメントはダブルイルミネーションという敗者復活方式でした。これはトーナメントに敗れた選手が敗者側のトーナメントに移動し、そこで勝った選手が決勝戦に進出できるというルール。pitapon選手は敗者側リーグに落ちますが、ここで敗者側トーナメント無敗のROUGETSU選手か待ち構えます。一敗とはいえ勢いが衰えない
pitapon選手ですが、初戦で敗退し、敗者リーグを連勝したROUGETSU選手は調子を取り戻していました。来場していたファビアンのファンたちの祈りも空しくpitapon選手は敗退します。観客にとってはベク・チャンポ同士の闘いは見慣れているため、ファビアンのpitapon選手の健闘は目立っていました。
決勝戦は前回優勝のziji ver202選手と敗者復活のROUGETSU選手。キャラクターはどちらもペク・チャンポでした。旋光の輪舞 Rev.Xの戦いは序盤、中盤でのBOSSモードによる叩き合いが定番です。しかし決勝戦はやはり何かが違いました。頭脳戦を優先する展開で、お互いにBOSSモードを出さず通常弾で様子を見ています。BOSSモードに頼らない戦いの結果はziji ver202選手の連勝でした。射撃と回避の基礎力の違いが現れた結果もしれません。
表彰式後にziji ver202選手にインタビューしました。「今回はきつかったな。眠くて。昨日は眠れなかったんですよ」というziji ver202選手。大会前で緊張したのかと思えば「なんかダラダラ過ごしていただけ」と相変わらずなクールぶり。しかし、さらに水を向けると「眠気という自分との戦いでもあったけど、同じベク・チャンポというキャラを使うという意味でも自分との戦いでした。準優勝のROUGETSU選手とはふだんも闘っていて、お互いに勝ちパターンがいくつかあって、戦闘中はどのパターンに持ち込むかを臨機応変に判断しています」とのこと。なるほど、決勝戦でBOSSモードを出さずに様子見していた理由は勝ちパターンの探り合いだったようです。旋光の輪舞 Rev.Xは頭脳戦の要素が大事だと感心させられました。
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さて、連続優勝のziji ver202選手は年間ポイントで2位を圧倒的に引き離し、次回は参加しなくても年間チャンピオンが確定しました。しかしziji ver202選手の戦いが見たい。ziji ver202選手を倒す選手の登場も期待したい。その声にziji ver202選手は「賞品が良かったら出るよ」とクールに回答しました。ziji ver202選手の全勝勝利にも、この声に奮起する選手の活躍にも期待が集まります。