この夏はいろいろ大きなニュースが舞い込んできましたが、もっとも良いニュースは、「World Cyber Games(WCG)」
せっかくの久々のお祭りなのだからということで、実は筆者も2001年以来となる参加登録を行いました。正直に言って、現在の自分の実力を考えるとどうにも厳しいというのは分かっていますが、次の機会がいつあるか分からない以上、やっぱり出られるうちに出ておかないとねという感じがあります(それ以上に、何かの間違いで2位以内に入ってしまった場合にそもそも休みを取れるのか、また、パスポートをどうするんだとかいろいろな些細な問題もありますが、まぁとりあえず、些細なことなはずです。ええ、きっと些細です。間違いなく些細なことであるはずです)。
というわけで、今回は日本のAoE界に通じている(?)筆者が、本戦対策を兼ねて、「WCG」日本予選の有力選手紹介を行おうと思います。そのほかニュースに関しては…すでにご存知の方も多いはずかと思いますが、また本文の最後にでも書かせていただこうと思います。
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筆者が出場した最初で最後のWCG予選から早7年。そのときの競技は『エイジオブエンパイアII:覇者の光陰(AoC)』でした。7年振りという年月を考えると、さすがに歳をとったなぁと意識してしまうところです。
■注目選手は、やはりnemuke選手とAirlity選手
有力選手を紹介する上で、参考にする上で非常に役に立つのが、先日まで開催されていた「第一回AJCカップ(1st AJCC)」
なお下記の紹介は、あくまで出場が噂されている選手ですので、確実に予選に参加されるとは限らない点はご了承ください。今のところ、「1st AJCC」の優勝者であるnemuke選手、および準優勝者であるAirlity選手はどうやら参加されるようです。3位となったtombo選手とあわせて現在の日本のトップ3と言えそうですが、残念ながらtombo選手は「WCG」予選への参加は見合わせる模様です。では、その注目のnemuke選手とAirlity選手の紹介と行きましょう。
■有力選手NO.1「nemuke」
本コラムをご覧になられている方はすでにご存知のことと思いますが、『WarCraft III(WC3)』
また、『エイジ オブ エンパイア III : アジアの覇王』 の日本公式ページのプロモーションムービーにも、前述のtombo選手と共に登場しています。当然筆者は1vs1では勝ったことが無いことも追記しておきます。いやまぁ、本戦ではきっとリベンジしたいなぁと思ってはいますが、真正面から戦ってはほぼ勝てない相手だと思われますので、なんらかの絡め手を用意する必要があるのは間違いないと言えるでしょうか。
■有力選手NO.2「Airlity」
AoEをプレイしていないプレイヤーだとご存知ないかもしれませんが、『エイジ オブ ミソロジー(AoM)』
ここのところ、「WCG」を見据えて海外の有力選手を捕まえて実践を踏まえた研究に余念がないようで、日本予選でも有力な優勝候補となると思われます。筆者が考えるに、絡め手で戦ったとしても基本的な技術の差で負けるでしょうし、かと言って正攻法も通じない相手です。チャンスがあるとすれば、時折、ゲーム中に僅かな隙を覗かせることがある点でしょうか。そこを突けるならば、わずかながらにチャンスはあるかもしれません。
nemuke選手、Airlity選手ともに戦略戦術で勝負するタイプだと思いますが、nemuke選手が相手に真っ向から向かっていくタイプなのに対し、Airlity選手は自分の得意なフィールドで徹底的に勝負するタイプでしょう。
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ここで紹介した二人以外にも、出場が確実となれば注目となる選手は、まだまだたくさんいます。はたして、日本人の頂点に立ち世界の舞台に上がるのは誰となるのか、興味深いところですね。予習の意味も兼ねて『AJC』
■本戦を観戦する上での注目ポイントは?
選手を紹介した上で、「WCG」日本予選における観戦ポイントを説明しようと思います。見た目で結果が分かりやすく表示されるゲームならばよいのですが、『AoE3』での勝負ポイントは刹那な瞬間であるため、意識をしていないと一瞬のうちにゲームが決まってしまったということもありえます。特に『AoE3』のことをよく知らないと、本当に訳が分からないうちに終わってしまったと感じるかもしれません。
■ポイント1・両者のスコアに注目する
散発的な戦闘が繰り広げられ、小競り合いに終始した場合、ぱっと見でどちらが有利か分かりにくいと思います。また激しい消耗戦の後に、こう着状態となった場合も同様でしょう。このときどちらが有利かを判断する要素として参考にするのは、両者のスコアとなります。『AoE』のスコアは総合的な要素を加味した正確なものであるため、ゲームをほとんど知らなくても直感的にどちらが有利かが理解できると思います。ただ、あくまで参考数値であるため、点数が高いほうが必ず勝つというわけではない点は注意が必要です(逆にスコアが低い方が勝ったならば、少ない資源と少ない資源を効率よく運用したとも言えます)。
■ポイント2・攻撃側と守備側を見極める
攻防のポイントとして、どちらが攻撃側で、どちらか守備側なのかを理解しておくことも重要なポイントと言えます。攻撃側の判断基準として一番分かりやすいのが、「能動的に先手を取る」ということでしょうか。たいていの場合、先手後手という状態が発生しますので本格的なぶつかり合いになるまでは、攻撃側がマップコントロールを獲得し、ゲームの主導権を握っていると言えるでしょう。攻撃側としてはそのまま攻勢を維持しつつ、相手側を消耗させつつ押し切りたいところです。一方、守備側は相手の攻撃を凌ぎつつ、守備側に回ったことによる内政面のアドバンテージ(軍量であったり、資源面であったり)を生かしつつ、堅守を維持し軍事的なアドバンテージを確立できたところで、しっかりとカウンターを狙う作戦となるでしょう。
ただ、両者が消極的で動きがほとんどない展開も予想されます。この場合のポイントは、「どちらかが次の時代に進化したタイミング」であることが多く、おおむねその前後で大きな戦闘が発生することになります。
■ポイント3・決戦タイミングを理解する
攻防のポイントを理解した後は、もっとも重要な決戦のタイミングとなります。おおむね、この重要なポイントは一度しか存在せず、ほぼ勝負を決定付けるシーンと言えます。決戦が始まる直前は、両者が全軍を差し向けるので分かるのですが、小競り合いがいつの間にかなし崩し的に決戦となっていることもあるので、見てるほうも油断はできませんね。ただ、決戦が起こるということは、仕掛けた側は勝てると判断し仕掛けられた側はそれ以上引けない状況となっているはずです。引くことが即敗北に繋がる、たとえば両者の本陣の前での戦闘には、よく注目しておきましょう。
少し長くなりましたが、「WCG」予選のキーとなる観戦ポイントを紹介させていただきました。「WCG」予選に観戦に行かれる方も、これで必要最低限度の予習はできると思います。また、後ほど公開されるであろうリプレイを見る上でも役に立つと思います。
これであなたも立派な観戦者になれること間違いなし…とまでは言いませんが、きっとなんらかの参考にはなると思います。
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「1st AJCC」の実況配信の模様です。決勝戦ということもあり、その注目度は高くリアルタイムでの視聴者数は200人を越えていました。優勝者は『AoE』でも強かったnemuke選手!
■AoEの生みの親「Ensemble Studios」
最後にRTS業界としては非常に衝撃的で国内の各種ニュースサイトでも話題になった「Ensemble Studios」
ただ、「Ensemble Studios」が無くなることにより、今まで運営されていた『Ensemble Studios Online』こと『ESO』のサーバ運営がいつまで続くのかといった不安や、また、今までAoEシリーズを引っ張ってきたBruce Sherry氏が抜けることにより新作が発表されたとしても今まで通りのクオリティの作品ができるとは限らないなど、不安な要素は尽きることはない状況です。何はともあれ、今回の閉鎖はファンにとって非常に残念なことと言えます。
今後、より悪い方向にRTS業界が進まないよう天に祈りましょう。
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突如発表された「Ensemble Studios」の閉鎖。多くの世界中のファンからその閉鎖を惜しむ声が聞かれました…。
というわけで、10月下旬に開催予定の「WCG」日本予選の注目選手および観戦ポイントと、非常に悲しいニュースをお伝えしました。
今回のコラムでは、簡単に触れさせていただきましたが、世界中に与えた影響は本当に大きかったようで、海外の主要なゲーム系ニュースサイトは、「Ensemble Studios」閉鎖を軒並みトップニュース扱いで伝えていました。一般ユーザの多くのコメントも印象に残っています。今後の動向が不透明な点もユーザの不安を煽った感が強いところでしょうか。筆者としてもこのニュースをどう捕らえていいか未だに整理の付かないところではありますが、将来出るであろう新しいAoEシリーズを、大きな不安と僅かな期待を持ちつつ待ちたいと思っています。
それでは、今回はこのぐらいにさせていただこうと思います。次のコラム、もしくは筆者が参加予定の「WCG」予選で会いましょう。…ところで、筆者の「1st AJCC」の結果は4回戦(ベスト8)敗退でした。一応頑張った?と言ったところでしょうか。
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筆者も一応頑張りました。 |