今週は次世代ゲーム機に関する予想が話題となりました。「次世代ゲーム機」といってもWiiやプレイステーション3、Xbox360のことではありません。その次のゲーム機のことです。
Wedbush Morgan証券のアナリストであるMichael Pachter氏は、次世代ゲーム機の登場は2013年以降になると予測。ユービーアイソフトは2011年〜2012年に登場する次世代ゲーム機のため、技術的投資を始めたとしています。
任天堂オブアメリカ(NOA)の社長であるReggie Fils-Aime氏はWiiの次のゲーム機に関して聞かれた際に「在庫問題も解決した」ので「Wiiに偉大なソフトウェア体験をもたらすこと」が現在の焦点であると回答。EAのCEOであるJohn Riccitiello氏は、現在のゲーム機の寿命が非常に長期となると予想しています。
現時点では次世代ゲーム機を云々するよりも現状の地固めが大切であるとする意見が多いようですが、2011年と言えばわずか一年半後。その時、Wii2やプレイステーション4、Xbox720といった新ゲーム機が出たとしてそれは歓迎されるのでしょうか?
Pachter氏は、やっと現行機種への投資が実を結びつつある時期に次世代ゲーム機が出るならばパブリッシャーがこれに抵抗するだろうとする見解を明らかにしています。
現世代は特に消化すべき事の多かった世代だったのではないでしょうか。Wiiであればリモコンの使い方や、従来ゲームをしなかった層への訴求の仕方。プレイステーション3やXbox360はHD環境での効率的なゲーム開発とオンライン販売。これらの課題の多くは未だに完全な解決を見ていません。
手の動きを検知するコントローラーがリハビリに応用され、ダウンロード販売が実験作を生み出す土壌となり、インターネットを介して海外の人ともゲームを楽しめる。現世代は2009年の今を持ってしても充分に「新しい」といえるでしょう。
ゲーム機の変化と世界的な不況にやっと対応しようとしているところに新しい環境を持ってきたのでは、パブリッシャーの体力が根こそぎ奪われかねません。『グーの惑星』『ColorZ』『Night Game』といったWiiウェアが小規模ソフトハウスに希望を与えつつある今だからこそ、次世代の到来はもう少しゆっくりでも良いのではないでしょうか。