iPhone用ゲーム『Tap-Fu』はオンラインランキングの9割が海賊版だったとのことです。
『Tap-Fu』はiPhone用の格闘アクションゲーム。画面上にタッチで図形を描くことで様々な技を繰り出すことができます。
『Tap-Fu』を開発したSmells Like Donkeyは公式サイトにおいて、不正コピーに関する調査結果を公開しています。
『Tap-Fu』のオンラインランキングでは、スコアなどの基本的な情報と共に「デバイスID」と「Pirated Flag(海賊版フラグ)」を送信しており、この集計からオンラインランキングに参加した9割以上が海賊版だったと確認しているとのことです。
同社によれば10月16日の配信開始から40分で海賊版が登場し、オンラインランキングでは海賊版の割合が50%を越えていたとのこと。2日後の18日には90%以上が海賊版となっています。
海賊版ユーザーを赤色で、正規ユーザーを青色で示したランキングリストも公開されていますが、ほとんどが赤色に染まっています。
海賊版ユーザーがお金を支払った率に関しても調査を行っていますが、10月16日~22日の期間中、ゲームを正規に購入した海賊版ユーザーは0%。Smells Like Donkeyによれば、海賊版を配布するサイトには「海賊版で試した後に正直にお金を払うユーザーが沢山いる」という文章があるそうですが、同社はこれを「妄想に聞こえる」としています。
海賊版ユーザーはゲームのメニューに並んでいる順番でモードを遊び、素早く次のゲームに移るという行動様式も明らかになっているとのことです。
Smells Like Donkeyは「アップルの対応が遅く、海賊版が当たり前になっている」と現状を総括した上で、ゲームを買うように促すメッセージを表示したり、ダウンロードコンテンツへ移行したりといった対策を考慮しているとした上で、「開発者としてオンラインランキングを見ると落ち込む」とコメントしています。
先日もキュー・ゲームスの代表取締役であるDylan Cuthbert氏が「『ピクセルジャンク モンスターズ デラックス』であまりに多くの著作権侵害があった」と語ったばかり。
不正コピーが作り手に与える影響も深刻なものとなりつつあるようです。
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