このインタビューは『New スーパーマリオブラザーズWii』発売翌日の2009年12月4日に行われ、任天堂ゲームセミナー受講生を対象に行われました。今回は『トモダチコレクション』の開発スタッフ4名と宮本茂氏が登場しています。
まずどのようにしてMiiが生まれたのか、どうしてビデオゲーム(WiiやDS)に似顔絵を登場させたのかを宮本氏が語ります。宮本氏は会議中でもよく似顔絵を描いているそうですが、ディスクシステムが登場した頃から気になっていたのが似顔絵で、似顔絵を使ったゲームをこれまでにいくつも実験で制作してきました。
最初に形になったのは64DDでランドネット会員向け全員に配られた『マリオアーティスト タレントスタジオ』で、顔のパーツや体系などを設定してオリジナルのタレントを作って映像を作っちゃおう!と言うゲーム内容でしたが、今思えば『似顔絵チャンネル』の始祖ともいえますね。64GBパックに『ポケットカメラ』を装着して写真を取り込むといった挑戦も行われました。
インターネットを通じて作品の交換やコンテストなどが行われたりと新しい試みに挑戦しましたが、結果は64DD自体が特殊な販売方法だった為、あまり普及せず終わってしまいました。
ゲームキューブでも似顔絵を使ったゲームを制作し、カードe+やゲームボーイアドバンスにカメラを搭載してゲームキューブに取り込める『ステージデビュー』を開発していましたが、完成はせずそのままお蔵入りになってしまいました。
そしてWiiの開発終盤の頃に『トモダチコレクション』の元になったソフト『大人のオンナの占い手帳』と当時呼ばれていたソフトが宮本氏の目に入り、そのソフトでMiiの原型といえるキャラクターが作れるのを見て「コレや!」と、長年宮本氏が求めていたものが出来上がり始めました。そしてWiiに『似顔絵チャンネル』が内蔵するようにするのですが、Wiiの開発終盤で現場のスタッフから猛反対されたと宮本氏。ちなみにMiiのデータはたったの74バイトで作られており、この小さな容量だからWiiリモコンの内蔵メモリに保存できることも出来たそうです。
そして『似顔絵チャンネル』や『みんなで投票チャンネル』を完成した頃はDSが女性にも多く行き渡っており、『大人のオンナの占い手帳』改め『トモダチコレクション』を再び制作スタートになったと語っています。開発再開時に「つい人に見せたくなる、究極の内輪ウケソフト」と題したコンセプトで開発が仕切りなおされました。
インタビューでは『トモダチコレクション』の製作過程で、最後の最後までゴールが見えなかった時の苦労話や本音などが開発スタッフたちが語り合っています。初回10万本だった『トモダチコレクション』がどうして250万本を超えるヒットタイトルになったのか、是非インタビューをチェックしてみてください。
インタビュー最後は、宮本氏が卒業シーズンに合わせて「『トモダチコレクション』で卒業アルバムをつくったらええやん」と語っています。去年の卒業シーズンはDSiカメラにクラスメートの写真や音声を録音して先生に贈ろうという広告が出ていましたが、これを『トモダチコレクション』でクラスみんなのMiiを入れて卒業アルバムのようなものが出来ると宮本氏が提案しています。これはいいアイディアだなと思いました。
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