■参加者
河内 厚典 氏
株式会社バンダイナムコゲームス CS事業本部 第1プロダクション 第1課
『アルトネリコ1』からシリーズ全てのプロデューサーを務める。バンプレスト出身。過去作には「クレヨンしんちゃん」や「ちびまる子ちゃん」など。
土屋 暁 氏
株式会社ガスト バリュービジネス事業部マネージャー ディレクター
『アルトネリコ』シリーズの生みの親にしてディレクター。「アトリエ」シリーズにも2作目から携わる。企画から作曲まで幅広く開発を統括している。
樋口 裕司 氏
株式会社ガスト 企画開発部マネージャー
『アルトネリコ3』のメインプログラマー。これまでは長く「アトリエ」シリーズに携わる。
■聞き手
押見正雄 CRI・ミドルウェア 代表取締役専務 CTO
土本 学 IRIコマース&テクノロジー インサイド 編集長
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―――発売おめでとうございます。現在の心境を聞かせてください
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バンダイナムコゲームス 河内氏 |
土屋: おかげさまで無事発売できました。今回も楽曲の自動生成システムやグラフィック面で相当な無茶を言いながら、それでも何とか完成まで持ってこられたということで、スタッフのみんなには本当に感謝しています。開発中もファンの皆さんから多くのメッセージをいただけて、開発側も盛り上がって制作することができました。本当に感謝です。
樋口: 二人に言いたいことは言われてしまいましたが、本当に短期間で作らなければという状況だったので、無事に完成させられてよかったです(笑)。
―――この記事の読者さんの中には今回初めてシリーズを知ったという方もいらっしゃるかもしれませんので、まずは「アルトネリコ」シリーズの概要を聞かせていただけますでしょうか?
河内: 「アルトネリコ」シリーズはガストと旧バンプレストの共同開発タイトルとしてスタートしました。元々、土屋さんが持たれていた、3つの塔という世界観を具現化したものです。今までにない舞台で、主人公がヒロインとの絆を高めていくというコンセプト、そしてムスメ調合RPGという新機軸・・・ジャンル名は斬新すぎてシリーズをこれで通してていいのか、最後まで悩みましたが(笑)。さらに音楽で他のRPGと一線を画すものとして構想していき、ミドルウェアの協力もいただきながら、今回では「最響」というフレーズを使うまでのシリーズに育てていくことができました。
土屋: 僕の中で最初に世界観が出来たのは1995年くらいで、いわゆるコンシューマーゲーム機用のものとして再構築したのは初代『アルトネリコ 世界の終わりで詩い続ける少女』の頃(2006年)です。元々ガストにはサウンドとして入社したのですが、いつかはゲームを作りたいと思っていて、その時にはこの世界観でやりたいとずっと温めていたものです。
■シリーズの中での位置づけ