今回のgamescom2011では、ArkaneのCo-Creative Director、Raphael Colantonio氏がゲームプレイに関するプレゼンテーションをおこなってくれました。
プレイヤーが操作するキャラクターは不可思議な能力を持つ暗殺者。主人公キャラクターは自身がボディガードをしていた皇妃の殺人容疑をかけられ、牢獄に入っている状態からスタート。その濡れ衣を晴らすために真犯人を倒すというのが目的となります 。
世界観はゼロから作らげられたとRaphael氏。にも拘わらず、ゲームユーザーにとってなんとなく馴染みある世界に感じられるのは、アートディレクターが『Half Life2』で、City17をつくりあげたViktor Antonov,氏によるものだからとのこと。
ただ、歴史的には1666年ロンドンをベースに、「鯨脂」を中心とした産業革命の状況を想定しそれに合わせたテクノロジーを考えたていったとのこと。その結果、電源のようなデバイスひとつをとっても巨大なバッテリーをケーブルにつなぎ、それによってテスラが発明した放電機のようなものが存在していたり、人間を乗せることが出来る二足歩行デバイスなど非常にユニークな世界となっている。
総体的にはレトロフィーチャー的になっており、ゴシック風な建築物や、王朝風建築物も入り乱れるという形になっている。これら独自の世界観や法則などをオープンワールドに詰め込み、それを「シミュレーション」させることがこのゲームの要になっているとRaphael氏。更に、プレイヤー自身が用いることが出来る超自然的能力を組み合わせて、世界とインタクションすることで毎回違ったレスポンスがあるとのこと。
実際のプレゼンでは、タイムストップ(時間停止)、並びにPossession(憑依)の能力を示した。デモではこれらの能力を用いつつ、身を巧みにかわしつつセキュリティを破ったり、二足歩行移動機を後方から殲滅したりというのを実際に示した。
このようなプロセスはパズル的要素も感じられ一般的なオープンワールドとも一線を画している。特に憑依能力を鼠に使用することで通常では見ることが出来ない場所を確認するといったこともおこなわれた。
また、鼠に大群を誘導し、敵をかみ殺すといったことも出来るようだがこの辺の能力の使用についてはプレイヤーによって意見が分かれるようにも感じられた。能力は、運命の輪のようなホイールを回して選択していく。この辺はRPGのような雰囲気であるのが興味深い。
ただ、前述のようにこのゲームは「シミュレーション」が要であると説明したように、テストプレイヤーによってよりクリエイティブな特集能力の使用方法が編み出されたと言う。例えば、敵が銃弾を発砲した瞬間、時間を止め、その間に銃弾を撃っている敵キャラクターに憑依、その状態で、撃たれた銃弾の前まで移動させ、その直後、時間を再開する。それによって、敵を自分自身が撃った銃弾によって倒すことが出来るといったものだ。
このような独自の世界感とゲームメカニクスをもった『Dishonored』。現在はプリアルファ段階とのことで更なる詳細は続報に期待したい。
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