東京は今週、一気に肌寒い日が多くなって「ああ・・・年末に向けて加速し始めたのか・・・」と、担当した年末商戦向けゲームタイトルの記事の数と気温の比例をしみじみと感じていました。10月も後半。そろそろクリスマスプレゼントやお年玉で欲しいゲームを決めたくなる季節です。ニンテンドー3DSとPSVitaの新世代携帯ゲーム機の直接対決は見逃せません。良いタイトルが沢山発売されて、ゲーム業界が切磋琢磨して盛り上がることを期待しています。
さて、今回プレイするソフトは、シルバースタージャパンのニンテンドー3DSダウンロードソフト『怪盗スティナと30の宝石』です。
個人的にはシルバースタージャパンというとさまざまなハードで発売されている『銀星将棋』などのイメージが強いのですが、本作のようにバラエティに富んだいろいろなソフトを発売しているのですね。このタイトルの主人公は「美少女怪盗」ということで・・・とは言えDSiウェア『最強銀星将棋』では綺麗な女の子たちにボコボコにされた筆者です、はい(笑)。そんな真面目だったり美少女だったりする「振り幅」もシルバースタージャパンのゲームの魅力かもしれません。
そんな思い出話は置いておいて、早速『怪盗スティナと30の宝石』をプレイしていきましょう。
■ステージを脱出するまでが怪盗です
「怪盗スティナ」となって、「警備ロボ」と「刑事サラ」の警備をかい潜り、制限時間内に宝石を盗み出すという至ってシンプルなルールです。プレイヤー側もダミーとなる「怪盗ロボ」を導入。物陰に隠れながら、あるいは「怪盗ロボ」をおとりに使いながら、「制御盤」で「解除コード」を入手。宝石の周りを覆う「防御壁」は3重構造なので、3回コード手に入れて、3回解除する必要があります。
「防御壁」を無くしたら宝石を盗み出し窓から脱出。しかし、脱出するまでに捕まってもミスとなってしまうので、最後まで全く気が抜けません。しかも宝石を持った状態だと「警備ロボ」たちはより機敏に。脱出ルートは宝石を取る前に考えておかないと返り討ちにあいます。奥深いです。
■「缶けり」的な緊張感
「かくれんぼ」、あるいは「缶けり」といった昔ながらの遊び特有の面白さと緊張感があります。宝石へのアプローチを試みるも、「警備ロボ」や「サラ」に見つかってしまい、一時撤退。「怪盗ロボ」をおとりに、体制を整えて、再アプローチ。どこにいても、どんな状況でも絶対安全な状態がない、独特の緊張感が常に漂います。
ちなみにダミーとなる「怪盗ロボ」は、捕まった分だけ新しい「怪盗ロボ」が投入されるので、いかに「怪盗ロボ」を「おとり」や「壁」にして、敵と自分(スティナ)の位置をうまく取るかがゲームの最大のポイントになりそうです。
■「覚える」を邪魔する「焦り」
「制御盤」ではABXYボタンに対応した「解除コード」が表示されます。「解除コード」が表示されている間は身動きが取れない上に、画面に大きく「コード」が表示されるので、周りの状況が非常につかみにくくなります。この状況がものすごく焦ります。たった4つのボタンの組み合わせなのに、焦ってうまく覚えられなかったりするのです。
これはまさに「自分との戦い」。冷静かつ迅速に「解除コード」を覚えなければなりません。しかしせっかく覚えても、警備から逃げきるためにステージを走り回っていると「あれ、なんだっけ?」と忘れてしまうこともしばしば。これだけのために「HOME」ボタンから「ゲームメモ」を開くのも「負け」な気がして開けません(笑)。もう一度書きます。これは「自分との戦い」なのです(笑)。
■30ステージクリアしたら30ステージが始まる
「怪盗スティナ」で30ステージをクリアすると、タイトル画面で「刑事サラ」を選ぶことできるようになります。プレイ内容が逆転して、プレイヤーは「刑事サラ」となり、宝石を盗みに来る「スティナ」を捕まえます。ゲーム性もガラっと変わります。変わるのですが・・・今回のそそれぽでは「スティナ」30ステージクリアが達成できず「刑事サラ」モードをプレイ出来ていないという不甲斐なさ!申し訳ないです。「スティナ」だけでもかなり歯応えがあります!ということでご勘弁を!
■うまく連携してくれないもどかしさ
味方の「怪盗ロボ」の唯一コントロール手段である「通信」が自分の位置付近に集めることだけしかできず、もう少しだけでも戦略的にコントロールできれば、もっと奥深いゲーム性になったんじゃないかと感じました。例えば、「おとり」として飛び出させるといった連携プレイをしたい場面が山ほどあったのですが、なかなか思い通りにはいかず。基本ランダムでウロウロしているだけで、尚且つメインでプレイしている場所とは全く関係ない場所に溜まってしまっていたり。「オマエら助けろよ!」と(笑)。
■総評:冷静さが大事な良作シンプルアクション
アニメ調のキャラクターだったり、大量の「ロボ」だったり、見た目はなかなか派手なのですが中身はけっこう素朴でシンプルなゲームです。小さい頃、友達と「かくれんぼ」や「缶けり」をして夢中になったことを思い出しました。あの「緊張感」と「熱さ」がこのゲームには込められていると思います。
その中に求められる「冷静さ」。ただのシンプルゲームでは終わらせない「解除コード」の存在は非常に罪作りで、本当にプレイヤーを焦らせます。単純な4つのボタンの組み合わせなのになぜこんなに覚えられないのかと、自分が情けなくなります(笑)。
ボリュームもやり応えもかなりのものなので、シンプルなアクションを長く楽しみたい方、タイムアタック的なやり込みが好きな方にオススメです。
【そそれぽ】第14回、いかがでしたでしょうか?ハード問わず、最近のダウンロードゲームは質も高く、長く遊べるタイトルが非常に増えています。年末に向けてお小遣いを貯めたい人はぜひダウンロードゲームも楽しんでみてくださいね。次回もどうぞお楽しみに!
『怪盗スティナと30の宝石』は、好評配信中で価格は700円(税込)です。
(C)SilverStarJapan
■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ
愛内里菜らに楽曲提供をし、VOCALOID音楽のクリエイターとしても有名な作・編曲家。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略SLGから格ゲーまで、幅広いジャンルのゲームをプレイする。
Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity
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