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みんな39(サンキュー)、VOCALOID・初音ミク「ミクの日大感謝祭」ライブレポート

3月9日東京ドームシティホールにて「ミクの日大感謝祭」が開催されました。

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3月9日東京ドームシティホールにて「ミクの日大感謝祭」が開催されました。

ただの白い布だった舞台幕にミクカラーのライトが当てられると、舞台幕はゆらりと表情を変えました。厳かなエメラルドグリーンがちらちらと輝いて、もうすぐ奇跡の瞬間が目撃できるのかと一同心が高まります。現代のテクノロジーが創りだした歌姫・初音ミク。名前は知られていても、全世界を含めてもまだ両手で数えきれてしまうほどのライブはいったい何人の人が目撃したでしょうか。

初音ミクとの出会いかたにはいろんな形があります。動画サイトでたまたま検索して、友達がDTMをしていたから、ゲームセンターで見かけたかわいいフィギュア、たまたま手にとったリズムゲーム。そのほか、いろいろ。たくさんの想いを胸に宿し見守るなか、スポットライトが収束していきました。

ヴァイオリンとピアノの音が階段状にイントロを奏でたのはGoogle ChromeのキャンペーンCMでお馴染みの「Tell Your World」。悲鳴に近い大歓声と1拍おいておこるミクコール。スポットライトがあたるとウェディングベールのようになった舞台幕の奥にミクがふと現れました。あまりの映像美にそこにいると誰もが思ったはずです。幕がはけ、たっぷりと歌いあげる彼女の姿。いったいいつの間に彼女はこのような姿を得たのかと涙したファンも多いかもしれません。

モデリングツールからのレンダリング出力とセガの『バーチャファイター5』の描画エンジンを実機で動かした2パターンの映像手法をとってきましたが、今回は格段に精度を上げていました。踊りまくり時にはギターもかき鳴らす歌姫に正直驚きを隠せません。

ここで忘れてはいけないのが生演奏のバックバンド。今回は基本的なKey、Gt、Bass、Drの編成に弦とブラスセクションを加えた形になっています。多種多彩なアレンジが可能になり、ソロも各所に炸裂。バーチャルな歌姫だからといって手抜きしている感じはこれっぽちもなく、むしろ一緒になってライブを最高潮へと導いてくれる素晴らしいメンバーとなっています。

発売から5年、加工されるソフトウェアとして無垢な初音ミクはプロ・アマを問わない多くのクリエイターに彩られ表情を持ちました。クリプトン・フューチャー・メディアの代表取締役・伊藤博之氏もここまで支持され、ライブができることになるとは思わなかったといいます。

人気曲「初音ミクの消失」では、振り付けにパントマイムのように見えないなにかの境目を叩く姿が。歌によって人格を与えられた初音ミク本人の訴えのように思えて胸に迫るものがあるのも、このライブならではの感情です。衣装チェンジも多く、実際のアーティストのようにインストを交えて着替える場面もありますが映像ならではのエフェクトの早着替えや演出も必見となります。

セットリストを載せたいところですが、ニコニコ生放送では3月16日までならタイムシフトにて視聴することができます。今回は2日間ライブが行われましたが、セットリストはかなり異なっています。有料となりますが1日なら2,000ニコニコポイント。通しチケットでも3,500ニコニコポイントとなるので、ぜひミクのファンもこれから興味を持つかたもVOCALOIDというソフトウェアがどこまで来たのかチェックするいい機会になると思います。

初音ミク、鏡音リン・レン、巡音ルカ、MEIKO、KAITO。6人のVOCALOIDが持つカラーに合わせて振られるサイリウム、ファンの声援、感謝。終演後初音ミクと手を振り合ったミュージシャンがいて、その裏にはライブを企画した人、楽曲を投稿した人、そしてそれらを見つけた人がいます。さまざまな人の心の粒子が初音ミクを舞台に映しだしたこの奇跡を忘れることはできない1日となりました。

(C)SEGA/(C)Crypton Future Media,inc.
Organaized by SEGA/MAGES.
《きゃんこ》
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