『カルドセプト』はカードとスゴロクを組み合わせたトレーディングカード・ボードゲームで、1997年にセガサターン向けとしてリリースされて以来、様々なプラットフォームから移植版や続編が発売されています。
「はたして『カルドセプト』とはどんなゲームなのか?」 シリーズ未プレイの筆者が、予習を兼ねて前作の『カルドセプト サーガ』をプレイしてみました。
『カルドセプト サーガ』は、2006年11月に発売されたXbox360専用ソフトで、487枚のカードと40以上のマップが用意されています。発売当初は多数のバグがあったため、かなり頻繁にアップデートが行われました。しかし現在は問題なくプレイすることができるようです。
■ まずはストーリーモードでルールを覚える
このゲームの醍醐味は対人戦にあると言えると思いますが、シリーズ歴戦の猛者はともかく、初見ならまずはルールを覚えるためにもストーリーモードをクリアしていくことをおすすめします。
プレイヤーはゲーム内でセプターと呼ばれており、クリーチャー(モンスター)を召喚して、領地を増やしながら各マップのゴールを目指します。召還されるクリーチャーや特殊な効果を生み出す魔法の呪文などは、全て手持ちのカードを使って行います。最初にプレイヤーが使えるカードは初期ブックに入っているものが全てですが、各マップをクリアすることにより、自分のカードを少しずつ増やいくことが可能です。つまりストーリーモードをプレイすると、プレイの中でルールを覚えられるだけでなく、自分のカードもどんどん増えていくというわけです。
基本的なゲームの流れは、サイコロを振って出た目の数だけ進み、止った場所にクリーチャーを召還して、そこを自分の領土するというものです。一見スゴロクのようなイメージですが、止まった場所が他のプレイヤーの領地だった場合、侵略するか通行料を支払うかの選択を迫られます。
■ 総魔力が勝利の条件
クリーチャーを配置し領地が増えていくと、自分の総魔力も同時に増加していきます。そしてこの総魔力がゲームの勝敗を決める鍵となります。このゲームの「勝利条件」を満たすためには、自分の総魔力が各マップごとの目標総魔力に達していることが条件です。さらに「勝利条件」をクリアし、誰よりも早く城に戻ってきた人が優勝となります。
領地を増やす以外にも、マップ上の全ての砦を通過して城に戻ると得られる「周回ボーナス」など、様々な方法で総魔力は増加してきます。なお、他のプレイヤーの領地に支払う通行料もこの総魔力で支払います。
■ 召喚と詠唱、カードが勝利を左右する
セプターが使用するカードは、クリーチャー」を召喚するものだけではなりません。いわゆる効果魔法の働きをするスペルというカードも存在します。スペルは、サイコロの目をコントロールしたり、敵のカードを壊したりできる復唱系と、戦闘時に攻撃力や防御力を上げることができる加護系の二種類にわかれており、前者はサイコロを振る前に必要に合わせて使用し、後者は戦闘時に使用することになります。
サイコロを振る前に、自分が使用中のブックに登録されたものから一枚のカードを毎回引くことができます。しかし、残念ながら種類を選んだりすることはできず、ランダムでの選択となるのでクリーチャーを引き当てるのか、それともスペル系かは引いてからのお楽しみです。
■ クリーチャーと土地の属性
クリーチャーを配置し、自分の領地とする土地には、赤、青、緑、黄の4つの属性が存在します。クリーチャーと土地の属性が一致した場合は、地形効果が加わり戦闘中にクリーチャーのHPが増加するなど防衛に有利になります。さらに隣も自分の領地だった場合は、支援効果が得られて攻撃力が増加します。
もし手持ちに同じ属性のカードがない場合でも、後からクリーチャーをいれかえたり、土地の属性を変更したりもできるので、ひとまずは総魔力を増やすためにも手持ちの中から召喚し、領地化してみるのもいいかもしれません。
■ 流れをおさらい
自分のターンにおける簡単な流れとしては、カードを1枚引く→スペルを使う(必要であれば)→サイコロを振る→止まった土地にクリーチャーを召還し領土化する、という手順になります。
※領地のレベルアップやクリーチャーを交換できる「領地コマンド」や、侵略をしたりされたりする際に発生する「戦闘」などについては、次の回で説明したいと思います。
一気に読んでしまうと頭が混乱しそうですが、ストーリーモードをプレイすると、NPCのファウスティナが手取足取り丁寧に説明してくれ、プレイしながらルールや戦略が自然と理解できるようなシステムになっています。
また、3DS版『カルドセプト』でも、協力プレイを通じて初心者がゲームに参加しやすくなるシステムが用意されているようです。筆者もそうでしたが、ルールが複雑そう・・・という理由でボードゲームやカードゲームを避けてきた人も、ぜひ毛嫌いせずにトライして欲しいところです。
(C)2006 Omiya Soft.
(C)2006 NBGI
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