スタジオジブリ製作による特撮短編映画『巨神兵東京に現わる 劇場版』である。11月9日の日本テレビ「金曜ロードSHOW!」の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 TV版』放映と伴に発表された。
日本テレビは映画公開を盛り上げるべく、2週間にわたり『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』の前2作を放映しているが、その中でのサプライズである。
『巨神兵東京に現わる』は、2012年夏に東京都現代美術館で開催された展覧会「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」に合わせて特別に製作された映像だ。今回上映されるのは、この映像、音声に新たな調整を加えた劇場用映画バージョンである。上映時間は10分7秒となる。
映画のコンセプトは、宮崎駿監督の『風の谷のナウシカ』に由来する。そのなかに登場する巨神兵を主役にした。宮崎作品とのコラボレーションとなっている。
さらに注目は、映像全編をミニチュア模型を使った伝統的な特撮技術で撮影していることだ。ミニチュア特撮の可能性を追求し、伝えている。
この夏、大きな話題を呼んだ「特撮博物館」は、もともと「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの総監督である庵野秀明さんとスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーの発案でスタートした。特撮文化にフォーカスし、その認知度を高めるのが目的だ。
『巨神兵東京に現わる』は、その目玉企画のひとつである。製作プロデューサーに、庵野秀明さんと鈴木敏夫さん、監督には『のぼうの城』(犬童一心監督と共同)、『日本沈没』の樋口真嗣さんを起用する。製作のスタジオジブリにとっては、初の特撮映画である。
今回の『巨神兵東京に現わる 劇場版』の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』との同時上映は、鈴木敏夫プロデューサーからの提案によるものだという。これに庵野秀明さんが応えるかたちで実現した。
かなりの大ヒット、動員が見込める『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』との併映は、特撮技術の素晴らしさを伝えるまたとない機会になる。また、これまで美術館以外で観ることの出来なかった作品の上映が、多くのファンを喜ばせるのも間違いないだろう。
『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』
11月17日(土)より全国公開
http://evangelion.co.jp
「ヱヴァ新劇場版:Q」に同時上映 スタジオジブリ製作「巨神兵東京に現わる 劇場版」
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