そんなあなたに朗報です。『ひゅ~ストン』や『タケヤリマン』など、独自のゲームシステムに定評のあるポイソフトがやってくれました。ポイソフト流の音ゲー『マンションパーカッション』、今回は号外としてプレイレビューをお届けします。
■自分の好きな時、好きなタイミングでノリたいんだ!
「女子ゲー」でも過去何作か「音ゲー」をレビューしてきましたが、音楽の成績が常に“アヒル”状態の筆者には一定の難易度を超えると完全に無理ゲーと化する作品ばかりでした。もうね、筆者みたいなリズム感のない人は、タイミングという束縛から逃れ自由にやりたいんです(笑)
『マンションパーカッション』は一言で言うとそんな悩みを解決してくれるソフト。だってまず音ゲーに必須なタイミングマーカーが存在しないんです。
■壁ドンがリズムになる!
では何でリズムを取るか?まさかの「壁ドン」です。といっても「好きな相手を壁際に追いつめる」甘酸っぱいシチュエーションではございません。
まずHOME画面のアイコンをチェック!ポイソフトおなじみ、一文字シリーズを踏襲しております。今回は「壁」。わかりやすい!
マンションの一室にいる状態でゲームスタート。上下左右からマンションにはあり得ないほどの騒音が聞こえてくるので、壁ドンしたり大声を出したりして抗議します。この音の応酬がいつの間にかパーカッションになっている・・・というわけです!
■操作はタッチorボタンで
とにかくストレスフリーの本作、はじめから全7部屋が全て解禁されています。好きな部屋からどうぞ!しかも難易度の差はありません。
まずはルーム1を選択。3Dで表現された部屋の中は生活感が漂い妙にリアル。壁ドンはタッチパネルのアイコンをタッチするか、十字ボタン、またはA,B,X,Yボタンを使用します。
部屋の上下左右から騒音がしたら「ストレス玉」が表示されます。騒音がした方の壁を叩くと「ストレス玉」が潰れてスッキリする、という感じです。基本的にどこをどのタイミングで叩いてもペナルティにはなりませんが、一応この「ストレス玉」がプレイの指針になっています。ストレス玉が消えるとスッキリ度が上がり、これが一定数まで上昇すると「オチ」が見られます。ゲームオーバーはありません(優しい・・・!)
■部屋ごとに違う音楽・騒音を楽しむ
部屋ごとに難易度の差はありませんが、好きな音楽のジャンルで得意・不得意な部屋が分かれそう。1曲あたりの長さは1分30秒程度で非常にコンパクト。個人的にはルーム4のテクノフォビアがハマりました。音楽をかけているとつい足でリズムをとったり机を手で叩いたりしてしまうと思いますが、まさにそのリズムです。
そしてゲームの肝となる騒音も部屋ごとに変化。何故か牛や馬の鳴き声が聞こえてきたり、セクシーボイスが聞こえてきたりします。騒音と音楽と壁ドン、不快になりそうなこれらの要素が重なり合うと、意外にも気持ちいいアンサンブルになるから不思議です。
■己を解放せよ!
従来の音ゲーに慣れきった筆者、初見プレイではひたすら隣人の騒音を待ち、「ストレス玉」が出たタイミングで「壁ドン」をしていました。しかしこれではなんだかスッキリしません。というか、これではまったく自由じゃない!
そう、このゲームは自由なのです。つまり、自ら隣人の騒音となることも可能。壁ドンしまくって相手の怒りを誘発し、より大きな騒音を出させるのも一種のテクニック。己を解放しきってノリまくるのがスッキリの近道。筆者はこの境地に辿り着くまでしばらくかかりました。
■スッキリテクニックを探れ!
「ストレス玉」が飛び出すタイミングは「反撃アイコン」や「怒りの四つ角アイコン」で予測が可能。慣れてくるとノリながらも予測潰しができるようになります。ここはゲーム的要素が強いですね。また、スッキリゲージが効果的にあがるタイミングもあるとか。己を解放し“アセンション”が完了した人はスコア上位を目指し攻略テクニックを探してみるべし!
■『ひゅ~ストン』『タケヤリマン』ステージも!
そしてポイソフトファンにはたまらない『ひゅ~ストン』と『タケヤリマン』のステージがありました!マンションなのに井戸!?戦国時代風屋敷!?とツッコミを入れたくなります。『ひゅ~ストン』ステージは相変わらず3Dとの相性抜群。これは2を期待したくなるクオリティです。『タケヤリマン』は部屋の中がちょっとゴージャス。そんな小ネタ探しも楽しいステージです。
■リプレイをすれちがい通信で配信!
かっこいいプレイができたら多くの人にみて見てもらいたい・・・そんな自己顕示欲を満たしてくれる「すれちがい通信」は、リプレイに保存したプレイ動画を配信することが可能です。いや~これは熱い!凄いプレイを見せつけられたら、その先のドヤ顔までイメージできそうです。
「ドン!ドン!ドン!ドン!」
・・・ヘッドフォンをつけてプレイしていたら、全てのストレスを解放しタテノリさせられていました。あれ、まわりの視線が冷たいよ。ぜひこの感覚を味わってほしい・・・!
(でも壁ドンはゲームの中だけですよ!)
本作で『ひゅ~ストン』と『タケヤリマン』が気になった方は、ダウンロードして3DSのホーム画面に一文字アイコンを3つ並べてみてはいかがでしょうか。
『マンションパーカッション』は、好評配信中で価格は500円(税込)です。
(C)2013 POISOFT
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■著者紹介
みかめゆきよみ
ゲーム好き、日本史好きの漫画家兼フリーライター。
ゲームはジャンル問わずなんでもござれ。難しければ難しいほど燃えるドMゲーマーです。
歴史・ホラー漫画、歴史コラム、イラストなど雑多に活動しています。
サイト「車輪の真上」
http://zwei.lomo.jp/syarin/