同社ブースで開催された発表会には、多くの報道陣と関係者が集結し、その注目度の高さを感じることができました。5分ほど遅れて始まった発表会では、冒頭に代表取締役社長の木谷高明氏が登壇。早速ブース内に設置されたモニタでPVが公開されました。
冒頭からかなり作り込まれたアニメ映像が流れ、皆食い入るように画面に注目していました。そこで、TCGだけの展開ではなく、アニメ、そしてコロコロコミックに同作を題材にしたコミックスも掲載されることが明らかになりました。アニメはOLMとXEBECが担当し、2014年1月より放送予定、そしてコミックスは小学館のコロコロコミックで連載予定です。
PVの上映後は、木谷氏にから本作の概要について説明がありました。メインのターゲットは「小学生」で、同社の大人気TCG「ヴァンガード」とは、メインになる層が少しズレると想定しているとのこと。そして、TCG史上最も1対戦が短く、かつ何度も遊びたくなるシステム設計になっていると語りました。ここまで強く「小学生」を強く意識した作品を手掛けるのは、「日本だけでなく、世界で小学生のTCGプレイヤーが減っており、これは業界の危機である」という木谷氏の思いも込められています。
また、本作は日本語版・英語版の同時展開を行っていくということです。テストプレイ段階では、日本語ベースでテキストが用意されますが、実際にカードを生産するのは海外になるため、製品版は英語ベースで作られていくとのこと。日本発のTCGながらも、英語→日本語への翻訳が行われるということで、海外展開を強く意識している作品であることが言葉の端々から感じることができました。同様にアニメについても通常の納期よりもかなり早く仕上げており、日本の放送開始にあわせ海外でもほぼ同時に展開することを視野に入れているということです。「TCG世界一を目指す」と目標を掲げているブシロード。木谷氏は「バディファイトで本格的に世界一を目指す」と熱い意気込みを披露しました。
木谷氏が概要を説明した後は、オー・エル・エム代表取締役の奥野敏聡氏、コロコロコミック編集長の村上孝雄氏が登壇。今回の取り組みついて語りました。村上氏はコロコロコミックで人気の「ムラ神様」の格好で登場し、「業界のアニキと慕う2人がタッグを組むというので、これは凄いことになる」と本作の展開についてコメントしています。
さらにTCGの世界観やシステム等を手掛けるスタジオ池っちの代表取締役社長である池田芳正氏から、本作の設計について、より深い説明がありました。池田氏は「小学生の頃にデッキ構築を覚えた子は、中学生、高校生、そして大人になってもTCGをやり続ける人が多い」と小売店で店長を務めていたころの経験をもとに、本作の設計をしていると語っています。
ただ、「小学生にも理解できる簡単なゲームシステム」という文言は使い古されたものであり、より楽しいもの、ルールをすぐに理解できなくてものめり込めるものにするために取り入れられたのが「ごっこ遊び」の要素だということです。本作では、アニメの登場キャラクター全員のデッキに名前がついており、デッキ名を叫びながら各キャラクターになりきって遊べるような仕掛けが随所にちりばめられているということです。
また、「バディ」という単語が表すように、プレイヤーは好きなモンスターとバディ(相棒)となってバトルをすることになります。この要素はアニメ中でも再現されており、どのような戦略をとればいいかアドバイスしてくれるようなシーンもあるとのこと。
気になるカードは、モンスターがイラストされ、「カタナワールド」「ミソロジーワールド」「ドラゴンワールド」「ダンジョンワールド」「マジックワールド」の5つのワールド(属性)に分類されています。モンスターも小学生がカッコイイと感じるようなデザインとなっており、木谷氏は「萌えは一切いれない予定。そっちはヴァンガードでやっていく」と語っていました。
「バディファイト」は2014年1月に日本語・英語版同時発売予定で、アニメも同時に放送開始予定。今後は随時情報が公開されるほか、全国での体験会も予定されています。TCG業界の最先端を走るブシロードが手掛ける新作のTCG、そしてアニメとコミックでも発売と同時にメディアミックス展開がされるということで、今後の情報に注目です。
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