ニンテンドー3DSには様々な特徴が備わっていますが、そのひとつである「すれちがい通信」を活かした『すれちがいMii広場』というコンテンツがあります。これまでは、すれ違ったMiiからもらえるピースを集める『ピースあつめの旅』や、シンプルなRPGが楽しめる『すれちがい伝説』の2つの遊びが楽しめましたが、6月18日より有料ソフト4本の配信が新たに始まりました。
大々的な宣伝もなかったため、配信を知らずに3DSを立ち上げて驚いた方もいたでしょう。そんなサプライズ的な登場をした4本のソフト『すれちがいシューティング』『すれちがいガーデン』『すれちがい合戦』『すれちがい迷宮』は、配信開始から1週間足らずで、総計20万以上のダウンロードを達成しました。
これらのタイトルは、手軽な価格ながらもクリリティは高く、株主総会の質疑応答の場でも、とても面白かったという声が上がりました。そして、「いずれも外部の会社の方が作られたソフトで、『Wiiリモコンプラス バラエティパック』のときと同じような感じで作ったのかなと思う。こういう仕組みがこれからもっと増えていくようにお願いしたい」との発言で締めくくられ、新配信のソフトやその仕組みに関して肯定的な反応があったことを伺わせました。
この投げかけに、取締役社長である岩田聡氏は、「すれちがい伝説」等はすれ違いの楽しさを知ってもらうための入門用として開発したもので、次のステップを目指す試みはかなり以前から取り組んでいたと明かしました。その結果のひとつが、今回の新配信とのことです。
すれちがい通信による遊びは、手軽さと楽しさを両立する、3DSの特徴的なコンテンツです。そして今回の新たな試みは、有料というハードルがあったものの、大きな宣伝もなかったのに好調な滑り出しを見せました。それは、これまで任天堂が育ててきた「すれ違いの楽しさ」が、ユーザーの中に定着した結果の現れかもしれません。
個々のソフトの完成度の高さは、もちろん開発陣の努力と技術の賜物ですが、今回製作された4本が、実はコンペティションによって選ばれたという背景も、成功の要因と言えます。スタートラインの時点で競い合い、そして勝ち抜けた4本だからこそ、現在の好評に繋がっているのでしょう。
ですが今回の試みは、決して冒険的な賭けではなく、ひとつのビジネスモデルとして着実に積み上げてきた経験と実績によるものです。前述にある『Wiiリモコンプラス バラエティパック』の製作に関して、岩田社長は「たくさんのソフト会社の人に「Wiiリモコンプラスを活かす」ということをテーマに、競作をしていただきました」と、コンペによって選出されたタイトルをひとつのパッケージにしたことを語りました。
そういった過去の実績と、今の時代に即したニーズに落とし込むんだことで、今回の成功が生まれました。突然の配信でユーザーを驚かせた任天堂でしたが、それは決して無謀なチャレンジではなく、過去と未来をバランスよく見極めた試みでした。そんな任天堂が今後も行うであろう新たな挑戦を、楽しみにせずにはいられません。
(C)Nintendo
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