同サイトにアップされた「Gamers on YouTube」と銘打たれた8ページからなる研究報告書では、YouTubeに投稿されているゲーム関連動画がどのように見られているかについて詳細な分析が述べられていて、「2012年はゲーム関連動画をYouTubeで見るユーザーが前年比で2倍に増加しました」と指摘しています。
報告書の中では、例えばゲーム関連動画が多く見られるのは週末が多く、時間帯としては午後6時から午後10時の間で、季節的には夏のほうが多く見られているというデータなどが示され、また、公式アナウンス動画やトレイラー動画、ユーザーによる実況プレイ動画など、動画のタイプも細かく分類(7種類)した分析がグラフやチャートを用いながら展開されています。
特筆すべきなのは、YouTubeにアップロードされた特定のゲーム関連動画のうち、メーカーによる公式動画のシェア(閲覧の割合)は50%に過ぎず、47%はファンが手がけた実況プレイ動画などであるというデータです。メーカーによる公式動画と、ファンが制作した動画の影響力がほぼ同じであるというこの分析結果は、ゲームメーカーのマーケティング戦略にとって大きな衝撃となるかもしれません。
また、これらのデータが示す結論として報告書では「ゲーム間連動画の閲覧数と実際のゲームの売上高には非常に強い相関関係がある」と結んでいて、売上げアップのためには発売前の多種多彩な動画によるプロモーション戦略が特に肝要であることを強調しています。
もちろんこの研究報告を鵜呑みにする必要はまったくありませんが、ネット上の動画コンテンツの重要性が急激に高まっていることについては疑問の余地がないと言えるのではないでしょうか。この観点に立てば、ユーザーの実況プレイ動画を規制するなどという方策は、メーカーとしてあり得ない行為だということになりそうです。