人生にゲームをプラスするメディア

【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論

バンダイナムコゲームスから8月29日に発売されるPlay Station 3向けタイトル『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』。

ゲームビジネス 開発
【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
  • 【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
  • 【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
  • 【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
  • 【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
  • 【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
  • 【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
  • 【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
  • 【CEDEC2013】サイバーコネクトツーの松山氏が「作品への愛」を大いに語る! キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論
バンダイナムコゲームスから8月29日に発売されるPlay Station 3向けタイトル『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』。

本タイトルの開発を手がけたサイバーコネクトツーの代表取締役・松山洋氏と、リードゲームデザイナーの中舎健永氏が、CEDEC2013にて講演を行いました。

『キャラクター版権タイトルにおけるゲームデザイン論』と題されたこの講演では、サイバーコネクトツーが開発した『NARUTO -ナルト-』と『ジョジョの奇妙な冒険』という2つのキャラクター作品を例に取り、人気あるキャラクターを使ったゲームとはどのようにデザインし、開発すべきかが語られました。

まず『NARUTO』を題材にした『ナルティメット』シリーズでは、原作を出版している集英社、アニメを製作するスタジオぴえろ、タイトルのパブリッシャーであるバンダイナムコゲームスと逐次協議を行い、製作を進めていくとのこと。

原作およびアニメで描かれたバトルシーンを再現するために、短く表現可能な部分はプレイアブルとして、長く迫力のある部分はシーンとして再現されているそうです。

また、原作が少年誌で掲載されていること・アニメがゴールデンタイムで放送されていることを意識して、レーティングを挙げない表現方法にこだわっているとのことです。一方、比較的ファンの年齢層の高い欧米版では、流血シーンなどを忠実に再現し、ファンのニーズに応えています。

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』では、作品を愛するファンが大勢いることから、その期待に応えるべく驚異の作り込みをしているそうです。

キャラクターの仕様を決めた後は、原作から1万コマ以上という膨大な資料を抜き出し、挙動を決定。さらに「名ポーズ」「名擬音」「名台詞」の3つを自然にゲームに落とし込むために、スタイリッシュムーブや挑発などのプレイアブルなシステムを搭載。さらにはユーザーの交流時に使用するカードにセリフを乗せるなど、さまざまな方法で原作再現をしています。

『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』では、単なる格闘ゲームを作るよりも、『ジョジョゲー』を作ることを意識したという中舎氏。体験試遊会を6回実施し、ユーザーの意見やスタッフの感覚を受け入れて修正を繰り返し、最終的には2ヶ月延期という事態になってしまったとのこと。これについては、反省しなければならないと述べています。

最後に松山氏が、版権タイトルでゲームを制作するときに最も重要なこととして「その作品に世界一の愛を!」という言葉を述べました。妥協して作れば、開発者もユーザーも不幸になる。それだったら、やらないほうがいいと熱く語る松山氏。実際『ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル』でも開発段階ではかなり赤字になってしまっているとのことです。これほどまでに作り込まれた作品が、どのようなものに仕上がっているのか、リリースが非常に楽しみですね。
《恩田竜太郎》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. なぜ「アイカツ」のライブ映像は、ユーザーを魅了するのか…製作の裏側をサムライピクチャーズ谷口氏が語る

    なぜ「アイカツ」のライブ映像は、ユーザーを魅了するのか…製作の裏側をサムライピクチャーズ谷口氏が語る

  2. 【CEDEC 2008】ゲーム開発会社が海外パブリッシャーから開発を受注するには?

    【CEDEC 2008】ゲーム開発会社が海外パブリッシャーから開発を受注するには?

  3. 【CEDEC 2010】ゲームに込めた情熱・技術を海の向こうまで正確に伝えるために GDD/TDDを書こう

    【CEDEC 2010】ゲームに込めた情熱・技術を海の向こうまで正確に伝えるために GDD/TDDを書こう

  4. 酒缶氏のゲーム所有数が1万本突破! N64はコンプリート

  5. 『FINAL FANTASY XIV: 新生エオルゼア』を支える中国のデベロッパー・・・バーチャスインタビュー(後編)

  6. 【CEDEC 2014】知っておきたいゲーム音楽著作権、JASRACが教える有効な利用法

  7. “推しメン休暇”って実際どうなの?どんなキャラでもいいの?ジークレスト代表&社員にアレコレ聞いてみる

  8. 【CEDEC 2011】心に響くSEはこうして生まれる・・・SEマンのこだわりとは

  9. 【GDC2012】『牧場物語』の和田康宏氏が語る2つのコンセプト~新会社トイボックスの展開も明らかに

  10. テレビ業界から飛び火した「ラウドネス問題」って何だ?SIG-Audio#01「ラウドネス勉強会」レポート

アクセスランキングをもっと見る