■謎に満ちたストーリーが展開する「ADVパート」
ADVパートでは、滑らかに動くキャラクターと共に謎に迫っていくストーリーと、豊富な選択肢をもつ「感情入力システム」を楽しむことができます。実写をベースにした背景と、いわゆる「厚塗り」と呼ばれるような印象のビジュアルがどこか懐かしいような、恐ろしいような不思議な感覚にさせます。
新システム「ライブモーションエフェクト」を使用したキャラクターの表現は、女性向けの乙女ゲームに見られる「Live2D」に近いように思えました。髪が揺れ、瞬きをし、息遣いが感じられる微妙な動きはまるで生きているかのよう。また、キャラたちの初登場シーンなどを一枚の大きなイラストが盛り上げますが、こちらでも髪などがしっかり動いたため驚きました。基本的にキャラは上半身までしか画面内に見えませんが、支我は膝まで見えますよ。メインキャラクター以外もわずかながら動きが入っていたので、今後本編での登場が明言されている「デブ」や「オカマ」はどれほど個性的な動きをするのだろうかと楽しみとなりました。
感情入力システムではキャラとの関係を深める手段でもありますが、謎に迫るヒントを得るために【触】【味】【嗅】【聴】【視】を駆使する必要もありそうです。例えば「何の匂いなのか?」「触った感じはどうだった?」を確認すると、疑問に思った出来事の正体に近づけるよう。決して不用意に誰かの匂いを嗅いだり見つめたり舐めたり触ったりしてドン引きされるためのものではありません。
ちなみに周囲のプレイヤーを観察した感情入力は、以下のようなものです。やたらと【愛】が多かったのは、おそらく熱心な今井監督の作品ファンばかりだった証拠でしょう。そして、やはり【味】=舐める行為に興味津々のユーザーも多く見られました。
【愛】+【嗅】=至近距離で匂いを嗅ぐ。なお、さゆりからはシャンプーの香りがする。
【愛】+【触】=おそらく抱きついている。女性の場合は「どこ触ってるの!」と怒られる。
【愛】+【味】=支我から「感謝のキスなら結構だ」のようなことを言われる。
【愛】+【視】=「そんな目で見ても無駄」と怒られる。
【友】+【触】=友好的な反応を返される。握手のようなもの?
【悲】+【味】=悲しそうな顔をして舐める。文字そのまま。
【悩】+【嗅】=不思議な匂いを感じたときに正体を確かめる。正しい使い方。
【悩】+【触】=正体不明なものに触れて感触を確かめる。これも正しい使い方。
主人公は男子高校生のためか、支我には何をしても軽く受け流される様子。しかしさゆりをはじめ、女生徒には困られたり軽べつされたりします。おそらく良い結果は生まれないはず…なので、セクハラ行為は控えめに。しかし、これこそ今井監督が自身のブログで主人公を「無色透明な変態」といっていた理由なのだと納得してしまいました。ユーザーの数だけ異なる変態が生まれるのは間違いないでしょう。
■当たらなくても泣くんじゃない!敵の動きを予測して攻撃を仕掛ける「戦闘パート」
戦闘パートでは、決められた制限時間内に、目に見えない「幽霊」を倒すのが目的となります。まずマス目状のマップでキャラを移動させ、キャラの向きや攻撃ポイントを指定。すべての入力が終わると自動的に3Dのフィールドに切り替わり、キャラがあらかじめ入力した通りに行動することとなります。今回は教室をおそるおそる進みつつ、思いっきり武器を振り回していました。
マップではAPと呼ばれるポイントの分だけ行動と移動を設定できますが、移動しすぎれば攻撃ができなくなります。今回は武器攻撃に6ほど必要としたので、6の分を残して移動し、攻撃を指示するのがベストです。
幽霊は見えない上、キャラに襲あい掛かるでもなくフラフラとしています。そのため「おそらく移動するであろう場所」を予測し、幽霊がいてもいなくても攻撃を繰り出します。今回使用していた武器の攻撃範囲はキャラの前方3マスと左右2マスの計5マス分でしたので、その中に幽霊がいれば攻撃成功。これを繰り返し、幽霊の体力(?)を削れば倒すことができます。攻撃が当たった瞬間だけ幽霊の姿が浮かび上がるので、空振りが続いた中で急に当たるとちょっと驚きます。
幽霊の予測位置は支我がナビゲートしてくれますが、正直なところ的中率はあまり高くないようです。ターンが進めば進むほど徐々に精度が上がっていたような印象もありましたが、気のせいかもしれません。
この予測をするための「センサー」がマップ内に配置されており、幽霊はここを嫌がるのであまり近づかないとのこと。幽霊の移動距離にももちろん制限があるので「最大でどこまで移動できるのか?」を考えると、ある程度の絞り込みは可能。あまり後退もしないため、壁際に追い込むのも戦略の1つとなります。敵の数が減ってきたら、キャラクター同士を近づけて攻撃範囲を密集させるのも有効のようですよ。
文章にするとやや複雑に見えますが、遊んでいくうちに「こうすればいいんだ!」という感覚はすぐにつかめるはず。決して単なる運頼みだけではない、きちんと戦略を意識したバトルを楽しむことができますので、今後の展開に期待が高まりました。残念ながらパートボイスやBGMはあまり聞き取れなかったので、しっかりと確認できる機会が待ち遠しいですね。
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