TRPGは、それまではウォーゲームの駒でしかなかった「兵士」や「戦士」を、プレイヤーひとりが1キャラを担当して「演じ」、時にそのキャラクターとして「発言」を行い、ゲームマスターが提示する多彩な状況に対応していくという、新しい遊び方でした。
そんなTRPGを切り開いた元祖「ダンジョンズ&ドラゴンズ(以下、D&D)」に影響を受け、多彩なRPGがPCや家庭用ゲーム機に登場。また「D&D」そのものをモチーフとしたアーケードゲームもリリースされ、後にサターンやPS3、Xbox 360に登場。直系から傍流まで含め、様々な形で「RPG」というジャンルが確立されました。
裾野が広がったRPGですが、発祥元であるTRPGも熱を失ってはいません。国内外を問わず、新たなルールやシステムが発表されており、根強い人気に裏付けられた新たな刺激を提供し続けています。
そんなTRPG関連の書籍を多数手がけ、古くは「D&Dがよくわかる本」により、日本での「D&D」認知度に大きく貢献した富士見書房が、このたびPCブラウザゲーム『艦隊これくしょん ~艦これ~』を原作としたTRPG書籍「艦隊これくしょん -艦これ- 艦これRPG 着任ノ書(以下、艦これRPG)」を発表しました。
『艦隊これくしょん ~艦これ~』は、口コミを元にその魅力が広く認知され、約半年で会員数が100万人を突破した大人気オンラインゲーム。既に多くの方にとって周知とも言えるこのタイトルを原作としたTRPGを、富士見書房が提案します。
「艦これRPG」は、補給・開発・遠征などを行う「鎮守府フェイズ」と、深海棲艦との戦いを描く「決戦フェイズ」を、仲間と協力しながらこなしていくのが目的となります。「鎮守府フェイズ」では、プレイヤーの選択やサイコロの出目次第で起きる様々なイベントが、「決戦フェイズ」では艦娘視点での緊迫感溢れる艦隊戦が体験できます。
その結果、見事戦果を挙げられるのか、それとも海の藻屑となってしまうのか――すべてはプレイヤーたちの戦術とチームワーク(と、サイコロの出目)にかかっています。
※「艦これRPG」に掲載されるすべてのテキストは、角川ゲームス制作のゲーム『艦隊これくしょん ~艦これ~』をベースに、TRPGとしてプレイするためにアレンジを加えたものです。『艦隊これくしょん ~艦これ~』の作品内容に関する公式見解を提示するものではありません。
このゲームのプレイヤーは、「艦娘」の行動を決定する立場の存在として定義されているので、一般的なTRPGとは異なり、必ずしも「艦娘=プレイヤー」という訳ではありません。ですから、男性プレイヤーの方が、艦娘になりきったセリフを発言しなくても問題なく遊べますので、ご安心下さい。
しかし、艦娘ごとに設定された「個性」や「固有アビリティ」、そして艦娘ごとに設定された「リアクション表」により、普通にゲームを遊ぶだけで「その艦娘らしさ」を感じて頂けるシステムになっています。
本書は、基本ルールを網羅した「ルールパート」のほか、ゲームを実際に遊んだ模様を収録した「リプレイ」を収録しています。TRPGを遊んだことがない初心者の方も、小説感覚で「リプレイ」を読み進めることで、自然とゲームの流れが覚えられるようになっています。
ファンタジア文庫で「艦隊これくしょん -艦これ- 鶴翼の絆」を執筆している内田弘樹さんや、人気漫画「靴ずれ戦線」や「大砲とスタンプ」の著者である速水螺旋人さん、そして『艦これ』で夕張などを担当している声優のブリドカットセーラ恵美さんなどがリプレイに参加し、本書の魅力を体言してくれています。
TRPGはとても楽しいゲームですが、いつでも提督(ゲームマスター)やプレイヤーが集まるか限りません。そんな時は、本書に収録された「机上演習」ルールを使って、「艦これRPG」を1人用ボードゲームのような感覚で遊ぶことができます。
机上演習は机上演習で通常のプレイには無い楽しさがありますので、ぜひこちらも楽しんで頂ければと思います。
■艦隊これくしょん -艦これ- 艦これRPG 着任ノ書
■原作・監修:「艦これ」運営鎮守府
■著:河嶋陶一朗/冒険企画局
■カバーイラスト:ヒライユキオ
■発売日:2014年3月20日予定
■判型:B6判
■予価:1,200円(税別)
■プレイ推奨人数:4~6人
※複数人数以上で遊ぶ場合、1人は進行役(提督)を担当します。
※「着任ノ書」の中には、1人で遊べる「ソロプレイ」用のルールも収録しています。
■想定プレイ時間:2時間~4時間
※このゲームを遊ぶためには、本書のほかに筆記用具と6面体サイコロ(2つ以上)が必要です。
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「RPG」の元祖とも言えるTRPGと、昨年を代表するPCブラウザゲーム『艦これ』が、出会いを果たして生まれる「艦隊これくしょん -艦これ- 艦これRPG 着任ノ書」。幅広い遊び方と原作を活かした楽しみ方が用意されている本書で、みんなで楽しく、ひとりでじっくりと、遊んでみるのも面白そうですね。
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