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司令官1人と部下3人でチームを作り、素早い判断と戦略が鍵を握るTD『DEFENDERS OF TIME』をチェック

E3 2014に出展したスタートアップで珍しく、単独でブースを構えていたのが、ラスベガスに本社をおくFour-Lights。第一弾タイトル『DEFENDERS OF TIME』をプレイすると共に、設立経緯などを伺ってきました。

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E3 2014に出展したスタートアップで珍しく、単独でブースを構えていたのが、ラスベガスに本社をおくFour-Lights。第一弾タイトル『DEFENDERS OF TIME』をプレイすると共に、設立経緯などを伺ってきました。

『DEFENDERS OF TIME』は宇宙基地を舞台に繰り広げられる、SF風味のタワーディフェンスです。グラフィックは3Dで、マウス操作でぐりぐりと視点を変えたり、拡大縮小できます。基地はグリッドで区分けされており、砲台などを設置していきます。敵を破壊すると資金が増えて、より強力な砲台を設置できたり、改良できたりするのは文法どおり。プラットフォームはPCで、今秋にSTEAMでの配信を予定しています。



最大の特徴として上げられるのが、タワーディフェンスなのにチームプレイができる点です。1チームは司令官1人と部下3人で構成され、敵チームと対戦できます。司令官は砲台の開発計画と、敵軍への攻撃を受け持ちます。部下は防御担当で、自陣に砲台を設置して敵の波状攻撃を凌いでいきます。勝利の鍵を握るのは、素早い判断と戦略、そしてチームプレイで、ボイスチャットにも対応。ブースにもマルチプレイとシングルプレイの双方で出展されていました。



シングルプレイでもユニークな点がみられます。敵の侵攻ルートが明示されており、地上軍のルート上に砲台を設置すると、空きグリッドにルートをずらせるのです。つまり砲台の設置で敵の進行ルートを、ある程度自由に管理できる仕組み。ゲームが進むとフィールドは砲台だらけになり、そこら中で砲弾が飛び交い、爆発がおきて、まるで花火のよう。名作『フィールドランナーズ』に近い雰囲気が感じられました。

同社は2013年に家庭用ゲーム出身のクリエイター10名で創設されました。ブースで応対してくれたウェイ・シュー・ティ氏は元EAで『コマンド&コンカー』シリーズなどの開発にたずさわった、シンガポール出身のベテランクリエイター。メインプログラマーは『EVE Online』の開発経験があり、他に『ニード・フォー・スピード』の開発経験者もいます。映画『トランスフォーマー』『アベンジャーズ』『X-MEN』シリーズのクリエイターも参加しており、人材の充実ぶりはインディとは思えないほど。投資家にも恵まれ、E3でブースを出展できました。



ちなみに「なんでスマホやタブレットじゃなくてSTEAMで配信?」と聞いたところ、スマホやタブレットよりも、まだSTEAMの方が競合が少なく、ゲームの単価も高いからだといいます。すでにSTEAM GREENLIGHTに上がっており、審査をパスして今秋には配信したいと語っていました。蒼々たる経歴のチームが開発する新タイプのタワーディフェンスに、今から注目しておくと面白いかもしれません。

余談ながら社名の「Four-Lights」は、ドラマ『新スタートレック』の第135話「戦闘種族カーデシア星人(後編)」で、捕虜となり拷問されるピカード艦長が「There are 4 lights(ライトは4つだ!)」と叫んだエピソードに由来しているとのこと。んでもって、この元ネタはジョージ・オーウェルの小説『1984年』に登場する二重思考「2+2=5」であることが、SFファンの間で知られています。



実際、大手ゲーム会社で働いていると、「2足す2は5である、もしくは3にも、同時に4と5にもなりうる」などと、言わざるを得ない状況に追い込まれることもあるとか、ないとか。インディーズという自由を選んだ同社の第一弾タイトルに期待しましょう。
《小野憲史》
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