人気漫画「NARUTO -ナルト-」を題材としたゲームシリーズで国内外に知られているサイバーコネクトツーは、『テイルコンチェルト』や『.hack//』シリーズ、また先日発表されたばかりの『ファイナルファンタジーVII Gバイク』など、幅広いジャンルを手がけている意欲的なゲーム制作会社です。
同社の代表取締役社長を務め、また多くのゲームタイトルの開発に携わっている松山洋氏は、制作に対するその熱意溢れる姿勢や自ら身体を張るような活動も迷い無く突き進む行動力などで多くのゲームファンから注目を浴びており、2万を超えるフォロワー数を抱える人気ぶりを見せています。
そんな松山氏のTwitterにて、このような書き込みから始まる「ある若者との物語」が明かされました。
【ある若者の物語1】今から数年前の話。私のフェイスブックに友達申請が届いた。どうやら学生のようだった。ゲーム業界を志望している学生のようだったので、“まあ、いいか”くらいの感覚で承認した。それから数日たって、私のタイムラインにその若者のコメントが。
松山洋@サイバーコネクトツー (@PIROSHI_CC2) 2014, 5月 29
フェイスブックでの友達申請をきっかけに、その学生との縁が始まった松山氏。ゲームクリエイターになるのが夢と語る彼は、いつか松山氏と会いたいとの願いも抱いており、それを受けた松山氏は快くその夢のひとつである「出会い」を叶えます。
松山氏に誘われるまま東京スタジオで出会いを果たした彼は、『.hack//』シリーズで徹夜するほどゲームにハマり、それがゲーム業界を目指すきっかけになったと語ります。その言葉はありがたいものでしたが、松山氏も述べているように、ほとんどの人は夢を途中で諦めてしまうもの。彼がその「ほとんど」に加わってしまうか否か、この時点では無論分かりませんが、客観的な確率でいえばその夢が容易に叶うとは言い難いのが実情でしょう。
「彼はどっちになるんだろう」。もう2度と出会うことがないかもしれないその背中を見送りながら、松山氏はそう考えたそうです。しかし数年の時を経て、再会が果たされます。まずは、サイバーコネクトツーの会社説明会という場で。そして次は、人事担当から回ってきた二次面接の書類という形で。
同社の採用は「書類審査」→「一次面接」→「二次面接」との流れを踏みます。そして一次面接までは開発現場のリーダー陣が行い、松山氏は基本的にノータッチ。なので、彼が二次面接にこぎ着けたのは、紛れもなくその実力の賜物です。なおその基準は「正直に言うが、ハードルは高い」とのこと。
厳しいリーダーたちの審査を受け、彼と松山氏の更なる再会が、二次面接の場で実現します。「とうとう来たな」と口を開いた松山氏に、彼は「はい。12年かかりました」と答えます。ですが、東京スタジオで出会ったのは、さすがに12年も前の話ではありません。
「いや、そんなに経ってないだろ? どういうこと?」
「はい、僕が『.hack//』を夢中になって遊んで徹夜して感動したあの夜からです」
夢を抱いたその日から、叶う直前までに要した12年という距離。この旅路がどのような結末を迎えたのか、またその決断を下した決定的瞬間に何があったのか。この物語の結末が気になる方は、全文が公開されている公式ブログをチェックし、夢の顛末を見届けてみてください。
サイバーコネクトツー公式ブログ CC2の楽屋裏:松山洋の「ある若者の物語」
URL:http://www.cc2.co.jp/blog/?p=12182
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