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スケルトニクス株式会社による、動作拡大型メカニカルスーツ「スケルトニクス」の展示は圧巻のひと言。その大きさと動きの緻密さは素人目でも目を見張るものがあり、上からガワを被せればゲームやマンガに出てきそうなパワードスーツの完成というところでしょうか。重作業等への利用は想定しておらず、あくまでエンターテイメント用途に特化しているというところもロマンを感じさせてくれます。
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「汎用性の高いロボット制御システム」となるOS「V-Sido OS」を展示するのはアスラテック株式会社。それが搭載されているのがトランスフォーマー公式認定プロジェクト「Project J-deite」による変形ロボット「J-deite Quarter」だというのだからこのブースのキャッチーさも特筆モノ。トランスフォーマー公式認定だけにロボットモード(人型)とビークルモード(車型)とに変形できるとのことです。
ちょっと変わりダネといえるのは、東京大学の石川・渡辺研究室による「勝率100%じゃんけんロボット」。人が出した手を瞬時に認識し、「人には認識できないレベルの」後出しで必ず勝利する……というユニークな着眼点で作られたロボットで、これは後出しなんだと頭で分かっていても、やはり単にこちらが負けているようにしか見えません。まるで自分がマンガかなにかの「じゃんけんにめっぽう弱いキャラ」になってしまったかのような不思議な感覚が味わえました。
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そして最後に紹介するのは、民間によるロボット月面探査の実現を目指して株式会社ispaceが出典する「民間月面探査ローバー」。通常、重量数百kgはくだらないローバーをなんと約2kgまで軽量化・小型化することに成功。ここまで軽量化したものを実用化できれば、打ち上げ時のコスト削減に多大な貢献をもたらします。そう遠くないうちに、JAXA(宇宙航空研究開発機構)が月面ロボット試作機のテストを行ったという静岡・中田島砂丘での公開実験を視野に入れているとのことでした。
これらの技術すべてがすべてゲームに関わってくるわけではないでしょうが、ゲームファンなら興味を持って楽しめるのではないかな、と思える展示が多く見られたのが印象的です。
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