このグリップカバーを手がけるのは、電子パーツを生産する上越電子工業。普段は「回路実装基板」や「車載用LEDランプ」などを生産している会社ですが、新事業としてゲームアクセサリーを検討しており、その第一弾としてこのグリップカバーが製作されました。なお、社長は大のゲーム好きらしく、今後もこのようなユーザー目線の商品が出てくるかもしれません。
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グリップカバー本体は非常に軽量で、重量はわずか72g。表面にある4つのツメでガチっと固定する仕組みになっており、着脱はスムーズに行えます。また装着による機能制限もなく、握った時に背面タッチパッドに指が当たらないように、背面のブリップ部分を工夫。握り心地も悪くなく、「L2/R2ボタン」を押す感覚も違和感はありません。感覚としては、PS4のコントローラーよりもやや硬く、押し込みの幅は浅く感じました。
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この様にグリップカバー自体は非常によくできており、「PS VitaにL2/R2ボタンを追加」という使命を間違いなく果たしているアクセサリーだと言えます。もちろん「L2/R2ボタン」の反応もよく、ゲームアーカイブスのタイトルを実際にプレイしてみましたが、問題なくプレイすることができました。
ただし、最近のPS4タイトルをリモートプレイすると、背面タッチパッドを使用しない操作設定になっていることが多いため注意が必要です。手持ちのタイトルで調べてみたところ、2014年9月発売の『Destiny』辺りからタッチスクリーン操作が活用されだし、2015年2月発売の『ドラゴンクエストヒーローズ』も同様。一方、2014年8月発売の『The Last of Us Remastered』や、ローンチタイトル『Killzone: Shadow Fall』などは背面タッチパッドが使用されていました。また、『ファイナルファンタジーXIV:新生エオルゼア』や『ドライブクラブ』といったボタン設定が可能なタイトルもあります。
『Destiny』のリモートプレイを解説する動画
もう一つ注意が必要なのが、背面タッチパッドをボタンとして使用するPS Vitaタイトルです。その場合、背面タッチパッドが右上・左上・右下・左下という4つのボタンに振り分けられており、上2つのボタンを使用する場合は快適に操作できますが、下2つも使用する場合、グリップの都合で非常に押しにくくなっているのです。
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「ボタンがないなら、付ければいいじゃない!」という想いが形になった今回のグリップカバー。その操作感は、まさに求めていたものでしたが、ソフトによって向き不向きがありますので、使用用途やタイトルを確認してから購入を検討することをオススメします。
「PS VITA(PCH-2000)用L2/R2ボタン搭載 グリップカバー」は4月下旬発売予定で、価格は3,980円(税別)。販売はアンサーが行います。