ここからは、今までの情報を吟味した上で、NXがどのようなゲーム専用機プラットフォームになるのか、機能・料金制・サービス・システムの4つのポイントに分けて、その詳細を予想していきます。
【予想その1】NXは寝室専用の据え置きゲーム機
ゲーム専用機プラットフォームNXの正体はズバリ、ユーザーの睡眠状態を測定できるQOLセンサーが搭載された、寝室専用の据え置きゲーム機であると推測します。操作はスマートデバイス上で行うためテレビの接続は不要になり、寝室に置けるように本体サイズは従来の据え置きゲーム機より一回り小さくなるかもしれません。まさに、これが新しいコンセプトのゲーム専用機の形ではないでしょうか。
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【予想その2】NXの一部サービスは、基本プレイ無料
基本プレイ無料(F2P)のビジネスモデルが主流になっているスマートデバイス向けアプリにおいて、数万円もするゲーム専用機を購入しなければ遊べないサービスに、スマートデバイスユーザーがたやすく興味を示してくれるのでしょうか?それよりは、NXの一部サービスを基本プレイ無料で提供し、実際にユーザーに体験してもらうスタイルの方が今の時代にマッチしています。しかし、任天堂が他社のスマートデバイス向けゲームアプリと同じように、安易にスタミナ制やガチャを導入するとは考えにくいので、NXオーナーとF2Pオーナーが上手く共存する新たな構造のゲームアプリを展開していくのではないでしょうか。
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コミュニケーションゲーム『どうぶつの森』で例えるなら、NXオーナーは村長として自分の村を運営・開発し、F2Pユーザーの村人達と1つの目標に向かったり、仲良くスローライフを楽しんだり、あるいは別のNXオーナーの村人同士で交流したりと、F2PユーザーがNXオーナーのコンテンツを盛り上げる構造のゲームが登場するかもしれません。もちろん、スマートデバイスと連動するからには、位置情報サービスやAR技術、カメラ機能を活用したゲームもリリースされるのでは?
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【予想その3】NXは、あらゆる「データ」で遊ぶゲーム機
前述したとおり、スマートデバイスと連動したNX本体にQOLセンサーが搭載されているならば、寝室にいるユーザーの健康状態を測定するだけではなく、日常生活のデータも収集するのではないでしょうか。スマートデバイスを使って、今日の歩数や天気、気温、湿度をはじめとした外出中のデータも収集し、専用のクラウドサーバーで共有するといった事も考えられます。こうして収集されたデータは、ユーザーの健康状態をチェックするために使われたり、ニンテンドー3DS内臓ソフト『すれちがいMii広場』のようなミニゲームと連動させたりして、あらゆる場面で活用すると推測します。
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もしNXがあらゆる「データ」を収集して遊ぶゲーム専用機なら、ニンテンドー3DSにもある、すれ違い通信機能を搭載すると考えられます。これまで、ベッドタウンを拠点にしているユーザーや、地方にいるユーザーは、駅や空港といった人の多い所、あるいはすれ違い中継所に行かなければ、すれ違い通信を十分に楽しめませんでした。しかし、このNX本体にすれ違い通信機能が搭載しているならば、自宅にいながらスマートデバイス/3DSと常にすれ違いが可能に。いつでもどこでもすれ違い通信を楽しめる上、東京都内と地方とのすれ違い人数の格差を無くせるかもしれません。
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