湿度によって大きく時間が変わりますが、大体15~30分もあれば触れるくらいに乾きます。しかし、続けて塗装をするのであれば、最低でも1時間、可能であれば丸1日は置いておいて、ミニチュアにプライマーをしっかり定着させた方が安心です。
吹きつけた直後はまだ臭いが残っているので、換気の出来無い部屋に持ち込んだりして乾かすのはやめましょう。ホコリが付いてしまう可能性があるので、ある程度乾くまでは室内に入れることをオススメしません。雨が降らない陽気であれば、そのまま外のダンボールの中に置くのがベストです。
また、吹きつけた直後は、ミニチュアの凹凸が埋まってしまったと心配になるかもしれませんが、乾燥し水分が抜ければある程度戻るので、時間をかけて乾燥させれば大丈夫ですよ。1日以上置いても凸凹が埋まってしまっているようであれば、あとは塗装でどうにかできます。
慣れると簡単にできるものなのですが、もし上手にスプレーを吹けるかどうか不安というのであれば、適当な小物か、切り取ったランナーか何かで、先に試してみることをオススメします。

半日以上乾かすとこんな感じに仕上がります。騎士のミニチュアはもうこれで十分カッコイイ。とにかく、これで水性アクリル塗料で塗装をする準備が整いました。
長々説明をしましたが、自宅でスプレープライマーを吹く作業場所が確保出来ないという方も多いはず。一部模型店やミニチュアゲームの専門店では、スプレーを吹くことのできる作業場所を貸してくれる場所もありますが、そこにアクセスするのが難しいという方もいるでしょう。

そんな方にオススメなのがボトル入りのプライマー。こちらも模型店でいろいろ売っていますが、個人的にオススメなのはミニチュアゲーム用の水性アクリル塗料も出しているスペインのメーカーの『ファレホ』の「サーフェイスプライマー」。
こちらも、以前紹介した素材のミニチュアに対して、直接筆で塗ることが出来ます。また、色の種類が多数あり、先ほど紹介したカラープライマーのように最初の一色をプライマーを塗るついでに塗ることも出来ます。
ボトルを良く振り、毛幅が1cmくらいの適当な筆で塗るだけ。プライマーを塗ると筆は他の塗装に適さない状態になってしまうので、プライマー専用の筆を用意しましょう。こちらは模型店等で一本100円程度で売ってるもので十分ですよ。
ちなみにこれもスプレーほどではないですが少し刺激臭がするので、窓を開けるなどして換気ができる環境で作業をしましょう。
下地が透けない程度に塗れたら後は数時間乾せば、水性アクリル塗料で塗装をする準備は完了(スプレーより少し乾燥に時間がかかります)。こちらも可能であれば1日くらい置いたほうが安心でしょう。
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またしても長くなりましたが、これで下地づくりの説明は終わり。環境に左右されるものなので、やりやすい方を選んでぜひ挑戦してみてください。
今回の記事で使用した、『フロストグレイブ』用のごろつきのミニチュアは公式ストア及び全国の取扱店で販売中です。
また、「アーミーペインター」の『カラープライマー』は、全国の取扱店にて販売中。取扱店のリストはこちら。ちなみに、『フロストグレイブ』の公式ストアでも販売されています!
「ファレホ」の『サーフェイスプライマー』は、国内代理店のボークスの店頭、ウェブショップ、並びに全国の取扱店にて販売中。以前紹介したジャイアントホビーなどミニチュアゲーム専門店で取り扱っているお店もあります。
『フロストグレイブ 基本ルールブック日本語版』は公式ストア、及び全国の取扱店で販売中。ルールブックはアマゾンでも買えますよ。
これで次回以降は水性アクリル塗料を使った、本格的な塗装の作業を何回かに分けて解説していきますよ!
■傭兵ペンギン
フリーライターとして働く傍ら、時々アナログゲームの翻訳をしております。アナログゲームと筋肉映画が大好物。最近はホビージャパンのテーブルゲームチャンネルでTRPG『ウォーハンマーRPG』のプレイ風景を生配信する番組に出演中。アーカイブ動画もありますので、是非チェックしてみてね!
Twitter:@Sir_Motor