ベタ塗りで完成でもいいのですが、このままではのっぺりとした印象になってしまいます。そこで影を入れていくわけですが、一々影になっている部分を暗い色で塗っていくのはなかなか難しい。そこで、簡単に全体的に色を落ち着かせ、影を入れ入れる方法として、ウォッシングという塗装方法をご紹介します。
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使う塗料は『ウォーペイント』の「クイックシェードインク」。ウォッシング用のさらさらの薄い塗料で、これを塗るだけで、簡単に影を入れることができるというもの。今回使うのはこげ茶色の「ストロングトーン」。
他にも「ダークトーン(黒)」、「ソフトトーン(うす茶)」、「パープルトーン(紫)」、「ブルートーン(青)」などなど計7色ありますが、ウォッシングで細かい塗り分けをしないのであれば、「ストロングトーン」か「ダークトーン」が応用が効いて使いやすいでしょう。
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塗り方は簡単。アルミホイルの上に出したら、適当な筆(安い筆がオススメ。細かい作業はしないので大きいものでOK)で、塗料を取り、ミニチュア全体にバシャバシャ塗っていきましょう。光らせておきたい部分(剣の刃)などは残しておきましょう。
インクは影がつくだけでなく、多めに塗ると全体が汚れた感じになります。フロストグレイブの兵士の中でも最低級の費用で雇える「ごろつき」らしさを出すために今回はたっぷり塗ってみましょう。逆に塗りすぎたと思ったら、インクを拭った筆で乾く前に吸い取るとよいでしょう。
インクは沢山塗ると完全に乾くまで30分超かかることもあります。急いでいる場合はドライヤーでも乾かすこともできます(ミニチュアを曲げてしまわないように注意)。乾いたら今回紹介する作業は終わり!
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これで完成。汚れた服を着た「ごろつき」という感じがインクのおかげで出ているとおもいます。主人公感はゼロですが、TRPGのキャンペーンの序盤で低レベルのパーティーを襲う賊なんかにも使える雰囲気になっているはず。
とにかくインクをバシャバシャ塗っただけですが、ベタ塗りと比べて完成度がぐっと上がって見えるはず。はじめて使った時は筆者も感動したもんですよ。塗装の初心者はぜひこのインクの力を試してみて欲しいですね。
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筆塗りの基礎の説明はこれにて終了。実際やってみると、立体的なぬりえのような感覚で簡単に塗れることが実感できるはずですので、ぜひともこの記事を参考に、筆塗りでの塗装に挑戦してみてください!
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また、「アーミーペインター」の『ウォーペイント』は、全国の取扱店にて販売中。取扱店のリストはこちら。最近「アーミーペインター」の公式カタログも公開されたので合わせてチェックしてみてください。
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次回は、ハイライトや混色など今回より少し難易度高めなテクニックと、ベースを簡単にかっこ良くする方法などをご紹介いたします。
■傭兵ペンギン
フリーライターとして働く傍ら、時々アナログゲームの翻訳をしております。アナログゲームと筋肉映画が大好物。最近はホビージャパンのテーブルゲームチャンネルでTRPG『ウォーハンマーRPG』のプレイ風景を生配信する番組に出演中。11月3日に『フロストグレイブ』などのミニチュアゲームも紹介する特別放送を行いますのでぜひ見てみてね!
Twitter:@Sir_Motor