アッと言う間に過ぎ去った2015年。【そそれぽ】では、本当にさまざまなゲームのプレイレポートをお届けしてきました。これも記事を読んで下さる皆さまのおかげです。本当にありがとうございます。2016年もいろいろなゲームを楽しみながら、良いレポートを届けられるように精進します!
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さて、新年一発目となる特別号の【そそれぽ】は、ゲンを担ぐ意味で今年の干支「申年」にちなんだ「サルゲー」特集をお届けします。
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少し調べてみただけでも、ニホンザルやチンパンジー、ゴリラなどなど、主役、脇役、敵、味方、「サル」と呼べる霊長類的な動物が活躍するゲームは数え切れないほどあります(…一応「ヒト」は除外で 笑)。その中から、バラエティに富んだすぐに遊べるアクションゲーム3本をご紹介。今年のゲーム初めは「サルゲー」で決まりですよ!
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●ハード:PS3、PS Vita
●オリジナル版ハード:PlayStation(1999年発売)
●配信サービス:PlayStation Store
■『サルゲッチュ』ってどんなゲーム?
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逃げまわる「ピポサル」をつかまえるという、至ってシンプルなルールの3Dアクションゲームです。“ハカセ”の発明品を誤って使用した遊園地のサル“スペクター”が知能を身に付け、タイムマシンによる歴史改変を企てます。プレイヤーは、主人公“カケル”となって、散り散りになった“スペクター”の部下「ピポサル」たちを捕まえるため、さまざまな時代を冒険します。
後にシリーズ展開する『サルゲッチュ』シリーズ。シリーズ共通の世界観の発端は意外にもちょっとシリアスなストーリーでした。しかし、雰囲気はとにかく明るく、コミカルかつテンポよくゲームが進みます。
■操作に慣れれば抜群の爽快感!
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アクションはアナログスティック2本をガッツリと使うかなり独特な操作で、左スティックで移動、右スティックで「ガチャメカ」(武器やゲットアミ)の振り回し。Rボタンでジャンプ、4ボタンでセットした「ガチャメカ」の切り替えです。
難易度は見た目の印象よりも少しだけ高め。操作に慣れるまではより難しく感じるかもしれません。ただし、操作にさえ慣れてしまえば爽快感抜群。さまざまな効果の「ガチャメカ」を使いこなし、繊細かつ大胆な操作で「ピポサル」たちを“ゲッチュ”しまくりましょう。ただ、視点移動の方法が慣れだけではどうしようもない不便さがあり(方向キーを使用するなど)、筆者はLボタンの「正面を向く」アクションでなんとか乗り切りました。
【こんな人にオススメ】
・3Dアクションゲームが好きな人
・ちょっと変わったアクションゲームをプレイしたい人
・当時『クラッシュ・バンディクー』派だった人
実は、リアルタイムではプレイしていなかった『サルゲッチュ』。今回初プレイでしたが、かなり良作です。初代PlayStationならではのローポリゴンながら、画面はスッキリと見やすく好感。やりこみ要素もしっかりあって、オススメです!
『サルゲッチュ』(ゲームアーカイブス)は、好評配信中で価格は617円(税込)です。
(C)1999 Sony Computer Entertainment Inc.
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●ハード:Wii U、Wii
●オリジナル版ハード:スーパーファミコン(1995年発売)
●配信サービス:ニンテンドーeショップ ほか
■『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』ってどんなゲーム?
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今や「マリオファミリー」としても欠かせない“ドンキーコング”が活躍する2Dアクションゲーム『スーパードンキーコング』シリーズの第2作ですが、本作の主人公は“ディクシーコング”と“ディディーコング”。さらわれた“ドンキーコング”を助けるために“キャプテン・クルール”に立ち向かいます。
3DCGをドット絵に落とし込んだ独自の表現によって、スーパーファミコンとは思えないぬるぬるアニメーションを実現しているのが初期『スーパードンキーコング』シリーズの最大の特徴。本作では「2人(2匹?2頭?)1組」で行える「チームアップ」などの新ギミックをはじめ、“アクション性”が強く押し出された作品となっています。
■安心クオリティと豊富なやりこみ要素
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シリーズを通して共通なのが、安心感のあるアクションゲームとしての完成度と、なかなかに歯応えのある難易度。海や火山などバラエティに富んださまざまなステージが登場します。“ディクシー”と“ディディー”はそれぞれ異なるアクションが使えるので、上手く切り替えながらプレイするのも攻略のポイントです。
また、当時としては珍しい豊富なやり込み要素も魅力。「DKコイン」をはじめ、ステージに隠されたさまざまな「コイン」をコンプリートする楽しみはやり込み魂をビシビシ刺激します。収集することでご褒美も用意されているので、できる範囲で楽しみながらやり込みましょう。
【こんな人にオススメ】
・2Dアクションゲームが好きな人
・『スーパーマリオ』などの王道アクションゲームが好きな人
・1999年頃にアニメ「ドンキーコング」を見ていた人
オリジナル版の発売当時、初代PlayStationやセガサターンが発売され、スーファミは円熟期。だからこそ可能な無茶手法のぬるぬるアニメ表現のアクションゲームをぜひプレイしてみてください!
『スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディー』(バーチャルコンソール)は、好評配信中で価格は823円です。
(C)1995 Nintendo
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●ハード:PC ほか(Flash対応端末)
●配信サービス:Y8.COM ほか
●配信URL:http://ja.y8.com/games/big_bad_ape
■『BIG BAD APE』ってどんなゲーム?
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キミはクレイジーでクール、ビッグでバッドなおサルさんを知っているかい?「ドンキーコング」でも「キングコング」でも「猿の惑星」でもないんだ。知らないって?そうさ、オレだってこの前知ったばかりさ!HAHAHAHA!彼の名は“BIG BAD APE”。とにかくデカい。脳みそは小さそうだけどね!
おいおい、車を投げるなんてイカれてるぜ!…おっと!雑食だからって人を食べるのはノーサンキューだ。そのシーンはカットしておいてくれ。
PCゲームが難しいなんてのは、インターネットを電話線につないでいた大昔の話だ。方向キーとスペースキーをぶっ叩けば、画面の中でイカれたサルが暴れまくる。ハードロックなゲームミュージックもサイコーにクールでイカしてるぜ。コイツがタダでプレイできるなんて、制作者は神様かバカか、どちらかさ。
■とにかく暴れる
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車があったら壊す。人がいたら喰らう。それが“BIG BAD APE”の掟だ。ゲームクリアなんてルールに縛られるつもりはないが、それをやらなきゃ先に進めないらしい。体力がなくなるときは死を意味する。これも忘れちゃならねぇ。だが安心しろ。このサルは戦車にも負けない。簡単にはやられないさ。
彼に与えられた舞台は16ステージだ。暴れ疲れて寝てしまいたくなるな。セーブもできるからたまには休暇でも取って旅行にでも出かけたらどうだ?行くあても、金もないだって?オーケー。『BIG BAD APE』で、そのストレスを好きなだけぶちまけろ!
【こんな人にオススメ】
・バカゲーが好きな人
・ストレスを発散したい人
・ヒマな人
ところで何でこのゲームの紹介だけこんな口調なのかって?『BIG BAD APE』と同じ“ノリ”と“勢い”さ!HAHAHAHA!!
『BIG BAD APE』は、好評配信中で価格は無料です。
Developed by GameTornado
http://www.gametornado.com/
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SCEを代表するサルゲーと、任天堂を代表するサルゲーを、つい“振り”に使ってしまうほどの『BIG BAD APE』の瞬間最大風速はぜひ一度プレイしてみて頂きたいところ(笑)。ただし「正月から何やってるんだろう…」って気分になっても責任は取れませんのであしからず!
【そそれぽ】新年特別号、いかがでしたでしょうか?今年も、ゆるいノリと本気のプレイで、参考になるプレイレポートをお届けします。次回はレギュラー回で会いましょう!本年もどうぞよろしくお願い致します!
写真:Wikipedia「サル目」より
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%AB%E7%9B%AE
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津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ
作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。
Twitter:@sososo291
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