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VRチームは50人規模、馬場社長が明かす“コロプラが全力でVRに取り組む”理由

3月に出荷開始されたOculus Riftのロンチタイトルに『Fly to KUMA』『VR Tennis Online』の2作品をリリースしたコロプラ。スマホゲーム大手として知られる同社ですが、VRに力を入れ、開発チームは既に40~50人という規模になっているそうです。

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3月に出荷開始されたOculus Riftのロンチタイトルに『Fly to KUMA』『VR Tennis Online』の2作品をリリースしたコロプラ。スマホゲーム大手として知られる同社ですが、VRに力を入れ、開発チームは既に40~50人という規模になっているそうです。同社の馬場功淳社長がJapan VR Summitでその背景について語りました。

元々個人で購入したOculusで面白さを知ったという馬場氏。そこからすぐに担当者をアサインし研究を開始。2014年にはカジュアルゲームの『the 射的!VR』、次いでアクションゲームの『白猫VRプロジェクト』、そして今年に入ってからOculusのロンチタイトルをリリースしました。また米国子会社ではHTC Vive向け『Cyberpong VR』もリリース。「仮想現実チーム」と呼ばれるチームが開発に取り組み、既に規模は40~50名。さらに60億円のファンドを組成し、関連企業への投資もスタート。360Channelという動画制作の会社も立ち上げています。

どうしてコロプラはここまでVRに本気なのか、馬場氏は「VRの未来はスマホのように、全ての人がパーソナルに使うデバイスだと確信しています。全ての人が使うプラットフォームになれば、その上でもゲームをしたい人が出てくるはず。その時のために、どういうコンテンツが適しているのか、早い段階から投資していく必要があると考えています」と語ります。

VR開発のノウハウを蓄積し、どういうコンテンツが適切なのか知見を貯めていくということです。一方で、開発中には「これってVRの必要があるんだっけ」という場面もあったと馬場氏は笑います。『VR Tennis Online』では、ダブルスで後衛の動きを見られるという利点があったということですが、たまたまだったとのこと。馬場氏は「現状ではユーザーはいかにもなVR感を求めているのでそういうものを提供する必要があると思いますが、普及が進めば普通のゲームを移植するようなことでもOKになっていくでしょう。将来的にはVR空間から出たくない、と思うユーザーも増えていくはずですから、そこに普通のゲームを提供するというのも意味があると思います」と話しました。

多くの取り組みをしているコロプラですが、VRにおける最適解を既に見つけたわけではなさそうです。馬場氏は現在作っているというOculus Touch向けコンテンツのデモを見たとき、大部分の操作がボタンで、VR空間ならではのインターフェイスはまだ作れていないと感じたと振り返り、スマホの操作法が洗練されていくような過程をVRも通るだろうとしました。

ビジネス面では開発コストについて、高精細のアセットが求められる点や、まだノウハウの蓄積が少ないという点からスマホよりも上がると指摘。同様に360度動画でも、これまでの動画の数倍のデータ量が求められていき、そうしたデータとどう付き合うかも重要になってくると示唆しました。

コロプラがVRに全力で取り組むもう1つの理由として「僕は現実があまり好きではなくて、ようやく来たかという気持ち」とも打ち明けた馬場氏。現在も社内外で4~5本の新作に取り組んでいるというコロプラの今後に注目が集まります。

VRチームは50人規模、馬場社長が明かすコロプラが全力でVRに取り組む理由

《土本学》
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