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カプコンが「E3 2015」や「東京ゲームショウ2015」に出展していた『KITCHEN』というVRホラーデモをご存知でしょうか。インサイドでもプレイレポートをお届けしていますが、刃物を目の前に突きつけられる恐怖を体験することができ、「怖すぎる」と体験者の間で話題になっていた作品です。
開発は『バイオハザード』チームが手がけているだけに、ファンの間では「次のバイオは『KITCHEN』のようになる」という期待の声も上がっていましたが、それが現実になりました。そう、ソニー・インタラクティブエンタテインメントのE3カンファレンスでサプライズ発表された『バイオハザード7 レジデント イービル』です。
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タイトルコールと同時に公開された映像やスクリーンショットから“近年のバイオハザードと違う”という印象を与えている本作ですが、10月13日発売のPSVRに完全対応することが発表されており、「E3 2016」のカプコンブースではVR版デモがプレイアブル出展。インサイドでは、そんな本作のVR版デモをいち早くプレイすることができましたので、プレイレポートをお届けします。
銃はあるのか、ゾンビや既存のキャラクターは出るのか、舞台や時系列はどうなっているのか――など、多くが謎に包まれている本作ですが、今回の体験版はアクションゲームやシューティングゲームではなく、マップを探索してアイテムを集め、ギミックを解いていくアドベンチャータイプのゲームです。
プレイする前に同席していたカプコンスタッフに「『KITCHEN』とどっちが怖いですか?」と尋ねた所、「『KITCHEN』よりも怖いです」という返答が。恐る恐るPSVRを装着してゲーム画面のスタートを選択すると、薄暗い部屋が目の前に広がりました。
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この段階で既に怖く、開始1秒でゲームの世界に引き込まれてしまったのです。視点は一人称で、どうやらこの家から脱出するのが目的のよう。辺りを探索するも、テレビから聞こえるノイズや自分の足音といった一つ一つのSEが恐怖心を刺激し、中々先に進めません。
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特にPSVRによる立体音響+ヘッドホンは強烈で、本作では多くのオブジェクトに当たり判定があるため、最後の方は自分が発生させている音なのか、この家にいるかもしれない何者かによる音なのか分からなくなり、軽いパニック状態に。たしかに『KITCHEN』よりも怖いです。
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最終的にはキャラクターを動かすのをやめ、自分の頭を動かして左右を確認したり、実際に居るのかも分からない敵との遭遇を想定して、部屋の扉から少しだけキャラクターを出し、そこから自分の体を使って“奥を覗き込む”という行動を無意識のうちにやっていました。
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それでも勇気を出して先に進んでいくと、いくつかのアイテムをゲット。これらのアイテムはステージ内のギミックを解く時に使用するモノで、分かりやすく机の上に置かれていることもあれば、家具の引き出しにしまわれていることも。何にしろ、脱出するためにはアイテムが必要で、アイテムは探索しなければ集まりません。
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この“怖いけど自分自身で操作しないとどうにもならない”という状況演出が非常に上手く、VRとの相性は非常に良いです。ただ通常のTVでプレイするホラーゲームとは異なり、完全にゲーム内に入ってしまっているので、怖さは相当高いと言えます。なお、製品版をVRでクリアする自信は完全になくなりました。
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本編がどの様になるかは分かりませんが、少なくとも今回の体験版が示した方向性は明白かつ刺激的なものでした。インサイドでは開発者へのインタビューも実施予定ですのでお楽しみに。
なお、VRには対応していませんが、今回の体験版はPS Plus加入者に先行で配信中です。何だかんだ今回の体験版に関しては最後までプレイすることができましたが、クリア時点で使用しなかったアイテムがあったため、ギミックやアイテムを探すという遊びも楽しめそうです
『バイオハザード7 レジデントイービル』は、PlayStation 4/Xbox One/PCを対象に2017年1月26日発売予定。価格は、パッケージ版が7,990(税抜)、PS4+PCダウンロード版が7,398円(税抜)、Xbox Oneダウンロード版が7,400円(税抜)です。