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イベントの開演直前は場内に撮影や録画の禁止などの注意事項がアナウンスされるのが常ですが、『逆転裁判』のイベントらしく成歩堂龍一がアナウンス。たどたどしく注意事項を読み上げる姿を見かねて、側にいるらしい御剣怜侍が「私が手本を見せてやろう」とよどみなく注意事項を伝達するものの、サイリウムをアクアリウムと呼称して成歩堂にツッコミを受けるなど、開演前から“逆転裁判節”が炸裂。会場内が笑いに包まれました。
お笑いコンビ・アメリカザリガニの司会進行で始まったイベントは、逆転裁判のキャラクターたちがコミカルな審理を繰り広げるPV“特別法廷”の上映からスタート。一作目の『逆転裁判』で重大な意味を持つ「DL6号事件」が作中で発生から15年を経て解決したことと本作の15周年を成歩堂たちが同列に語るという、シナリオも手がけた巧氏ならではの切り込み方とコミカルさが光りました。
その後に始まった最初のトークは『逆転裁判』の1~3に焦点を当てたもの。成歩堂役近藤孝行、御剣怜侍役竹本英史、そしてカプコンからプロデューサーの江城元秀氏、ディレクターの巧舟氏、イラストレーターの岩元辰郎氏が登壇。特別法廷を演じての感想を聞かれた近藤氏は「初めて参加させていただいたのもこの特別法廷(編注:正確には『逆転裁判3』発売前に公開された同作のPVが初)でしたので思い入れが強いです。(まだ若い頃の成歩堂なので)巧さんからはフレッシュに、フレッシュにと(指示をいただきました)」とコメント。オファーを受けた当時に関しては、「ゲームをあまりしない自分でも知っていたタイトル。成歩堂の髪型の奇抜さとタイトルロゴのかっこよさが印象に残っていました」と述懐しました。
ゲーム好きだという竹本英史は、オファーが来たときすでに『逆転裁判』はプレイ済みだったと語りつつ、これだけ濃いキャラクターたちがいる中で、唯一マジメに生きているようなキャラを演じることにプレッシャーを感じたと笑顔で振り返りました。
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写真左から成歩堂龍一役・近藤孝行氏、御剣怜侍役・竹本英史氏
続いては、『逆転裁判』4~6に焦点を当てたトークコーナー。まずは山崎剛ディレクター書き下ろしの“特別法廷”が上映されました。こちらは王泥喜法介のオンチっぷりをいじり倒す内容のもの。その後は近藤孝行氏、竹本英史氏、江城元秀プロデューサーのほか、王泥喜法介役のKENNさんと希月心音役の藩めぐみさんが登壇。
「王泥喜がオンチだからそう歌っているだけで、自分は本当は歌がうまい」とKENNさんが竹本氏に話していたというエピソードが笑いを誘い、藩さんは「『逆転裁判6』で、だいじょうぶです、だいじょうぶですと王泥喜と2人で法廷での挨拶を練習していたシーンが印象的」と振り返りました。
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写真左から王泥喜法介役・KENNさん、希月心音役・藩めぐみさん
昨年上演された舞台「逆転検事」コーナーは御剣役・和田琢磨さん、糸鋸圭介役・磯貝龍虎さん、矢張政志役・林明寛さんが登壇し、舞台の練習風景や上演映像を見ながらコメンタリーを披露。「まだ断言はできないけど、再演したい」という江城プロデューサーは意欲満々。観劇できなかった人も、続報に期待しましょう。
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写真左から鋸圭介役・磯貝龍虎さん、御剣怜侍役・和田琢磨さん、矢張政志役・林明寛さん
前述したような“特別法廷”ではなく成歩堂龍ノ介役・下野紘さん、御琴羽寿沙都役・花澤香菜さん、シャーロック・ホームズ役・川田伸司さん、アイリス・ワトソン役・久野美咲さんによる公開ミニドラマからスタートした『大逆転裁判』のコーナー。ある朝のベーカー街で繰り広げられた、4人のコミカルなやり取りを楽しめました。
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写真左からワトソン役・久野美咲さん、ホームズ役・川田伸司さん、龍ノ介役・下野紘さん、寿沙都役・花澤香菜さん
また、TGS2016で制作が発表された最新作『大逆転裁判2』の実機プレイ映像も初お披露目。物語は前作の3ヶ月後で、寿沙都は日本に帰国。龍ノ介は大英帝国の法廷に立つことを禁じられていることなどが紹介されました。
また、現在の開発状況に関してはトークの中で
・下野さんはボイスの収録をすべて終えている
・続投するキャラクターたちのモデリングもブラッシュアップされている
・前作のすべての謎が本作で明かされる
ことなどが判明。続報が気になる最新作『大逆転裁判2 -成歩堂龍ノ介の覺悟-』は1月23日より公式サイトがオープン。イベントで先行公開された最新PVも視聴できます。
岩元辰郎氏による似顔絵化、および豪華焼肉商品券をかけたゲームコーナー、江城プロデューサーによるシリーズ最新情報の告知、『逆転裁判』シリーズで数々の名曲を生み出した作曲家・岩垂徳行氏によるバンド「ジャスティス」のライブパートと続き、2時間半にもおよぶ濃密なイベントはあっという間に終了。近藤孝行氏の「これからも逆転裁判を応援してくれるかな!?」のかけ声に、来場者全員が「異議なし!」を突きつけ閉幕となりました。
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ゲームコーナーの「絵心一本勝負」では記憶のみを頼りに各チームが独特すぎる(!?)サイバンチョを披露
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バンド「ジャスティス」によるライブパート。「1」~「3」までの追求パートメドレーは圧巻のひと言!
シリーズ15周年をむかえ、これからもさらなる飛躍が期待される『逆転裁判』。江城プロデューサーも「逆転裁判はまだまだ続いていきます!」と決意を新たにしていました。また、本イベントで発表された『逆転裁判』最新情報はこちらの記事でまとめていますので、ぜひ併せてご覧ください。
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