
現在、Cygamesが贈るマンガアプリ「サイコミ」にて連載中の漫画「アイドルマスター シンデレラガールズ After20(読み:あふたーにーぜろ)」。本作は、20歳以上のアイドルたちをメインにしているだけでなく、お酒やグルメも楽しめるという、『アイドルマスター』のコミカライズ作品としてはこれまでになかったような新しい作品です。今回は、そんな作品を手掛ける「半二合」先生にインタビューを敢行。作中に登場する戸越銀座商店街(東京都品川区)内を食べ歩きながら様々なお話を伺いました。
※本記事内にて使用しているコミックカットは使用許可をいただいております。
――本日はよろしくお願いいたします。まずは自己紹介をお願いいたします
半二合先生(以下:半二合):サイコミで、「アイドルマスター シンデレラガールズ After20」(以下、After20)を連載している半二合と申します。プロデューサー(※『アイドルマスター』シリーズのファンやゲームのプレイヤーの総称)としては、Xbox 360で発売された『THE IDOLM@STER(アイドルマスター)』(2007年1月25日発売)から活動しております。よろしくお願いいたします。
――それではさっそく「After20」についてお話を伺っていきたいと思うのですが、『アイドルマスター』シリーズを題材にした「After20」を執筆するにあたって、心がけていることはありますか
半二合:「After20」は、配信中のゲーム『アイドルマスター シンデレラガールズ』(以下、シンデレラガールズ)と同様に『シンデレラガールズ』の世界でありつつも、異なる軸で展開している作品ですので、ストーリーや表現のために世界観やキャラクターのイメージを崩すといったようなことはしないよう心がけています。たとえば最近ですと、料理の美味しさを表現する際に、キャラクターの表情の変化や動きを強調する作品も増えてきているかと思うのですが、「After20」では料理を食べたアイドルが「美味しいっ!」と極端に表情などを変化させないようにといいますか、顔だけでお酒や料理の美味しさを表現しないよう気を配っています。元のままのアイドルたちの可愛らしさを前面にだして、料理とお酒の魅力を伝えていけたらいいなと考えています。
――おっしゃる通り、登場するアイドルたちの自然な魅力を描こうという気持ちが、作品からひしひしと伝わってきます
半二合:できる限り気を配っているつもりなのですが、描く際にどのように表現すればよいか頭を悩ませることもありますので、そういった際はバンダイナムコエンターテインメントさんや、Cygamesの「サイコミ」編集部の編集さんにチェックしていただいています。チェックしていただいて「なるほど!」と思うことも多いです。プロデューサーのみなさんがイメージする通りの川島(瑞樹)さんや(高垣)楓さんらしく描けていれば嬉しいなあ、と思います。


――すでに人気を確立しているアイドルを描くのは大変なことだと思うのですが、そのうえで意識していることはありますか
半二合:公式として描かせていただいているわけですし、しっかりとアイドルたちを理解していないと楓さんらしさや三船(美優)さんらしさを出せないと思いますので、「彼女ならこういうことを言いそう!」であったり「そういう性格のアイドルだよね」といった部分を表現できるよう意識しています。
『シンデレラガールズ』は元々ソーシャルゲームで、川島さんですと「わかるわ」などのセリフが有名かと思うのですが、「After20」ではできるだけそう言ったセリフに頼ることなく川島さんらしさを出していけるよう心がけています。作品の中の世界で彼女たちが実際に生活している様子といいますか、「実際に生きている」雰囲気をもっと出していけるよう頑張りたいですね。


――アイドルとお酒、お料理を描くにあたり、他に気をつけていることはありますか
半二合:アイドルたちがお酒や料理を説明するだけの存在にならないように、という点については非常に気を遣っています。「After20」でメインに描きたいのはアイドルたちの姿ですからね。私自身もプロデューサーですので「ちょっとイメージと違うかも…」と自分自身が思うようなことはやりたくないと考えています。Twitterなどで作品の感想をいただけることも多いのですが、プロデューサーさんから「待ってました」などと言っていただけると、とても嬉しいですね。

――作品の舞台について、「After20」では戸越銀座から物語が始まりますが、戸越銀座をスタート地点に選んだ理由をお聞かせください
半二合:本作を描き始めるにあたって、他にも2、3、候補の商店街を考えていたのですが、戸越銀座が一番来た回数も多く、好きな商店街なんですよね。下町の商店街に、川島さんはじめ、アイドルたちがいたら楽しいだろうな、というシーンが自然と浮かんできました。
――川島さんや楓さんのなじみの店となる「居酒屋しんでれら」ですが、こちらのお店は戸越銀座にあるどこか実在のお店がモチーフになっているのでしょうか
半二合:「居酒屋しんでれら」については、実在するお店を参考にしたなどといったことはなく、完全にオリジナルのお店です。ただ、もしかすると無意識のうちに、私の行きつけの地元の居酒屋さんに雰囲気や空気を寄せているかもしれませんね。「居酒屋しんでれら」はある意味、私の理想のお店なのかもしれません。

――「After20」と言えばお酒かと思うのですが、そもそも『アイドルマスター』でお酒をテーマに扱っていること自体、珍しいといいますか新しい取り組みですよね。新しいテーマを扱いつつも、しっかりと『アイドルマスター』であると感じられるのがすばらしいと思いました
半二合:そう言っていただけると嬉しいです。お酒を題材に『アイドルマスター』を描くというのは初めての試みでしたので、それが嫌だなと思う方が多かったらどうしようという不安もありましたので…。
――描く際の苦労も多いかとは思いますが、読んでいるとお酒を飲みたくなってきます
半二合:私自身、読んだ後に「お酒を一杯、飲みたいな」と思っていただけるような漫画にできたらと考えています。アルコール度数の高くないお酒のように、気軽に読んでいただけたら嬉しいです。
ちなみに作中に出てくるお酒は、監修の方にもお手伝いいただいてはいるものの、基本的に私が選んでいます。ありがたいことに、私が住んでいる場所の近くには大きな酒屋さんが3件ほどありまして。たくさん地酒が置いてあるお店や、試飲会などを開催していて相談にのってくださるお店、角打ち(お酒を販売する酒屋内で立ち飲みすること)ができるお店といろいろありますので、オススメを聞いたり、飲ませていただいたりして色々と調べています。

――ご自身でお酒を選ばれているのですね!お酒を選ぶ際の基準などはありますか
半二合:お酒を選ぶ基準としては、比較的手に入りやすいものを選ぶようにしています。入手するのが困難なお酒ばかりを作中で取り上げるというのも少し違うかなと。
――さきほど、監修のお話が出てきましたが、料理とお酒についてT.I.Planningさんはどのような形で監修されているのでしょうか
半二合:料理とお酒、両方についてご意見をいただいています。基本的には私が選んでいるのですが、T.I.Planningさんにご提案いただいた料理やお酒を作品に登場させることもあります。なにより、プロの方にチェックしていただくことで自信を持って作品を執筆できますので非常に心強いです。


――サイコミでは「After20」が土曜日の0時に更新されますが、一部のプロデューサーさんからは「美味しそうな料理が出てくるので飯テロだ!」といった意見もありますよね
半二合:本当ですか!描いた料理を美味しそうだと感じていただけているのであれば、本当に嬉しいです。食べ物やお酒だって登場キャラクターのようなものですので、頑張って描いています。美味しそうに描くのはすごく難しいですけれど(汗)
――物語のお話に戻るのですが、「After20」の第4話から登場する三船美優さんは、初々しい雰囲気といいますか、同じくサイコミで連載中の「アイドルマスター シンデレラガールズ U149」(以下、U149)に登場した際の大人びた印象とは異なりますよね。こういった点ではなにか意識されましたか
半二合:「U149」と「After20」では、三船美優さんに対する捉え方が異なると思います。「U149」では、子どもたちにとっての先輩として、三船美優さんの姿が描かれていますが、「After20」ではデビューしたての三船美優さん、言わば、大人アイドルたちのなかでもまだ経験が浅い彼女の様子を描こうと思いました。「After20」の三船さんについては仕事に関することであったり、大人ならではの悩みがもちろんあるかと思うのですが、あくまでご飯やお酒を美味しく食べることができるような、楽しい話を描くように意識しています。
――作中ではアイドルとしての活動(仕事)とプライベートの描写の比率が非常にいいバランスですよね
半二合:実は最初の段階では、仕事の描写は一切入れない予定だったのですが、今思えば入れて大正解だったと思います。"アフター"を描く際は仕事自体を描かないと"アフター"には見えないんだなということがわかりました。仕事とプライベートの配分が良いバランスになるように気を配っています。

――ここからは、先生と『アイドルマスター』のつながりについて、いろいろとお聞きできればと思います。まずはじめに『アイドルマスター シンデレラガールズ』に登場する20歳以上のアイドルのなかで、好きなアイドルはいますか
半二合:それがですね…本当にみんなのことが好きといいますか、描くために調べていくと絶対にみんなを好きになっちゃうんですよ!「After20」でこれまでお互いに話したことがないようなアイドル同士に会話させるのが楽しくて!そういう場面を描く際は「おー!」と自分でも思います。質問に戻りますが、嘘偽りなくみんな大好きです!
――声優さんが既についているアイドルと、まだ声優さんがついていないアイドルが会話できるというのは漫画の強みというか、すごく楽しいところですよね。
半二合:漫画でしかできないこともありますよね。「After20」が『アイドルマスター』という作品の、さらなる広がりのきっかけになってくれればいいなと思っています。



――半二合先生は『シンデレラガールズ』のライブなどに参加されたご経験はありますか
半二合:昨年は、「アイドルマスター シンデレラガールズ 6th Anniversary Memorial Party」を観させていただきました。ライブには何度か行っています。初めて行ったライブは『アイドルマスター』の「8th」でした。あとは「M@STERS OF IDOL WORLD!!2014」、「9th」、「10th」までは行くことができていたのですが……。最近ですと振り返り上映などもありますが、あれはとてもありがたいですね。
私は、コミックの「シンデレラガールズ劇場」のファンでもあるのですが、「シンデレラガールズ劇場」はアイドルのエッセンスが事細かに描かれているので、とても参考になります。
――Xbox 360版の『アイドルマスター』から活動されているとおっしゃっていましたが、他の『アイマス』作品でもプロデューサーとして活動しているのですか
半二合:他のアイドルマスター作品も『アイドルマスター SideM (以下、SideM)』含め、全て遊んでいます。『アイドルマスター ステラステージ』も含めると7つくらいでしょうか。『アイドルマスター シャイニーカラーズ』も事前登録済みですよ!ちなみに『SideM』 ですとJupiterとS.E.Mが好きです。
――僕もS.E.M担当Pです!
半二合:いいですね!(ここで半二合先生と筆者がタケノコダンスをし始める)『アイマス』は本当に、全部大好きです。
――ちなみに(各話の最後に掲載されている)作者コメントでは、打ち上げについて書かれていましたね。みなさんお酒がお好きなのでしょうか
半二合:うちのスタッフさんもお酒が好きで「こういった商店街に行ってきました」だとか、「こんなお店がありましたよ」といったことを教えてくれるので仕事が終わったらみんなでお酒を飲みに行っています。仕事を手伝ってもらう前からの知り合いですので、気心が知れた人達です。

――半二合先生のTwitterアイコンは日本酒のグラスがモチーフなのでしょうか
半二合:アイコンはショットグラスです。ただ、そのように見えたものが正解なのかなと考えていますので、特にこだわりはなかったり(笑)。せっかくですのでTwitterの話をしますと、Twitterであまりつぶやかなかったりリプライしないというのは、1つのリプライを返すのにどう返事をしたらいいんだろうと考えると、30分、1時間くらい頭を悩ませてしまうからなんです。
「この文章だとこういう風に思われるかも…」、「語尾がこうだときついかも…」というふうに考えてしまいまして……。ありがたい感想をいただいた際も、お一人だけにお返事するのもなあと思いますし、申し訳ないのでリプライしたくてもできないんです。ただ、みなさんからのコメントについては非常にうれしく思っています。
――これからも「After20」、楽しみにしています!最後に「After20」を読んでいるプロデューサーの方々に向けて一言お願いいたします。
半二合:読んでいるとお腹が空いてお酒が飲みたくなるような(お酒は二十歳になってから!)、そんな気持ちになれるような漫画を目指しています。「After20」を読んで温かい気持ちになっていただけたら嬉しいです。これからも一生懸命描いていきますので、応援よろしくお願いいたします。「応援するボタン」もポチッと押していただけると嬉しいです!
――ありがとうございました。今回のインタビュー、「酒あわせ」でした!

「アイドルマスター シンデレラガールズ After20」は"サイコミ"にて連載中です。

今回、ご厚意により、半二合先生が描きおろした「After20」の特別色紙をいただきました。こちらの色紙を本記事をお読みいただいたプロデューサーの方1名にプレゼントいたします。
ご応募される方は、下記注意事項と株式会社イードの「個人情報保護方針」に同意の上、応募フォームよりご応募ください。
【必要事項】
・名前、フリガナ(プロデューサー名でも可)
・メールアドレス
・備考欄に、「After20半二合先生色紙プレゼント宛」とご記入ください。
【応募期間】
2018年3月31日午前0時~2018年4月6日午後11時59分まで
【注意事項】
※応募はお一人様一回までになります。
※当選したプレゼントの転売等は 固く禁じられております。
※不正な応募を確認した場合は当選を取り消させていただきます。
※当選された方には、後日メールにてご連絡を差し上げます。
・名前、フリガナ(プロデューサー名でも可)
・メールアドレス
・備考欄に、「After20半二合先生色紙プレゼント宛」とご記入ください。
【応募期間】
2018年3月31日午前0時~2018年4月6日午後11時59分まで
【注意事項】
※応募はお一人様一回までになります。
※当選したプレゼントの転売等は 固く禁じられております。
※不正な応募を確認した場合は当選を取り消させていただきます。
※当選された方には、後日メールにてご連絡を差し上げます。
(C)BANDAI NAMCO Entertainment Inc.
(C)Cygames, Inc.