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―――今年のE3はどうでしょうか
ゆっくり会場を回り、ゲームプレイなどはできていないのですが、各社のプレスカンファレンスを拝見させて頂いて、いろいろなビックタイトルがたくさん発表されたのが印象的でした。
―――SIEカンファレンスの反応はいかがでしょうか
とても良いと思っています。メディアカンファレンス(メディアショウケース)は、場所の移動やインターミッションなどを取り入れており初の試みの部分もありましたが、発表したタイトルそのものの評価は非常に高いのではないかと考えています。
―――多くのタイトルが発表されました。その中でも特に注目してほしいタイトルは?
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やはり4作品でしょうか。『The Last of Us Part II』、『Ghost of Tsushima(ゴースト オブ ツシマ)』、『Marvel's Spider-Man(スパイダーマン)』、『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』の4作品に特に注目してほしいと思っています。
―――『DEATH STRANDING(デス・ストランディング)』も今回の映像は初めてでしょうか
ゲームプレイ映像は今回が初めてです。
―――映像が発表されたことで「これはどういうストーリーなのだろう」という思いが強まりました
謎は深まるばかりですね…。ただ、「逆ステルス」のようなゲーム性の部分は何となく伝わったのかな、と。私もよく分かっていないのです。笑
―――主人公の他に、女性が2名でていました。あの二人は一体何者なのでしょう
ストーリーの部分は全く分かりません。良い意味で、私も楽しみに待っている状況です。
―――『The Last of Us Part II』も映像が発表されました。女性同士のキスシーンがあったり、敵対しているものもクリーチャーではなく、同じ人間でした。どういうメッセージがあるのでしょうか
エリーが成長していくなかで 、どういう体験、どういう世界の中で生き延びなければいけないのか、というシチュエーションと彼女自身のモチベーションを伝えたいと思っています。
―――今回の戦闘シーンは、物語のなかでどのあたりの部分になるのでしょう
そこの部分はまだお伝えできないのですが、とにかく何かに憤って、何かと戦っている、という状況になります。
※E3会期中、別途ハンズオンが実施され「セラファイト」というシアトルで発足した組織であることが判明しています。https://www.gamespark.jp/article/2018/06/15/81644.html
―――『Ghost of Tsushima(ゴースト オブ ツシマ)』も話題になりました
ゲームプレイ映像は今回が初めてです。歴史で起こった事件をベースに「ツシマ」にモンゴル軍が攻め入って劣勢になってしまうのですが、そこに残っていた日本人の侍が、そこを戦っていく、というシチュエーションになります。
―――新規IP『Control(コントロール)』も気になります
作品自体については、私からはお話はできないのですが、Remedy Entertainmentさんのファンの方々を中心に話題になっているようです。本作をPlayStationでお届けできて嬉しいです。
―――インディゲームに対して、PlayStationプラットフォームとして力を入れていくのでしょうか
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そこは引き続き力を入れていきます。ブースでは10数タイトルのVRタイトルを展示していますが、そのなかでいくつかインディゲームを注目してプッシュしている状況です。カンファレンス(メディアショウケース)の中でも、いろいろなVRタイトルを紹介しまして、インディゲームタイトルの中でもキラリと光るものをピックアップしました。
―――PlayStation VRについて
VR自体、日本は良い意味で特殊な広がり方をしています。バンダイナムコさんのVR ZONE SHINJUKUなど、PlayStation 4 やPCを持っていなくても手軽にVRを体験できる場がすごく増えていて、そしてそこでとても高いクオリティのゲームが体験できるということは非常に良いことだと思います。
今年、PlayStation VRで発表しているタイトルでいくと『Firewall Zero Hour』、『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』、『ライアン・マークス リベンジミッション』などは、VRの技術を活かしたタイトルでありながら、ゲーム性も非常に深いもので、長く遊べることを意識した作りとなっています。コンテンツの充実面としては、ユーザーさんの期待に応えられるよう、より深い、より楽しいゲームを提供できるようにしています。いまの日本で言えば、バーチャルユーチューバーの盛り上がりであったり、アーケードで手軽に最先端のVRコンテンツを体験できたりと、良い環境になってきていると考えています。
―――先日発表された水口さんの『TETRIS EFFECT』もVR対応ですね
VR”にも”対応している、という形ですね。『Rez Infinite』と同様で、VRでプレイをすると、さらにその世界に没入できる、と。私もプレイさせてもらったのですが、VRでプレイすると結構トリッキーな印象で、良い感じでした。
―――気持ち良い、という感覚ですかね
そうです。映像と音楽とゲーム性がうまく絡み合っている、水口さんっぽいタイトルですね。
―――吉田さんはユーザーにどういう「体験」を届けたいのでしょうか
ひとつは「その世界」に自分が入り込んでいるという楽しさ、です。今年私達が出すタイトルでそれを一番感じられるのは『ASTRO BOT:RESCUE MISSION』。もともと『THE PLAYROOM VR』の中で「ROBOT RESCUE」というミニゲームがあったのですが、「フルゲームにしてほしい!」というリクエストを非常に多く頂いており「それはやっぱりやろう!」ということで開発をしています。3DアクションプラットフォーマーというものをVRの技術で再定義するとこうなるのではないか、というエポックメイキングなゲームになると考えています。
もうひとつは、ゲームの中でのコミュニケーションやキャラクターの存在感をすごく感じてほしいと思っています。ソーシャルVRのようなアプリケーションももちろんそうなのですが「一緒にその場にいる」「どこかに集まって一緒にゲームをプレイ する」といった体験を、オンラインでも得られることを感じてほしいです。遠くに住んでいるユーザーもまるで「隣にいる」ような体験をしてほしい。PlayStationのタイトルでいくと『Firewall Zero Hour』などがそういった体験を感じられると思います。
―――『ソードアート・オンライン』や『アクセル・ワールド』のような未来はきますか
来ると思いますし、できると思います。VRを開発していた時に「移動する」という感覚は、非常に難題だな、と感じました。実際の人間の感覚と不一致が生じて酔いなどを起こってしまうため、最初はワープで移動することになってくるのかな、と思っていたのですが、いろいろなデベロッパーさんが「それだけだとできることに制限がありすぎる。ロボット世界など未来の世界観ではいいけど、現実的な世界観で遊ぶゲームでそれはおかしい。ユーザーさんも冷めてしまう」ということで『バイオハザード7 レジデント イービル』や『The Elder Scrolls V: Skyrim VR』などのタイトルが「VRの中でも歩行ができる」ということを示してくれたと思います。
VRタイトルを開発するにあたり、メリット・デメリットいろいろありますが、やりたいことを成し遂げるためにやりにくいことをデベロッパーさんが乗り越えてきてくれると思うので、そういった未来も期待できます。
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さらに長い目で見ると、今の世代は家庭用で一般の方が手軽に気持ちよく体験ができる最初の世代となっています。VR体験ができることは20年以上前から分かっていたのですが、技術が追いついていなかった。ここにきて、それが実現できる性能のパネルであったり、コンピュータができたので、その先を考えると解像度にしてもレイテンシーにしても、全てが良くなっていく方向です。デベロッパーさんからみてもハードルは下がっていくと思います。「ソードアート・オンライン」のMMOのような世界であれ何であれ、デベロッパーさんが作りたい世界をより開発しやすい方向になると思います。
―――最後に読者のみなさまにメッセージをお願いします
PlayStation 4は『モンスターハンター:ワールド』にはじまり、『ゴッド・オブ・ウォー』、『Detroit: Become Human』など大型の作品を発売してきましたが、後半も『レッド・デッド・リデンプション2』などものすごいタイトルが目白押しです。遊びきれないくらいほどのタイトルの充実度ですので、様子見をしていた読者のみなさまは今がチャンスです!
―――ありがとうございました
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日本だけでなく、世界中でPlayStation 4の人気が加熱していくなか、今後発売されるゲームタイトル、PlayStation VRタイトルに注目です。
編集後記
―――E3の会場付近で、吉田さんのオススメのスポットはありますか?「SUGARFISH」(シュガーフィッシュ・ダウンタウン・ロサンゼルス店)は、いろいろな国のデベロッパーさんなどもよく通っているみたいです。お寿司屋さんです。