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フジゲームスが2018年秋の配信を予定しているiOS/Android向け新作RPG『プレカトゥスの天秤』。本作は、壮大なシナリオボリュームで贈るダークファンタジーRPGです。プレイヤーはその時代の観測者となり、戦乱に荒れる怒濤の歴史を7ヵ国・7人の主人公による視点から体験することができます。
登録者数130万人突破と大きな注目を集めている本作のテスト版を、リリースに先駆けいち早くプレイできる機会に恵まれたので本稿ではプレイレポートをお届けします。
なお、本稿で紹介する内容や画像は開発中のものであり、正式リリース後の本作と一部内容が変化する場合があるかもしれませんので、ご注意ください。また序盤のストーリーのネタバレも含みますので、配信を楽しみにしている読者の方も閲覧にご注意を。
◆物語の始まりは1つの爆発事件から・・・
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ゲームを開始するとプレイヤーは、時空の狭間にあるとされる「プレカトゥスの塔」で目覚めます。塔の司書であり管理者「ニエンテ」によると、プレイヤーは歴史の「観測者」に選ばれたとのこと。観測者という名の通り、その世界の歴史で起こった成り行きをプレイヤーは垣間見ることに。
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ニエンテから観測者の説明を受けたところで、本作の舞台「オルディア大陸」での物語が開始されます。公式サイトでも明言されている「鉄と蒸気と銃の時代」といった感じの世界観を持ったオルディア大陸なのですが、7つの国それぞれが違う世界観を持っており、非常に魅力を感じました。ここに関しては、後述の国別紹介で詳しくご紹介します。
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物語の始まりとなるのは、オルディア大陸の盟主国である「オルディス連合王国」にて開催された国際会議「M7国際会議」。産業革命に成功するものの、急速に発展した技術によって資源不足という問題を抱えた時代。そんな時代に発見された、高効率でエネルギーを発生させる夢の鉱石「マギカイト鉱石」の平和利用を議題として、主要7ヵ国を招集し行われた平和の象徴とも言えるべき会議でした。
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しかし、会議の場で突如大規模な爆発事件が発生。集まっていた各国の参加者たちにも犠牲者が出るなど、被害は甚大なものに。この爆発事件を皮切りに、各国で様々な物語が展開されていくこととなります。
ちなみに、ここまでの内容がチュートリアル。そして最初にプレイヤーが体験するのは、軍事国家「ヴェルム帝国」に属する工学技術士“リーンハルト・ハーゼルゼット”(CV:代永 翼)の物語です。ヴェルム帝国のストーリーを進めていくことによって、他の国も選択することが可能となっていきます。
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ここからは、そんな7ヵ国のストーリーを1国1国ご紹介。体験する国によってストーリーの目的や雰囲気も変わってきます。
◆他国への侵略戦争がメインとなる軍事国家「ヴェルム帝国」
まずご紹介するのは、爆発事件の数ヶ月後に大陸全土へ宣戦布告を行った軍事国家「ヴェルム帝国」。『プレカトゥスの天秤』では、その国に所属する1人の人物=“その物語の主人公”を通して物語を体験していくこととなります。ヴェルム帝国の主人公は、先ほども軽く紹介した「リーンハルト・ハーゼルゼット」という、軍に所属する最年少の天才工学技術士です。
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ヴェルム帝国は宣戦布告を行ったということもあり、殆どの話で他国への戦争行為の様子が描かれます。主人公リーンハルトの役割は、所属する部隊の仲間と共に戦場で戦うこと。といってもそこまで戦闘力はないので、知識を活かした戦術や発明した兵器を使って部隊をサポートします。
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部隊の危機的状況で、リーンハルトが考えた作戦や発明が活躍し有利な状況となる、というのは読んでいて楽しめるのですが、中には「こんな世界観なのにその兵器が今まで無かったのはおかしくないか?」「その危機的状況でそんな戦術使って、本当に突破できるのか?」と少し違和感を覚えてしまう場面も。ですが、未知の新エネルギー鉱石“マギカイト”が発見された世界なので、この世界ならではの世界観として味わってみるのも面白いです。
また、戦争が舞台となっているので“キャラクターが死ぬ”という展開も。「やっぱりこいつ死ぬよなー」と思うようなキャラクターが死ぬ場合も普通にあるのですが、時には「え?こいつ死んじゃうの!?」と思えるような予想外のキャラクターが死ぬことも。さらには「あんなに死亡フラグ立てていたのに、こいつ生き残るんかい!」と逆の意味で驚くような展開も起こり、予想を裏切るという意味でもプレイヤーを楽しませてくれるストーリーとなっています。
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さらにヴェルム帝国のストーリーでは、7ヵ国のどこかが侵略され滅亡するというストーリー展開を知ることができます。筆者はその滅亡する国がまだ未プレイだったため、「この国滅亡しちゃったけど、どんなストーリー展開になるの?」という、他国のストーリーに対する興味を持つこともできました。
ヴェルム帝国以外はどんなストーリーになるのか?他6ヵ国を一挙紹介!