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『レッド・デッド・リデンプション2』の世界には、様々な命が息づいています。善良な振りをする悪党もいれば、ギャングに身を置きながら真摯に生きようとする人間もおり、善と悪に割り切れない人々が織りなす人間模様が、この大地の日常とも言えます。
醜さと美しさを合わせ持つ人間との触れ合いも悪いものではありませんが、今日は2月22日。そう、「猫の日」(222=にゃんにゃんにゃん)です。人もいい。馬もいい。犬もいい。だけど今日ばかりは、猫とずっと一緒にいたい! そんな、飢えにも似た乾きに耐えかね、猫を求める旅へと出かけました。
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旅といっても、人がいる場所ならどこかにいるだろう。見た覚えもあるし。・・・という甘い目論見で、SAINT DENISに到着。そして真っ先に見つけたのは、えーと、物乞いでした。いやまあ、小銭くらい渡すけども・・・。
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その後も街中を駆け回り、猫が潜んでいそうな路地裏やちょっとした広場にも足を伸ばします。いかにも居そうな狭いスペースとかあるのに、なかなか見当たりません。犬なら簡単に見つかるんですが、お前の日はまだ先(11月1日=わんわんわん)だから! でも、なんで1月11日じゃないんだろう。
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そんな益体もないことを考えていたら、ふと思いつきました。人が集まる市場にならいるんじゃないか、と。付近には肉屋もあるので、あそこを根城にすれば食いっぱぐれもないはず。自分のカンを信じて探してみると、我が物顔で歩くニワトリに紛れ、アメリカイエネコを発見! 時間は、ちょうど昼の12時、ここから猫を愛でる一日の始まります。
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猫を愛でるべく、自らに課した条件はふたつ。その生態を(ゲーム内で)24時間見守ること。そして、こちらからは干渉しないこと。あくまで、自然体の猫を観察し続けたい。どんな行動をするのか、今から実に楽しみです。
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まずは、市場から離れるように路地へ向かう猫。なるほど、それが君の巡回パターンなんだね・・・と眺めていたら、レンガの角辺りでピタリと停止。行儀よく腰を下ろしてしまいます。パッと見、何もなさそうですが、猫には何か見えるのでしょうか。・・・怪談めいた話ならばご遠慮したいところです。確かに、殺めた悪党の数は多いけども!
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そのまま観察を続けていると、レンガに身を寄せるような仕草が。そうか、匂いをつけて縄張りを主張しているんですね。なるほど。そして、次の場所へ向かうべく前へ進み・・・。
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・・・また座る。数歩しか歩いてませんよ、先生!? レンガの壁から少し離れたものの、活動的とは言いかねるその動き。都会の猫は、のんびり気質なのでしょうか。
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そこからまた少しだけ進み、建物との境にある小さな段差に前足を置く猫。いいよいいよ、可愛いね! そういうのもっと下さい! 岩合光昭さんのような写真を撮らせておくれ。
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しかし、やはり気が長いのか。その姿勢のまま、今度は微動だにせず。日もすっかり傾き始め、猫の姿も段々見えにくくなり始めました。時計を調べてみたら、なんと19時過ぎ。そして猫は・・・。
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未だに前足乗っけたまま。何時間その姿勢なんですか!! ヨガなの!? ダイエットなの??
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そして、都会の猫の生態に首を傾げつつ注目するアーサー・・・を訝しげに注目する通行人。笑いたければ笑え、許してやろう。今日は猫の日、無益な殺生はすまい。それが荒野の掟だ。ここは街だけど。
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気づけば時間は22時を回っており、失礼な通行人すらいなくなる頃。果たして猫はと言えば・・・。
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段差に前足を置いたまま、安定の姿勢。時折ポーズを変えるものの、基本姿勢に変化はありません。それどころか、更に6時間以上が過ぎた午前4時半でも、ほぼ動くことなく前足も置きっぱなしです。
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猫は、好きな場所にこだわると聞きますが、それだけお気に入りなのでしょうか。はたまた、忠犬ハチ公ならぬ忠猫で、ご主人様の帰りを健気に待ち続けているのかもしれません。もしかしたら、アーサーである自分が殺めた悪党の中にも、こうやって猫が待ち続けてい飼い主がいたのかも・・・そんなことを考え始めたら、もう銃が握れなくなりそうです。
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そして徐々に明るくなり始めた頃には、激しい雨まで降り始めます。空も泣き模様ということでしょうか。
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もちろん猫は微動だにせず。前足もキープです。
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何がお前をそこまでさせるんだ。その小さな身体に、どんなドラマが秘められてるんだ──お腹も減っているに違いないのに、食事にありつけそうな市場に戻る気配もなし。差し込む明かりや、凝視し続けるアーサーにも特に関心を払わず、気高い姿を保ち続けます。
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そして・・・いえ、やはりと言うべきでしょうか。とうとう丸一日が経過した昼の12時を迎えても、猫のポジションは変わらないまま。一体どんな強い意志で、自らの身体を律していたのか。理由は定かではありませんが、貫き通すその姿勢に感服です。
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24時間の観察も無事に終わったので、猫に歩み寄ってみました。すると、初めてアーサーに意識を向ける猫。ごめんな、お前のご主人じゃなくて。まだここで待ってるのかい? そんなことを胸の中で呟いていたら・・・。
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ふと市場に目を向けると、遠くに別の猫の姿が。
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お前・・・もしかして、こっちの猫に縄張り取られてたのか・・・!? お腹は空く。市場には食べ物がある。けれど、近寄れない。ここにあったのは、人間と猫のドラマではなく、生存競争だったのかもしれません。
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開拓時代の終焉は、人にも猫にも厳しい──。
◆“田舎の猫”の暮らしを見つめに、一路VALENTINEへ。しかし、猫を求める道のりは険しい・・・
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今回たまたまだったのかもしれませんが、“都会の猫”の一日は定点観測に近い結果となりました。のんびり気質だったのか、厳しい生存競争が故なのかは分かりませんが、予想外の生態を窺うことができました。
そこで気になるのは、環境によって差は出るのか否か。今度は“田舎の猫”の24時間に密着し、その違いに着目してみたいと思います。猫をもっと見守りたい!
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田舎と言うと住民に怒られそうですが、SAINT DENISに比べれば小規模ですし、列車が通っているとはいえ自然も豊か。何より最初に訪れた町なので、VALENTINEを次の候補地に定めて移動。途中、襲撃などもありましたが、アーサーの旅ではすっかりお馴染みの光景なので、サクサクと片づけます。
殺伐とした人間社会のことはいい。早く猫に会いたい。そんな思いでVALENTINEに到着したのは23時過ぎ。かなり遅い時間ですが、猫は夜行性なので、付近を彷徨いている猫もきっといることでしょう。
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しかし、月明かりの中を徘徊するアーサーの姿ときたら、どう見ても不審人物。物盗りか襲撃か・・・犯罪の予感を覚えて仕方がない。ち、違う、ただの猫愛好家なんだ!
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早く猫を見つけないと、疑われてしまいかねません。ですが、見つかるのは犬ばかり。よーしよし、お前の出番は11月だ。その時までステイ。
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そして、街角には新聞売りの少年が。お前、こんな時間まで新聞売ってるのか・・・もう次の日になってるぞ・・・!? 人間社会は世知辛い。
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その後も猫の捜索を続けますが、ちょっとした銃撃戦や一騎打ちに絡まれていたら、すっかり夜が明けてしまいました。その間、猫は影も形もなし。探し方が悪いのかな・・・。
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そこで、アーサーお得意の追跡術での探索に切り替えます。動物の痕跡を探せば、そこから猫の足どりが掴めるに違いない!
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などと張り切ってみたものの、見つかるのは馬や犬の痕跡だけ。あと豚。おかしい、VALENTINEに猫はいないのか・・・自身の記憶を辿ってみても、ハッキリとした答えは分からず、ただただ時間だけが過ぎていきます。
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「なあ、猫はどこにいるんだい?」と呟きながら犬を撫でても、答えは返ってきません。仕方ない、VALENTINEは諦めて別の町に向かおう・・・。
耐え忍び続けた“都会の猫”に対し、“田舎の猫”の24時間は?