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『htoL#NiQ ホタルノニッキ』『ロゼと黄昏の古城』といった作品を輩出してきたディレクター・古谷優幸氏が手掛ける新作『void tRrLM(); //ボイド・テラリウム』が本日1月23日に発売されました。
本作は菌類に汚染された世界を舞台に、人類最後の少女・トリコと「お世話ロボット」の物語を描くローグライクRPG。プレイヤーはこのお世話ロボット(名前はありません)となって荒廃した世界を探索しながら、テラリウムの中でしか生きられないトリコが生き延びていくための“お世話”を行います。
サクサク遊べるローグライクRPG要素
文明が滅び、有毒な菌糸に汚染された世界。以前、工場だった廃墟の片隅で、一台のロボットが目覚めます。廃墟をさまよい歩いた末にロボットは、菌糸に汚染されたまま眠る一人の少女を見つけるのです。
身体からキノコを生やす、このか弱く幼い少女を助けるため、ロボットは汚染世界から隔離された「テラリウム」に、少女――トリコが生きることのできる環境を作るのです。
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トリコが生きながらえるには、食料や生きるに適した環境づくりが必要。そのために、プレイヤーはお世話ロボットを操作し、廃墟(ダンジョン)で食料や素材を集めなくてはなりません。この部分がローグライクRPGとなっています。
廃墟は小部屋と細い通路で構成されており、複数の階層に分かれています。ここには侵入者を排除しようとする機械や生物が生息しており、お世話ロボットの行く手を阻みます。
ちなみにこの廃墟は、滅亡前の人類が汚染菌糸から逃れるために作り出した、自己増殖するシェルターという設定。ローグライクというゲーム性が作品の世界観にしっかり落とし込まれており、プレイヤーを楽しませてくれます。
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マップ内では、プレイヤーと敵が交互に行動するターン制が採用されています。お世話ロボットが行動すると「エネルギー」が消費され、これがゼロになると急激にHPが減って強制的に帰還することに。
道中ではトリコのお世話に必要な食料や素材のほかに、廃墟の中で役立つアイテムも手に入れることができます。装備してパラメータをアップしたり、HPやエネルギーを回復したり、敵に投げつけて攻撃したり……ただし、お世話ロボットが持てるアイテムには限りがあるので、どれを持っていくか頭を悩ませることになるでしょう。
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敵を倒していくとレベルアップしてアクティブスキルやパッシブスキルを身につけられるのですが、おもしろいのはこの時に提示されるスキルがランダムであること。各スキルにはレアリティも設定されており、これが高いスキルは強力なものも多くあります。
ちなみに、一度廃墟を出るとレベルや獲得スキルはすべてリセットされますので、気兼ねなくスキルを選べるのもポイント。サクサクと遊べるようにチューンされているのです。
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廃墟の最奥部まで進むか、途中でHPがゼロになると探索が終了し、お世話ロボットはテラリウムのあるスクラップ場に戻ってきます。食料や素材はそのまま持ち帰りますが、回復アイテムなど廃墟で手に入れたものの一部は「資源」に置き換えられ、「クラフト」に利用することになります。HPがゼロになって帰還することになっても、アイテムはそのまま持って帰れますので、怖がらずにどんどん探索しちゃいましょう。
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トリコのお世話で揺さぶられる感情
廃墟にもぐって食料や素材を集めてくるのも、すべてはトリコのため。まずは衰弱したトリコが目覚めるための「栄養剤」を作るところから始まり、「おおきめの水槽」「丈夫な土台」など、トリコが生きるために必要なものを揃えていきます。
これらは集めた素材を元にした「クラフト」で作り上げるのですが、クラフトするとお世話ロボットの性能もアップします。トリコのお世話が、廃墟攻略にもつながっているわけです。
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お世話ロボットが廃墟にいる間もトリコは生きており、その様子は「O.S.E.Watch(おせわっち)」という端末で確認することが可能。空腹度やテラリウムの汚染度が表示され、問題が発生すると、探索の途中であっても帰還を促されます。あくまで探索はトリコのため。彼女の生存が最優先なのです。
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……とはいえ、そこはプレイヤーの選択次第。敢えて探索を優先することも可能です。しかし、空腹や高い汚染状態が続くと、トリコは「病気」になってしまうのです。
その様子がとにかくえげつない。風邪ならまだかわいいもので、おかしな方向に骨がくっつきかねない「骨折」、虫がたかる「虫寄せ」、全身が針で刺されるように痛い「にわとり病」などなど、自分の身には正直起こってほしくないことばかり。やむを得ずトリコが病気になってしまうこともありますが、なぜこんな世界でこの子がこんな目に……と思わずにはいられません。
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だからこそ、一度体験すると、もう絶対こんな目にあわせたくないと強く思うのです。汚染された世界で、親や友人はおろか同じ種族すら一人もいないなか、テラリウムの中で儚く生きる少女。その表情を見ているだけでも、自然と「守りたい」と思うのではないでしょうか。
トリコもお世話ロボットも、しゃべることはありません。セリフとして言葉を発するのは、お世話ロボットに協力してくれる(同時に人類滅亡の原因でもある)ファクトリーAIのみ。しかし、食事を与えたり、ふれあったりする仕草を通して、トリコとお世話ロボットの間には短いながらも優しい時間が流れます。その様子が、たまらなく愛しく感じるのです。
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