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大阪のカプコン本社で、4月に発売となる『バイオハザード RE:3』のメディア向け体験会が実施されました。インサイド&Game*Spark編集部もいち早くプレイし、サバイバルホラーの名作がどのように生まれ変わったかインプレッションをお届けします。
強化されたアクション性と変わらない恐怖
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『バイオハザード RE:3』(以下『RE:3』)は、1999年9月に発売された『バイオハザード3 LAST ESCAPE』のリメイク作品となります。オリジナル版は、『バイオハザード』(以下『バイオ1』)『バイオハザード2』を経て、同じゲームシステムによるマンネリ化を避けるために、クイックターンや緊急回避といった新要素を導入し、アクション面を強化した作品でした。リメイク版の『RE:3』も同じく、ゾンビによる恐怖を強く意識した『バイオハザード RE:2』(以下『RE:2』)よりもアクション性が高くなっています。
特に、オリジナル版にあった回避に加え、回避が成功した際に発動可能なカウンター攻撃が導入されたことによって、よりテクニカルにゾンビと戦えるようになっています。しかし、『RE:2』と同じくゾンビであってもその攻撃や耐久性は圧倒的な脅威となるため、体術を決めれば敵を蹴散らせていた『バイオハザード6』などとは大きく異なったプレイ感となっています。また、回避中も無敵時間はほんのわずかしかないため、避けた先に他のゾンビがいた場合にそのまま捕まって噛まれてしまうことも。
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もちろん、ハンドガンの弾や回復アイテムとなるハーブなどには限りがあり、リソース管理をしながら進まないといけないのは、従来の『バイオハザード』シリーズ作と同じ。操作性など『RE:2』からアクションよりに調整されてはいるものの、サバイバルホラーであることには変わりはありません。
オリジナル版は何周もクリアしてきた筆者ですが、体験会でプレイできた範囲だけでも驚かされる展開が多く、いい意味で期待が裏切られました。これは、できるだけオリジナル版の内容を改変せずにリメイクした『RE:2』とは大きく方向性が違う部分です。もちろん、アイテムを組み合わせて弾薬を作成するなど、オリジナル版から引き継いだ要素もきちんと盛り込まれています。
フォトリアルが描き出す、よりリアルで魅力的なキャラクターたち
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実際の人物やプロップなどをスキャンして取り込むフォトグラメトリの技術は本作でもその圧倒的リアル感を遺憾無く表現しています。『バイオ』シリーズを語る上で外せないメインキャラクターの1人、ジル・バレンタインも、新たにデザインが一新され話題となりました。
オリジナル版では極限状態でありながら何故かチューブトップにミニスカートという軽装だった衣装も、タンクトップにジーンズと機能性を重視した格好に変更されています。キャラクターのモデリングも、『バイオハザード7』や『RE:2』同様に実在の女優からデータを作成。『バイオ1』から『バイオハザード リベレーションズ』までの印象とは多少変わったように感じるかもしれないですが、実際にプレイして動かしていると、いつものジルそのものだと感じます。
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逆に、オリジナル版でもジルの相棒として活躍するカルロスのデザインは、オリジナル版から大きく変更されています。キャラクター性も、陽気だけどどこか頼りないルーキーから、極限状況でもジョークを交えながら任務をこなすプロフェッショナルな人物となっていました。
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また、本作のキーキャラクターとも言えるネメシスもデザインが変更されています。その姿は、よりタイラントの面影がありつつも、ゲーム中では『RE:2』のタイラントとはかなり異なった印象を受けるはずです。驚くようなアクションでジルの前に立ち塞がるので、初めて対峙した際には焦らされるでしょう。
『RE:2』とは異なった進化へ
前述したとおり、『バイオハザード RE:3』をプレイして感じるのは、『RE:2』と同じく「恐怖」をアップグレートしつつも、リメイクの方向性が異なっているということです。オリジナル版をプレイしたことがない人は、ゾンビなどおぞましいクリーチャーが徘徊する極限状態のラクーンシティを堪能できますし、オリジナル版をやり込んでいる人は、驚かされる展開の連続が待っています。体験版の配信も計画されているそうなので、まずはそちらを試すのも良いと思います。
『バイオハザード RE:3』は、PS4/ Xbox One/PCを対象に4月3日に発売予定です。
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