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SF人狼ADV『グノーシア』を推したい7つの理由─1人で遊べて、1プレイ15分とお手軽! なのに数時間没頭してしまう熱中度の高さも魅力

「人狼」を1人で遊べる手軽さ、謎めくループを繰り返すSF世界、論理と感情を制する醍醐味、その全てをこの『グノーシア』で堪能してみませんか?

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◆狼の吊し上げは、「コールドスリープ」で罪悪感軽減! グノーシア側の立ち回りは、背徳感も手伝って刺激的



「人狼」は、話し合いをベースに多数決を行い、狼と思われる相手を吊していきます。これは、狼を排除する貴重なプロセスですが、「吊す=殺す」という手段を取る作品が多々あります。


危険な狼を排除するためとはいえ、「誰かを殺す」のは、あまり気分のいいものではないでしょう。また、読みが外れて、仲間であるはずの人間を殺してしまう場合もあります。というか、総数に対して狼の方が断然少ないので、仲間の吊し上げはまず避けられません!

そのジレンマは『グノーシア』でも健在ですが、話し合いと多数決の結果、怪しいと思われた人物が辿る道は「コールドスリープ」。凍結して無力化するだけで、殺すわけではありません。ゲーム上の意味では、凍結も殺害も変わりませんが、心理への負担はかなり違います。この演出も、「人狼」初心者にとって遊びやすいポイントのひとつでしょう。


──ですが、注意点もあります。本作における人間の敵「狼」は、タイトルにもなっている「グノーシア」という存在。そしてプレイヤーも、このグノーシアになる可能性があります。グノーシアになった場合、話し合いを終えた後、人間を1人「消滅」させるターンが回ってきます。

描写自体はあっさりしていますが、この消滅は殺害と同じ意味なので、グノーシア側に回った時は覚悟が必要です。多少ゲームに慣れるまでは、しばらく人間側だけでプレイできるので、その間に心の準備をお忘れなく。


ちょっと不謹慎かもしれませんが、嘘と混乱を武器とするグノーシアの立ち回りも、なかなか刺激的な楽しさに満ちています。本作に慣れてきたら、グノーシア側もじっくり堪能してみてください。

◆1プレイが短く、サクサク遊べる!



話し合いと多数決で怪しい相手を決めて凍結し、夜には人間がグノーシアに殺される。この流れを幾度も繰り返し、グノーシアが全滅するか、残った人間よりもグノーシアが上回るかで、ひとつのサイクルが終了します。

ですが、プレイヤーを交えた話し合いはサクサクと進み、推察の元となる情報も(真偽の判断が難しいだけで)すぐに共有されるので、プレイは予想以上に早く進みます。そのため、プレイする手を止めて考える時間などがなければ、1回のサイクルは15分前後で終了。ちょっとした時間の合間にプレイできる短さです。


参加人数や条件は、ある程度プレイした後に変更可能となるので、調整次第ではもっと短いサイクルで終えることも可能。ちょっとだけ空いた時間や、仕事・学業の気分転換に軽く遊ぶ時は小規模に設定し、ゆっくり遊べる時は最大人数で遊ぶなど、状況に応じて臨機応変に楽しめるのも嬉しいポイントです。

1プレイが短く、お手軽に遊べる『グノーシア』・・・ですが、こちらも注意点がひとつだけ。1回のサイクルが短いのは間違いありませんが、「悔しい、負けた! 次こそ勝つ」「なんとか勝てたけど、ギリギリだった。今度はもっと上手くやろう」「まさかアイツがグノーシアだったなんて! 悔しいもう1回!」と、思わずのめり込んでしまい、気が付くと2~3時間経ってた──そんなケースになることも少なくありません。少なくとも、筆者自身がこのプレイ体験を味わっています。まさか夜が明けるとは・・・!


短く遊べるはずなのに、長々とプレイしてしまう。それだけ魅力的なのは長所ですが、油断するとあっという間に時間を盗まれるので、2重の意味で“グノーシア”にはご注意ください!

◆推察や推理は苦手? ならば主人公を成長させ、有利に物事を運ぼう!



これまで説明した通り、『グノーシア』はコミュニケーションで相手の真偽を探り合い、敵陣営を排除していく遊びです。それだけに、相手の性格や言動を見極める観察力、情報を論理的にまとめる推察力などが問われます。

「そんな難しそうなゲームは、ちょっとできないかも」と尻込みする方がいるかもしれませんが、そこはご安心ください。実は『グノーシア』にはRPG的な育成要素もあり、成長させることで有利に展開を進めることができます。


特定の相手がグノーシアだと気づいていても、声高に疑い続ければ、かえってこちらが怪しまれ、コールドスリープの対象になる場合もあります。ですが、ステータスのひとつ「かわいげ」が高ければ、皆に好かれやすくなり、凍結されることが少なくなります。

また、グノーシア側にとって脅威の存在になると、凍結後の消滅対象に選ばれやすくなりますが、「ステルス」が高いと敵意を持たれにくくなるので、生存に繋がります。

中でも個人的に頼もしかったのは、相手の嘘や不審な行動を見抜く「直感」。相手の嘘が分かればグノーシアが特定しやすくなりますし、庇う相手も仲間の可能性アリ。芋づる式に、グノーシアを絞り出すこともできます。


ロジックな思考がちょっと苦手な方でも、繰り返し遊んで成長するという解決策がグノーシア』にはあります。一見すると難しそうなゲームですが、その印象よりも遥かに、遊ぶ人を選ばない作品と言えるでしょう。

ちなみに成長するための経験値は、サイクルを終わらす度にもらえます。勝利する方がより多く経験値をゲットできますが、負けても入手できるので、ガンガン遊んで場を支配する弁論の達人に鍛え上げるのも一興ですよ。



真実だけでは勝てない! 感情と場の空気を制するものが『グノーシア』を制す
《臥待 弦》
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