!注意!本記事には『The Last of Us Part II』のネタバレが含まれています。閲覧にはご注意ください。
ノーティードッグのPS4向けアクションアドベンチャー『The Last of Us Part II』。本作発売から数週間経ち、クリアしたプレイヤーも多くなってきました。その評価については賛否両論が巻き起こっており、多くの人々が本作について冷静に語るにはしばらく時間が必要なのかもしれません。
時間といえば、本作には動く時計が登場します。
「だから何?」と思うかもしれませんが、映画のようにシーンが移り変わるゲームで時間が経過するというのは、舞台の様相が変わるということ。例えば、真夜中にNPCが「今日は日差しがきついな!」と言ってしまうことが起きる可能性があるわけです。
しかし、そこはノーティードッグ。こういった配慮は、同社が過去に手掛けた『アンチャーテッド 黄金刀と消えた船団』で行っていました。同作では、走行する列車の上で戦うステージがあるのですが、ゲームを進めなければ、列車は延々と走行することになります。この違和感について、主人公が真っ先に言及してプレイヤーの笑いを誘っていました。まさにコペルニクス的転回です。
本作ではどのような工夫が凝らされているのか、ちょっと観察してみました。
冒頭でも記載しましたが、本記事は『The Last of Us Part II』本編序盤のネタバレが含まれています。本作未プレイの人は閲覧にご注意ください。
エリーの部屋でデジタル時計を発見!

ここはエリーの部屋です。
エリーは、ジャクソンの街の周辺を警備する仕事を行なっているのですが、この日は寝坊をしてしまったせいで、仲間のジェシーがエリーの部屋に訪問し「早く仕事の支度をしろ」と急かしてきます。
しかし、エリーも年頃の女性。お出かけする準備は時間がかかるのです!(実際のところ、エリーは準備に時間かからないけど)
そこで筆者は、ベッドの横にあるデジタル時計の時刻を見ながら、何時まで部屋に居座れるか挑戦してみました。

時計はだいたい午前6時半を示していました。
「仕事なんてしたくねぇ!夕方くらいまで居座ってやるよ!」と意気込み、デジタル時計をひたすら見つける筆者ですが、午前7時を迎える直前で異常事態が発生します。

デジタル時計の電源が切れてしまったのです。
それ以降も少し居座ってみたのですが、特に変化は見られず、筆者がエリーの自宅から夕日を見ることはありませんでした。
このデジタル時計は、偶然壊れてしまったのか、それともバッテリー式で切れてしまったのか……この時点では判断材料がないためわかりませんでした。

シーンが移り変わってジョエルの家にやってきました。今は夕方のようです。
ジョエルの家には至るところに時計が設置してあり、どれも動いています。デジタル時計ではないのだから時刻が消えることはないはず。それでは観察してみましょう。

順調に時計の分針が進んでいます。
これはもしかしてジョエルの家で朝を迎えることができるのか!?と一瞬思ったのですが……筆者は、この時計に違和感を抱いていました。

そう、時針がぶっ壊れていて進まないのです。
そもそもこの時計は10時あたりを指していましたが、今は夕方。もしかしたら最初から壊れていたのかもしれません。

他の部屋の時計も観察してみます。
こっちの時計は夕方にあった時刻みたいですね。これは期待できそうです。

あれっ……?

この時計も時針が壊れている!?
こんな偶然もあるんですね。

他の時計もチェックしてみましょう。

ってこれもかよ!?
ジョエルの家の時計、全部ぶっ壊れてるぞ!?
この世界の時計が壊れているのは、もはや偶然ではなく必然でしょう。これについて次の項で考えてみました。
時計が狂っている理由を考えてみた

冒頭で述べたとおり、時計が壊れているのは、ストーリーに矛盾が生じるのを防ぐためでしょう。
そういえば、『The Elder Scrolls IV: Oblivion』で序盤の獄中生活を600年以上過ごしたことで、シロディールはもちろん、スカイリムで起きる歴史的大事件を未然に防ぎ、タイムパラドックスを起こしたゲーマーが話題になりました。
こういったタイムパラドックス起こさないために時計が壊れている……と断言するのもいいですが、もしかしたら他の理由がある可能性も捨てきれません。そこでその理由についてメタ的なものから突拍子のないものまで色々な説を考えてみました。
1.エリー、特定のシーンでループしている説
実は、時計は正常で、エリーが異常という可能性は考えられないでしょうか。エリーは、何かがあると思われる特定の場所に行くと、時間がループする状態になるのかもしれません。
本人も認知していない超能力!
2.前作との繋がりを示唆している説
これは前作と本作のネタバレになるのですが、ジョエルの壊れた腕時計は死んだ娘のサラのプレゼントです。娘に渡された時は、まだ腕時計は動いていたのですが、ウィルスパンデミックのいざこざで壊れてしまいます。それでもジョエルが壊れた腕時計を直さずにそのままにしているのは、娘と過ごした時間を進めたくないからではないでしょうか。
そして、本作の時計はそういった前作の流れを汲んだものと考えられるような……気がしなくもないですね。
3.どう考えても心霊現象だろ説
時計がおかしいのはポルターガイスト現象の一種ではないでしょうか?もしかしたらジョエルの家には時計を狂わせる幽霊がいるのかもしれません。
まさか……感染者の幽霊!?
さて、ゲームに登場する時計をただただ観察してみましたが、いかがでしたか?まさか筆者も時計を観察していくうちに心霊現象について触れるとは思いもしなかったです。
読者の皆さんも『The Last of Us Part II』で見つけた「ちょっとしたもの」に注目すると楽しく考察ができるのかもしれませんよ!