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対馬全域を蒙古が襲い、過酷な戦いの渦中にある『Ghost of Tsushima』。抗う術を持たない民は、蒙古や夜盗に蹂躙され、時にはその命を落とすことも少なくありません。そんな悲劇を少しでも打破すべく、主人公の境井仁が対馬を駆けめぐります。
仁の活躍により、救われる民は数多くいます。ですが、救われた後の民はどうなるのか。特に、クエスト終了した後の民(NPC)はその場を去ることも多々ありますが、果たしてどこへ向かっているのかは分かりません。
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ゲーム的な処理で考えるならば、仁(=プレイヤー)から見えなくなったら、キャラクターの表示自体を消してしまうのが妥当でしょう。もしそうだとしても、ずっとプレイヤーが見ていたら・・・? ちょっとした疑問ですが、一度気になると確認してみたくなります。
どこかのタイミングで消えるのか、アテもなく延々と歩き続けるのか。また、蒙古と出会った場合はどうなるのか。数々の疑問を解消すべく、サブクエスト「賊は何も知らぬ」に焦点を当て、調査に乗り出してみました。
なお、『Ghost of Tsushima』の本筋のネタバレはありませんが、サブクエストの内容について触れているので、その点にご注意ください。
母と娘の歩みはいずこへ向かうのか。幕開けから終着までストーキング旅
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娘の「くめ」とはぐれた母親の苦悩を受け、仁が彼女の捜索に乗り出す「賊は何も知らぬ」。このクエストのスタート地点は、蒙古の侵略がまだ及んでいない「卯麦谷」です。
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母親の悲痛な声を最初に聞いた時は、別のイベントを進めていたので、申し訳なく思いつつ後回しに。そちらが片付いたので、急ぎ戻って事情を聞き出します。
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イベントの内容は、今回の調査と直接関係がないので、詳細については省略。大まかにまとめると、母親のために金を稼ごうと思ったくめが、結果的に賊の手助けをする形となり、略奪の片棒を担ぐことに。彼女曰く「あいつらが無理やり・・・」と、強いられていたことも窺えます。
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賊のねぐらに攻め入った仁は彼らを打ち倒し、くめを無事に救出。その直後、娘のことが心配で尾けてきた母親と合流し、事件は一件落着を迎えました。が、賊がねぐらにした場所は「沼中の宿」。宿場だけあって、周囲に落ち着けそうな場所はありません。
ちなみに、「卯麦谷」までは約1キロ。数字だけ見ると徒歩圏内に見えますが、ここは蒙古が蔓延っている対馬です。馬でもあればともかく、歩きではどんな悲劇に遭遇するか分かりません。
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やはり、ある程度進んだら消えてしまうのか。クエスト終了と共に去っていく母娘を、これから尾行したいと思います。
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尾行といっても、敵対されるわけではないので、近づいても何ら問題ありません。どれだけ近づいても、ふたりはスタスタと歩くのみ。
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むしろ抜かしても、特にこれといった反応はありません。なんだか切ない。い、命の恩人だよ?(恩の押し売り)
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反応がないのは寂しいものの、消えそうな気配もなく、道沿いをテクテク歩いています。こうやって並ぶと、なんだか父と娘にも見えそうです。
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ちなみに、母娘はまず南の方へ向かいました。分かれ道を南東に進めば、比較的近くに「飯島の集落」があるので、そこに身を寄せるのかも。
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徒歩なので時間がかかり、日がすっかり暮れてしまいました。そんな道行きの途中、向こうからも人が。馬や荷物もないので、なんだか訳ありっぽく見えます。
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もしかしたら、何か会話とか交わすかも? ちょっとレアなイベントの予感です。
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無言で通過。ですよね!
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それにしても、母娘はここまで、ちゃんと道を歩いてきました。今更驚くことではないのかもですが、「ちゃんと作られてるなぁ」とつい感心してしまいます。
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ふたりが次に向かった先は・・・なんと、見渡すばかりの彼岸花畑! えっ、なんですかこの展開!?
強いられたとはいえ罪を犯した娘とその母親が向かう先が、彼岸花だらけの畑なんて、よくない想像が駆けめぐって仕方ありません。恩人である仁の前では何気なく振るまいつつも、罪を購うため、もしかして自害とか・・・?
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なんか、湖っぽいところに出たし・・・。
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入水自殺とか、時代劇でもお馴染みじゃないですか。いやあぁぁぁぁ!
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そこで、対馬の民が左に!!
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ですよねー・・・良かった。どうやら、この湖手前の道に出たかっただけのようです。ふたりは無事に、湖から遠ざかっていきました。
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しかし、今度は別のピンチが待ち構えていました。蒙古が道を塞ぎ、待ち構えています。作中でも、蒙古に待ち伏せされて捕まった人をよく助けた覚えが。なるほど、こういうシチュエーションなのか。せめて左折してくれたらと、願うばかりです。
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そこで、対馬人が右に!! さっきと同じように、左へ行ってくれたら良かったのに・・・。
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あ、ああ・・・もう気づかれそう! こうなったら、冥人・仁が出るしか!
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まさかのスルー!!
蒙古のアクションは何もなく、母娘も平然と歩みを続けます。
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ちなみに、蒙古はしっかり仁に反応したので、身を伏せつつの合流です。母親に、なんだか怪訝な目で見られました。・・・お主ら、どんな妖術を使ったのだ!?
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仁の問いかけにも反応しない(そりゃそうだ)母娘は、そのまま道に沿って進みます。
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すると今度は、菅笠衆の姿が。流石に2度目は・・・
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YES! スルー!!
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もしかしてこのふたり、蒙古に顔が利くんじゃなかろうか。娘が賊の手先になっていたけど、それも何らかのコネがあったから? なんだか、疑惑が沸き上がってきました。
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そんな嫌疑がかけられているとも知らず、ふたりの歩みは止まりません。
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すると行く手に、またしても怪しい人影が。布陣を敷いており、完全に得物を狙って待ってる様子です。
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しかし、母娘に敵なし。
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むしろ視線を切り損ねて、菅笠衆に感づかれる仁。「終わらせるとするか」って、その台詞は先に母娘に言え!(外道)
女子供は相手にせず、侍だけを狙う菅笠衆。そんな風に言うと、なんか格好良くて悔しい。
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こうして、危なさそうに見えて安全そのものだった旅路が、終着へと近づきます。
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道じゃないどころか、足が濡れるのも気にせず直進しているのはちょっと気にはなりますが。
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ともあれ、無事に辿り着いた先は「卯麦谷」。そう、母親と出会った、あの場所です。クエストが終わったあと、NPCはちゃんと歩いて、元の場所まで戻ってきました。
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仁が見ていたからかもしれませんが、適当に処理してごまかさず、その道程の大半はちゃんと道の上を歩き、迷うこともなく目的地に到着。オープンワールドだからこそ、地に足がついた描写をする──そういうことなのかもしれません。『Ghost of Tsushima』、さすがです。
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折角の帰宅なので、フォトモードで改めて。これから母娘ふたり、ここで何事もなく水入らずで過ごして欲しいものです。
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って、同居人多いな!
うっかり2階に上がったら、怪しい人でいっぱいですよ。・・・もしかしれこれが、母娘の謎のコネ・・・?
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「卯麦谷」への帰還を確認しましたが、疑問を解消すると同時に新たな疑問に直面。対馬、侮り難いです。いやまあ、こんなご時世なので、避難した人たちが集まってる場所ってことなんでしょうけど、腕利き揃い感がすごかった。。
今回は、サブクエスト「賊は何も知らぬ」で調査しましたが、他のサブクエストやメインストーリーのNPCを追いかけると、また別の驚きと出会えるかもしれません。蒙古との戦いにひと息つきたい時、NPCと一緒に歩いてみるのはいかがでしょうか。
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