インディーゲームの祭典IGF 2020で最優秀賞を取得した作品、『A Short Hike』が9月24日にニンテンドースイッチにてリリースされました。今回は、ほんのりと温まるひと時をお届けする今作を紹介していきます。
夏休みに体験する出会いと冒険
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都会に住む小鳥の女の子「クレア」は最近ちょっとナーバス。母親に連れられ、親戚のおばさんのところへ預けられます。おばさんが住む「ホークピーク州立公園」は自然豊かな島。母親からの連絡を待って過ごしていると、田舎だから携帯の電波が届いていないと知らされます。おばさん曰く山頂であれば繋がるかもしれないとのこと。せっかくなので携帯の電波が入るところを探しつつ島を探検することに。
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『A Short Hike』は島の一番高いところ、「ホークピーク」の山頂を目指してハイキングするゲームとなっています。今作は短編のアドベンチャーゲームでありながらオープンワールド。道なりに行くのもいいし、敢えて道からは反対方向に行くも良し。プレイヤーそれぞれ好きに島を探検できます。
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今作には「黄金の羽根」という特殊なアイテムが存在します。山頂を行くためにはこのアイテムが必要不可欠。「黄金の羽根」を手に入れると、体が軽くなりジャンプの回数やダッシュ時間が増えるように。行動範囲が広がり、様々なところへ行けるようになっていきます。
「黄金の羽根」をたくさん集めていくと、高い壁や崖も難無く登れるようになるかも!「黄金の羽根」はお店で買ったり、宝箱の中にあったりと色んな入手方法があるようです。
道中で出会う変わった動物たち
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「ホークピーク」の山頂を目指すまでにクレアはさまざまな体験が待っています。島にはたくさんの動物たちが住んでおり、話しかけると山頂までの道を教えてくれたり、世間話を聞けたり、中には何かに困っている動物も。悩みを解決することによって素敵なアイテムを貰えることもあります。
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また、島民たちの会話のバリエーションが豊富です。操作説明をしてくれるキャラクターがいるのですが、話しかけるたびに違う会話が発生します。ついつい何度も話しかけたくなりますよ。
山頂を目指す……だけじゃない!グライドが爽快、出会いと発見
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今作では、高いところからグライドすることができるんですが、それがとても楽しいのです。
ある程度プレイすると、高いところも楽に行けるようになります。そこから地上に戻る際、普通に歩いて降りていくのもありなんですが、グライドする方が断然早く楽しい!気分爽快になります。
何気なく島の周りグルグルと滑空していると、とんでもないところで宝箱が見つかるなんてこともありますよ。
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筆者は、「大体のイベントを済ませたかなー」と思いながらグライドを楽しんでいたら、まだ見ぬエリアが続々出てきてワクワクしていました。島民に言われるがまま山頂まで目指していたので気付かなかっただけなのですが、新しい発見があると気分が高揚してしまいますね。
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なお、『A Short Hike』には地図がありません。立て札があったり島民が教えてくれたりしますから、道に迷うことは滅多にものの、現在地が分かりづらいです。筆者も少し不便だなと思って最初はプレイしていました……でも、それは大きな間違いだったんです!
オープンワールドは、どこへ行くのも自由。地図がないからプレイヤーの思うがまま縛られずに探索できます。言われた方向の真逆に行くのもありです。島にはところどころに望遠鏡がありますので、登山を一旦中止して気になったところに行ってみるのも一興。まさにプレイヤー次第、探検しているかのようでワクワクします。
自由に散策しながらハイキング
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今作には、寄り道要素が豊富にあります。その中でも筆者は釣りと穴掘りにハマってしまい夢中になってプレイしていました。釣りは場所によって魚の種類が違うので、色んな水場で試したくなります。レア魚が釣れることもありますよ。
シャベルを入手すると穴が掘れるように。こちらは『どうぶつの森』シリーズのように地面にしるしがあり、そこからコインが出てきますので、アイテムを買う資金集めに役立てましょう。「宝の地図」からは、島に眠るお宝が見つかることも!
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そして島に住む動物たちも個性派揃い。筆者のお気に入りキャラクターは「黄金の羽根」を、お店の倍の値段で売ってくる鳥の子です。最初の印象はつっけんどんだし、高額転売もしてくるいけ好かない子なんですよね。
でも、仲を深めると色々なことを話してくれるようになって、ほっこり。すっかりお気に入りのキャラクターになりました。島民とのイベントは心温まるものが多いので、ぜひ自分の目で確かめてみてください!
動物たちとの会話イベントは印象的なものが多く、ノスタルジックな雰囲気がどこか疲れた心を癒してくれる『A Short Hike』。あなたもこの穏やかで、温かい世界観を楽しんでみませんか?
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