2020年10月8日よりニンテンドースイッチにて、アドベンチャーゲーム『ワタワケ - 私が死んだわけ』が配信されました。今回は、死んだ人間が主人公という、ちょっと変わった本作を紹介します。
自分の死の理由を解き明かす、謎解きアドベンチャーゲーム
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非業の死を遂げた主人公の少女「アビゲイル・ブラックウッド」は、人魂として現世に蘇ります。かつての生家であるブラックウッドの屋敷は、すっかり禍々しく様変わり。
屋敷で何が起きたのか。父や母、家族はどこへ行ったのか。そして、自分はなぜ死んでしまい、蘇ったのか。アビゲイルはその理由を解き明かすため、屋敷の中へと踏み入れます。
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操作は簡単。気になるところにカーソルを合わせて、情報を集めていきます。人魂ということで実体がない主人公は、壁を通り抜けることが可能。物体に憑依すれば、物を動かすことさえできます。
ただし、物に憑依している間は実体があるため、壁を通り抜けることができません。隠された部屋や新しいゴーストの力、あらゆる手段を使ってパズルを解いていきます。
主人公が眠っていた40年間にいったい何が起きたのか、深まる謎
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屋敷の中を探っていると、自分が死んでから40年もの月日が経っていたことが分かります。その間に、住んでいたはずの家族はどこかへ消え、屋敷は廃墟になったとのこと。
そのまま調査を続けると、何やら怪しげな書記や本を発見。しかも、最近まで屋敷に人がいた形跡を発見したり、何者かに見られているような気配を感じたりすることも。探れば探るほど、謎が深まっていきます。
退廃的でどこか不気味な美しいアートワーク
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主人公は廃墟となったブラックウッドの屋敷や森、廃村などの5つの広大なエリアを探索します。エリアによって印象がガラッと変わり、それぞれ独特の雰囲気があります。
ヴィクトリア朝の2Dグラフィックスは美しく彩られており、特にブラックウッドの屋敷や廃村の家の中は、家具や小物など部屋の細部まで丁寧に描かれているので、見ていて飽きません。その部屋に住む人物の趣味嗜好、生活までもがありありと想像できます。アンティークな部屋が好きな人は、このグラフィックを見るだけでも価値があります。
また、全体的に屋敷の中は暗く部屋によってはボロボロな箇所もあり、その不気味さがミステリー要素の強いシナリオと相まって味わい深いです。
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パッと見、まるでホラーゲームを彷彿とさせる本作ですが、そういった要素はほぼありません。音楽が不気味で、プレイ中のイベントで物音が鳴る演出もありますが、びっくりするレベルではなく、ホラーゲームが苦手な人でも大丈夫かなと思います。
かくいう筆者もビビらせてくるタイプのホラーゲームは苦手なのですが、本作は何事もなく最後まで楽しむことができたので、安心してプレイできますよ。ちょっとした音すらどうしても気になるという人は、BGMとSEの音量調整ができますので、そこで調整するといいでしょう。
パズルが激ムズ!ヒントを見ても解くのが大変、骨のある謎解き
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謎解きはそんな難しい問題ばかりではなく、大抵は普通に考えれば解けたり、フラグを立てればストーリーが進んだりするのですが、一部とても難易度が高いものも。
マップを探せばヒント自体はあるのですが、見たら分かる単純な答えが明記されているわけでなく、ヒントの文章やイラストを正しく読み解く必要があります。そんなの当たり前だろ、と思われるかもしれませんが、ヒントが抽象的で「これが正解なの!?」と驚かされるパズルがあるのです……。
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手に入れたヒントは「アーカイブ」に保存され、すぐに確認することができて便利。また、主人公は進行状況を手記に記しており、その確認が解決の糸口に繋がることもあります。
筆者は行き詰った時は、ヒントになるであろう「アーカイブ」や「手記」を何度も確認しました。それでも進まない時は、触って動かせるものがないか等、とにかくできることを何でも試すといいでしょう。難しい謎解きゲームが好きな人なら、ワクワクするはずです。
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PVを見ると分かるとおり、主人公は異形と出会います。謎の鳥のほかにも主人公は様々なモノと遭遇することに。いったい何者なのでしょうか?
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ネタバレになるので詳しくは書けませんが、このゲームでは残された書記や手紙、物など頼りに真相を読み解いていきます。最終的にはブラックウッドで起きた「事実」を知ることになるでしょう。
ひとりの人間ではなく、何人もの人間が残してきた痕跡をつなぎ合わせて見えてくることなので、大体のことは把握できても、不明瞭なところもあり完璧とは言えないかもしれません。きっとプレイヤーによって、様々な解釈ができます。あなたのたどり着く「真実」は、他のプレイヤーとは違ったものかもしれませんね。